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結論

勝訴(請求認容)

商標「ひんやり床」の品質表示の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2010−5554(T2010−5554/J1))

審判番号
不服2010−5554(T2010−5554/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「ひんやり床」
争点(論点)
品質表示の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−5554(T2010−5554/J1)・不服)は、本件商標「ひんやり床」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「品質表示の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ひんやり床」の文字を標準文字で表してなり、第11類、第19類、第36類、第37類及び第42類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年9月18日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品及び指定役務については、当審における同22年3月12日付け手続補正書により、第11類「家庭用冷房装置,業務用冷房装置」、第19類「冷房用塩化ビニール製床材,冷房用セメント製床材,冷房用石製床材,冷房用陶磁製・れんが製床材,冷房用木製床材」及び第37類「建設工事,建築工事に関する助言,冷房設備工事,冷房装置の設置工事,冷房装置の修理又は保守,冷房装置の清掃,冷房装置の洗浄」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『ひんやり床』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中前半部分の『ひんやり』の文字は、『冷たい感触・雰囲気であるさま。[株式会社岩波書店 広辞苑第六版]』を意味し、また、構成中後半部分の『床』の文字は、『建物の内部に地より高く根太(ねだ)を構え、板敷あるいは畳敷とした所。また、特に板敷のものの称。[株式会社岩波書店 広辞苑第六版]』等の意味を有するものであり、本願商標よりは全体として『冷たい感触の床』といった意味合いを容易に理解・認識させるものであり、また、本願指定商品・指定役務との関係においては、床冷房用の装置や床材・工事などが販売・施工されている実情も見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品・指定役務中の第11類『家庭用冷房装置,業務用冷房装置』や、第19類『冷房用塩化ビニール製床材,冷房用セメント製床材,冷房用石製床材,冷房用陶磁製・れんが製床材,冷房用木製床材』、第37類『建設工事,建築工事に関する助言,冷房一式工事,冷房設備工事,冷房器具の設置,工事冷房システムの修理又は保守,冷房装置の修理又は保守,冷房装置の清掃,冷房装置の洗浄』、第42類『冷房装置の設計,建築物の設計,建築物の設計に関する助言』に使用しても、これに接する取引者・需要者は、『床冷房に関する商品・役務』であると理解するに止まり、単に商品の品質、用途、役務の質(内容)等を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、床冷房に関する商品・役務以外に使用するときは、商品の品質・役務の質の誤認を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「ひんやり床」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標全体から、原審説示の意味合いを暗示させることがあるとしても、いまだ漠然とした意味合いを想起させるにとどまるというべきであるから、これが特定の商品の品質及び役務の質を直接的、かつ、具体的に表示したものとはいい難いものである。

また、当審において職権をもって調査したところ、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、「ひんやり床」の文字が、商品の品質及び役務の質を表示するためのものとして、取引上、一般に使用されている事実を見出すことができなかった。

そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務について使用しても、自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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