結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2010−8810(T2010−8810/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲のとおり「花咲」の漢字を縦書きに、「花」と「咲」の文字の間に「hanasaka」の欧文字を横書きに配した構成からなり、第3類「せっけん類,化粧品,育毛効果を有する頭髪用化粧品,育毛効果を有するヘアートニック,育毛効果を有するヘアークリーム,育毛料」及び第5類「育毛剤」を指定商品として、平成21年1月29日に登録出願されたものであり、上記指定商品中の第3類については、原審における同21年9月15日付け手続補正書により、「育毛効果を有する頭髪用化粧品,育毛効果を有するヘアートニック,育毛効果を有するヘアークリーム,育毛料」に補正されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は以下のとおりである。
(1)登録第4736954号商標(以下「引用商標1」という。)は、「はなさきすい」の平仮名と「花咲水」の漢字を上下二段に書してなり、平成15年5月9日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品,歯磨き,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料」を指定商品として、同15年12月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4844954号商標(以下「引用商標2」という。)は、「花咲きCa」の文字を標準文字で表してなり、平成16年5月26日に登録出願、第1類「植物成長調整剤類,肥料」を指定商品として、同17年3月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(1)本願商標と引用商標1の類否について
本願商標は、前記1のとおり、「花咲」の漢字を縦書きに、「花」と「咲」の文字の間に「hanasaka」の欧文字を横書きに配した構成からなるところ、その構成中の「花咲」の漢字及び「hanasaka」の欧文字は、辞書等に掲載されていない文字であって、特定の意味を有しない造語といえるものである。
そして、本願商標の構成中の「hanasaka」の欧文字は、ローマ字読みで「ハナサカ」と発音するものであり、また、我が国の有名な民話である「花咲かじいさん」を「ハナサカジイサン」と発音することからすれば、該欧文字は、「花咲」の漢字部分から生ずる読みの表音である「ハナサカ」を欧文字で書したものと無理なく認められるものである。
そうとすれば、本願商標は、「hanasaka」の欧文字に相応して「ハナサカ」の称呼を生ずる一方、特定の観念は生じ得ないものとみるのが相当である。
一方、引用商標1は、前記2のとおり、「はなさきすい」の平仮名と「花咲水」の漢字を上下二段に書してなるところ、当該各文字は、辞書等に掲載されていない文字であって、特定の意味を有しない造語といえるものである。
そして、引用商標1の構成中上段の「はなさきすい」の平仮名は、その構成中下段の「花咲水」の漢字から生ずる読みを特定したものと無理なく認められるものであり、該文字より生じる「ハナサキスイ」の称呼も6音と、冗長ともいえず、無理なく一連に称呼し得るものである。
さらに、「はなさきすい」の平仮名部分及び「花咲水」の漢字部分は、それぞれ同じ大きさ、同じ書体で等間隔に書されており、一体的な印象を与えることからからすれば、たとえ、「すい」及び「水」の文字が、本願の指定商品中「化粧水」や「香水」などにおいて、該商品が液状の商品を表す語として使用されているとしても、殊更、これを省略して、前半部分の「はなさき」及び「花咲」の文字部分のみに着目し、当該文字部分より生ずる称呼をもって取引に当たるというよりも、むしろ、その構成全体をもって一体不可分なものと認識、把握し、取引に当たるものとみるのが自然である。
ほかに、引用商標1は、その構成中の「はなさき」「花咲」の文字部分のみをもって取引に当たるとみるべき特段の事情を見いだせない。
したがって、引用商標1は、その構成中「はなさきすい」の平仮名に相応して「ハナサキスイ」の称呼を生ずる一方、特定の観念は生じ得ないものとみるのが相当である。
そこで、本願商標から生ずる「ハナサカ」の称呼と引用商標1から生ずる「ハナサキスイ」の称呼とを比較するに、両称呼は、前者が4音、後者が6音からなるものであり、両称呼は、4音目以降、聴音上の共通点が認められず、明らかな差異を有するものであるから、明確に区別し得るものである。
さらに、両商標は、前記1及び2の構成よりみて、外観においても相紛れるおそれはなく、観念については比較し得ないものである。
以上を総合して考慮すれば、本願商標と引用商標1とは、これらを同一又は類似の商品に使用したとしても、商品の出所の混同を生ずるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)本願商標の指定商品と引用商標2の指定商品の類否について
本願の指定商品である「育毛剤」は、「脱毛予防や育毛の効果などがある薬。頭皮の血行を促したり栄養分を供給するもの。養毛剤。」(「大辞林第三版」株式会社三省堂 2006年10月27日)をいうところ、頭髪用化粧品メーカーや製薬会社が製造し、ドラッグストアなど、一般の小売店で販売され、主として、一般消費者がその需要者である商品である。
次に、「育毛効果を有する頭髪用化粧品,育毛効果を有するヘアートニック,育毛効果を有するヘアークリーム,育毛料」は、いずれも頭髪用化粧品の一種であり、頭髪用化粧品メーカーのほか、その余の指定商品である「化粧品」や「せっけん類」と同様に、化粧品メーカーや化粧品に加えてトイレタリー製品までを生産する総合メーカーが製造し、ドラッグストアなど、一般の小売店で販売され、主として、一般消費者がその需要者である商品である。
一方、引用商標2の指定商品である「植物成長調整剤」は、「農薬の用途別分類の一。農作物の成長を抑えたり、促進したりする。主に植物ホルモンを用いる。着果促進、落果防止、発芽防止、種なし果実を作ること等に使われる。」(前出「大辞林第三版」)をいうところ、化学メーカーや農薬専業メーカーが製造し、農協、園芸店及び肥料店等で販売され、主として農業従事者がその需要者である商品である。
次に「肥料」は、「土地の生産力を維持増進し作物の生長を促進させるため、普通は耕土に施す物質。窒素・リン酸・カリをその3要素という。成分、性質、施肥形態などのちがいから有機肥料・無機肥料、直接肥料・間接肥料、速効性肥料・緩効性肥料などに分ける。広義には土壌改良資材も含む。こやし。」(「広辞苑第6版」株式会社岩波書店 2008年1月11日発行)をいうところ、肥料製造メーカーが製造し、農協、園芸店及び肥料店等で販売され、主として農業従事者がその需要者である商品である。
以上を総合して考慮すれば、本願商標の指定商品である第3類「育毛効果を有する頭髪用化粧品,育毛効果を有するヘアートニック,育毛効果を有するヘアークリーム,育毛料」及び第5類「育毛剤」と引用商標2の指定商品である第1類「植物成長調整剤類,肥料」とは、その用途、生産部門、販売部門及び需要者層を異にするものであり、非類似の商品と判断するのが取引の実情に照らし相当であるといえる。
(3)まとめ
したがって、本願商標と引用商標1が称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定及び本願商標の指定商品と引用商標2の指定商品が類似することを前提に、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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