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結論

勝訴(請求認容)

商標「紙器工房」の製品名と場所表示の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2009−16192(T2009−16192/J1))

審判番号
不服2009−16192(T2009−16192/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「紙器工房」
争点(論点)
製品名と場所表示の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2009−16192(T2009−16192/J1)・不服)は、本件商標「紙器工房」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「製品名と場所表示の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「紙器工房」の文字を標準文字で表してなり、第40類「紙器の設計や構造のデータ情報の提供,ゴムの加工,プラスチックの加工,セラミックの加工,木材の加工,紙の加工,グラビア製版,印刷」を指定役務として、平成20年6月17日に登録出願されたものである。

その後、指定役務については、当審における同22年11月2日付け手続補正書において、第42類「紙製容器の設計,紙製容器の構造に関する情報の提供」と補正されたものである。

なお、原審における同21年4月17日付け及び当審における同年9月2日付け手続補正書は、当審における同22年9月17日付けで補正の却下の決定がされている。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『紙器工房』の文字よりなるところ、『紙器』の文字は、『紙製の容器』の意味を表すものであり、また、『工房』の文字は、紙器の加工場所、販売場所等を表す語として、普通に使用されているのが実情であるから、本願商標を、その指定役務中『紙の加工』について使用しても、取引者、需要者は、『紙器の加工場所、販売場所』という、役務の質(提供場所)を表示したものとして理解するに止まるものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、『紙の加工』以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり「紙器工房」の文字を同じ書体、等間隔をもって外観上まとまりよく一体に表してなる構成からなるところ、構成中の「紙器」の文字は、「紙製の容器。ボール箱・紙コップなど。」(「広辞苑第6版」株式会社岩波書店)を、また「工房」の文字は、「美術家や工芸家などの仕事場。アトリエ。」(前掲「広辞苑第6版」)を意味する語であるが、これらの語を一体に表した「紙器工房」の文字が、直ちに役務の提供の場所を直接、かつ、具体的に表示するものとは認められない。

さらに、当審において職権をもって調査したが、本願商標を構成する文字が、本願の指定役務を取り扱う業界において、役務の提供の場所等を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実を見いだすことはできなかった。

そうすると、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、役務の質を表示するものではなく、自他役務の識別標識としての機能を十分果たし得るものであり、かつ、役務の質について誤認を生ずるおそれもないものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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