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Trademark Appeal Case

OPS商標の識別力と類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−8829(T2010−8829/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成21年3月2日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、以下の(1)ないし(3)のとおり、認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、指定役務の分野では「Off Priced Brand Store」の略語で「オフ・プライス、即ち、価格を除くというほど安い価格で、ナショナル・ブランド商品を売る店」の意味合いで使用されている「OPS」の文字に、各文字の末尾に略語を表すための使用されるピリオドを付した「O.P.S.」と、当該文字の両端にありふれた図形と認められる横棒を配してなるから、これをその指定役務に使用しても、商品を安く売るお店であることを表す略語とありふれた図形からなるものと理解させるにとどまり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

(2)本願商標は、国際機関である「米州保健機関(Pan American Health Organization)」を表示する標章であって、経済産業大臣が指定するもの(平成13年3月23日経済産業省告示第200号)と同一又は類似のものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第3号に該当する。

(3)本願商標は、以下のアないしウに示す登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

ア 登録第1791021号商標(以下「引用商標1」という。)は、「OBS」の欧文字を横書きしてなり、昭和58年2月16日に登録出願され、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和60年7月29日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成18年2月22日に指定商品を第3類「つけづめ、つけまつ毛」、第8類「ひげそり用具入れ、ペディキュアセット、まつ毛カール器、マニキュアセット」、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」、第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」及び第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類,造花(「造花の花輪」を除く。),つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」とする書換登録がなされたものであり、現に有効に存続しているものである。

イ 登録第1853928号商標(以下「引用商標2」という。)は、「OBS」の欧文字を横書きしてなり、昭和58年2月16日に登録出願され、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和61年4月23日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成19年9月5日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,薫料」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする書換登録がなされたものであり、現に有効に存続しているものである。

ウ 登録第5027592号商標(以下「引用商標3」という。)は、「OLEN PURE SOFT」及び「OPS JAPAN」の欧文字を二段に書してなり、平成18年8月3日に登録出願され、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」を指定商品として、平成19年2月23日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。(以下、一括していうときは「引用商標」という。)

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲のとおり、左端に円の中心から左方に突出する横直線を引いた図形と「.P.S.」の文字、横直線を配した構成からなるところ、各図形部分と文字部分とは、外観上まとまりよく一体的に表されているものの、観念上は常に一体不可分のものとして看取、把握しなければならない特段の事情は見出せないものである。

そして、左端の図形部分からは、直ちに特定の称呼及び観念を生ずるものとは認められない。

してみれば、本願商標は、その構成中、取引者、需要者が直ちに認識し、称呼し易い「.P.S.」の文字部分に着目して取引に資するものと認められる。

そうとすれば、本願商標は「.P.S.」の文字部分に相応して「ピーエス」の称呼のみを生ずるものであり、観念については、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるもとみるのが相当である。

以上の観点に立って、原査定の拒絶の理由について、以下検討する。

(2)商標法第3条第1項第6号該当性について

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、前記(1)のとおりの称呼及び観念を生ずるものであるところ、その構成中の図形部分からは、直ちに特定の称呼及び観念を生ずるものとは認められない。

してみれば、本願商標は、原審説示の意味合いを有する「OPS」の文字を理解させるものとは認められない。

そうとすれば、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標とはいえないものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第3号該当性について

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、前記(1)のとおりの称呼及び観念を生ずるのに対し、経済産業大臣が指定する国際機関「米州保健機関」を表示する標章(平成13年3月23日経済産業省告示第200号)は、「OPS」の文字よりなり、その構成文字に相応して「オーピーエス」の称呼を生じ、前記国際機関の観念を生ずるものと認められる。

そうとすれば、本願商標と該国際機関の標章とは、外観においてはもとより、「ピーエス」と「オーピーエス」の称呼においても、構成音数、相違する音の音質の差異により明瞭に聴別し得る相紛れるおそれのない非類似の商標であり、かつ、観念においても非類似の商標であるといわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第3号に該当しない。

(3)商標法第4条第1項第11号該当性について

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、前記(1)のとおりの称呼及び観念が生ずるのに対し、引用商標1及び2は、前記2(3)のとおり、「OBS」の文字を表してなるところ、その構成文字に相応して「オービーエス」の称呼が生ずるものであり、観念については、特定の語義を有しない一種の造語と認められるものである。

また、引用商標3は、前記2(3)のとおり、「OLEN PURE SOFT」及び「OPS JAPAN」の文字を二段に書してなるところ、かかる構成にあっては、「OLEN PURE SOFT」の文字部分と「OPS JAPAN」の文字部分とは、視覚上分離して看取されるばかりでなく、これらが常に一体不可分のものとしてのみ、看取、把握されなければならない特段の事情も見出せないものであり、それぞれが独立して自他役務の識別標識としての機能を果たすものといえる。

そして、下段に書された「OPS JAPAN」の文字部分は、「OPS」と「JAPAN」の文字の間に一文字程度のスペースを有してなるものの、同書、同大で外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、これより生ずると認められる「オーピーエスジャパン」の称呼も、格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼できるものである。

そうとすれば、引用商標3は、「OPS JAPAN」の文字全体に相応して「オーピーエスジャパン」の称呼が生ずるものであり、観念については、特定の語義を有しない一種の造語と認められるものである。

しかして、本願商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、本願商標より生ずる「ピーエス」の称呼と引用商標1及び2から生ずる「オービーエス」の称呼及び引用商標3から生ずる「オーピーエスジャパン」の称呼とは、それぞれ構成音数、相違する音の音質の差異により、語調・語感が相違することから十分に聴別し得るものであり、観念においては、比較することができない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれよりみても相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第6号、同第4条第1項第3号及び同第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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