Trademark Appeal Case
宣伝文句の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−12096(T2009−12096/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ペーパークラフトはじめましょう」の文字を標準文字で書してなり、第16類「紙類,文房具類,印刷物」を指定商品として、平成20年6月13日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『ペーパークラフトはじめましょう』の標準文字を書してなるものであるが、これをその指定商品について使用しても、これに接する取引者・需要者は、商品の品質・用途等を簡潔に表す販売促進用の宣伝文句・キャッチフレーズと理解するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第6号の該当性について
本願商標は、「ペーパークラフトはじめましょう」の文字よりなるところ、これは、「ペーパークラフト」の語と「はじめましょう」の語を組み合わせて作られた語句といえるものである。そして、「ペーパークラフト」の語は、「紙を材料とする工作・工芸。紙工芸。」(広辞苑第六版:岩波書店)の意味を、「はじめましょう」の語は、「(物事を)開始しましょう」という丁寧な勧誘の意味合いを有するものである。
また、これらの意味を有する語を簡潔に組み合わせた「ペーパークラフトはじめましょう」の語句が、本願商標の指定商品である「紙類,文房具類,印刷物」に関して用いられた場合には、この語句に接した取引者・需要者は、それを妨げる特別な事情がない限り、この語句の有する上記の意味を想起したうえで、ごく自然に、「紙を材料とする工作・工芸であるペーパークラフトをはじめましょう。」という、ペーパークラフトをやり始めることを勧誘する宣伝文句ないしキャッチフレーズとして認識、理解することになるものというべきであり、このことは、実際の使用例の有無を検討するまでもなく明らかであるから、結局、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というのが相当である。
(2)請求人の主張(要旨)について
請求人は、「印刷物」について本願商標を現に使用しており、それのみならずすでに数年に渡ってその商品の販売を継続して行っているために、本願商標を使用する者が出願人以外には存在しない旨主張している。
しかしながら、請求人の提出に係る参考資料1は、「書籍」の写真であって、本願商標が書籍の題号として使用されていることが認められるにすぎず、このような使用が継続した使用となるものではない。また、他者が存在しないとする主張を裏付けるような資料の提出は他にはない。
また、請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、登録出願された商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係における取引の実情を考慮して、個別具体的に判断されるべきものであって、かつ、その判断時期は、査定時又は審決時と解されるものであるから、請求人が挙げた商標登録例の存在によって、前記判断は左右されるものではない。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。
(3)まとめ
以上によれば、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するものとした原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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