Trademark Appeal Case
商標の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900136(T2010−900136/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5302395号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)の構成よりなり、平成21年6月12日に登録出願、同22年2月2日に登録査定がなされ、第3類「せっけん類,化粧品,香料類,歯磨き」、第29類「ケイヒを主成分とする錠剤状・粒状・顆粒状・液状・カプセル状・粉状・ゼリー状・タブレット状・棒状・ブロック状の加工食品」及び第32類「清涼飲料」を指定商品として、同年2月19日に設定登録されたものである。
2 引用商標
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する、登録第2558736号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)の構成よりなり、昭和59年8月23日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成5年7月30日に設定登録されたものである。その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、平成16年9月1日、第30類「コーヒー,氷」及び第32類「清涼飲料,果実飲料」に指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)申立人が、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして引用する商標は、別掲(3)及び別掲(4)の構成よりなる商標である。
以下、別掲(3)の構成よりなる商標を「引用商標2」、別掲(4)の構成よりなる商標を「引用商標3」という。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標1は、類似する商標であって、その指定商品も同一又は類似するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標2及び引用商標3は、AV関連商品、家電製品、情報通信関連商品その他の商品について使用されてきた商標であり、本件商標の登録出願時に、我が国及び外国において、申立人の業務に係る商標として広く一般に知られていることから、本件商標をその指定商品について使用するときは、申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標
本件商標は、別掲(1)のとおり、「シャープフォーミュラ」の片仮名と「sharpformula」の欧文字を2段に横書きしてなるものである。
そして、「シャープフォーミュラ」及び「sharpformula」の文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で一連一体に書されていることから、外観上一体に把握し得るものである。
また、本件商標より生ずる「シャープフォーミュラ」の称呼は、冗長なものでなく、一気一連に無理なく称呼し得るものである。
さらに、「シャープ」及び「sharp」は、「鋭いさま」等の意味を有する英語又は外来語として、また、「フォーミュラ」及び「formula」は、「公式」等の意味を有する英語又は外来語として、いずれも、我が国において広く知られていることから、「シャープフォーミュラ」及び「sharpformula」からは「鋭い公式」の観念を生ずるものである。
してみれば、本件商標からは、「シャープフォーミュラ」の称呼のみを生じ、「鋭い公式」の観念を生ずるものである。
イ 引用商標1
引用商標1は、別掲(2)のとおり、肉太の「SHARP」の欧文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「シャープ」の称呼を生ずるものである。
そして、「Sharp」の文字は、「鋭いさま」等の意味を有する英語又は外来語として、我が国において広く知られていることから、引用商標1からは、「鋭いさま」の観念を生ずるものである。
ウ 本件商標と引用商標1の類否
本件商標の称呼「シャープフォーミュラ」と引用商標1の称呼「シャープ」は、構成音数の相違及び相違する各音の音質の差異によって全体の音感が全く異なるものであり、これらを各々一連に称呼した場合、相紛れることなく明確に区別し得るものである。
また、本件商標と引用商標1は、その外観構成において著しく相違するものであるから、外観上相紛れるおそれはないものである。
さらに、本件商標と引用商標1は、観念上も明確に区別し得るものである。
エ 小括
本件商標と引用商標1は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、別掲(1)の構成よりなるものであり、上記4(1)アで認定したとおり、「シャープフォーミュラ」の称呼のみを生じ、「鋭い公式」の観念を生ずるものである。
引用商標2は、別掲(3)のとおり、「SHARP」の欧文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「シャープ」の称呼を生ずるものである。
そして、「Sharp」の文字は、「鋭いさま」等の意味を有する英語又は外来語として、我が国において広く知られていることから、引用商標2からは、「鋭いさま」の観念を生ずるものである。
引用商標3は、別掲(4)のとおり、やや図案化した「シャープ」の片仮名を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「シャープ」の称呼を生ずるものである。
そして、「シャープ」の文字は、「鋭いさま」等の意味を有する英語又は外来語として、我が国において広く知られていることから、引用商標3からは、「鋭いさま」の観念を生ずるものである。
本件商標の称呼「シャープフォーミュラ」と引用商標2及び引用商標3の称呼「シャープ」は、構成音数の相違及び相違する各音の音質の差異によって全体の音感が全く異なるものであり、これらを各々一連に称呼した場合、相紛れることなく明確に区別し得るものである。
また、本件商標と引用商標2及び引用商標3は、その外観構成において著しく相違するものであるから、外観上相紛れるおそれはないものである。
そして、本件商標と引用商標2及び引用商標3は、観念上も明確に区別し得るものである。
以上のとおり、本件商標と引用商標2及び引用商標3は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、相紛れるおそれのない非類似の商標であり、類似性の程度は、低いものといわなければならない。
また、「sharp」、「シャープ」、「SHARP」の語は、「鋭いさま」等の意味を有する英語又は外来語として、我が国において広く知られており、独創性の程度が低いものである。
さらに、引用商標2及び引用商標3が、AV関連商品、家電製品、情報通信関連商品について使用される商標として、本件商標の登録出願時に取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認め得るとしても、AV関連商品、家電製品、情報通信関連商品と本件商標の指定商品とは、用途、需要者の範囲等が大きく異なっており、両者の関連性も低いものである。
以上の点を勘案すれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、需要者が引用商標2及び引用商標3を連想し想起して、申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係ある者の業務に係る商品であるかの如く誤認するとは認め難く、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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