1 本願商標
本願商標は、「キメ」の文字と「KIME」の文字を上下二段に横書きしてなり、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成20年12月28日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『キメ』及び『KIME』の文字を普通に用いられる方法で二段に書してなるが、この語は、指定商品との関係から、広辞苑における『きめ』の読み仮名を持つ項目のうち『木目、肌理』に記載の『皮膚の表面のこまかいあや。物の表面に現れたこまかいあや。』に通じるものというのが相当であり、主としてせっけん類,歯磨き,化粧品との関係において、『キメ』の文字が、上記の意味合いを表す語として普通に用いられている事実を見出すことができるから、本願商標は、これをその指定商品中、例えば『肌のキメを整える効果を有する化粧せっけん・化粧品』『歯のキメを整える歯磨き』等に使用したときには、単に商品の品質、効能を表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の『せっけん類,歯磨き,化粧品』に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「キメ」の文字と「KIME」の文字を上下二段に書してなるものであるが、「キメ」の読みを生ずる成語としては、「皮膚や物の表面の細かいあや」等を意味する「木目(肌理)」の語のほか、「きめること。きまり。」等を意味する「決め」の語も知られているばかりでなく、「木目(肌理)」の語にしても、「物事をする際の心くばり。」等の意味をも有するうえ、例えば「木目が細かい」のように、他の語や記述を伴ってはじめて、具体的な意味合いを想起させるというのが相当である。
してみれば、本願商標から直ちに原審説示の如く、「皮膚の表面のこまかいあや。物の表面に現れたこまかいあや。」を意味する語に通じ、「肌のキメを整える効果を有する化粧せっけん・化粧品」「歯のキメを整える歯磨き」等のように、商品の品質等を、直接的かつ具体的に表示するものとして、取引者、需要者に、認識、把握されるものとはいい難いというのが相当である。
また、当審において、職権をもって調査するも、該文字が、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質を表示するものとして、普通に使用されている事実を見いだすことはできなかった。
そうすると、本願商標は、商品の品質を表すものとして認識され得るものではなく、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものということはできない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。