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結論

敗訴(請求棄却)

商標「日航」と「日交」の称呼同一と観念共通の類似(第4条第1項第11号|審判不服2009−14707(T2009−14707/J1))

審判番号
不服2009−14707(T2009−14707/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「日航」引用商標「日交」
争点(論点)
称呼同一と観念共通の類似
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2009−14707(T2009−14707/J1)・不服)は、本件商標「日航」と引用商標「日交」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼同一と観念共通の類似」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、別記1に記載の第35類、第36類、第39類、第41類及び第42類の役務を指定役務として、平成19年7月20日に登録出願されたものである。その後、指定役務については、当審における同21年8月13日付け手続補正書により、第39類の指定役務を削除する補正がなされたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は次のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。

(1)登録第3238074号商標(以下「引用商標1」という。)

引用商標1は、赤色の横長楕円形内に「日交」の文字を赤色で表してなり、平成4年9月21日に登録出願、第39類「タクシーによる輸送,ハイヤーによる輸送,バスによる輸送,主催旅行の実施」を指定役務として同8年12月25日に設定登録されたものである。

(2)登録第3254522号商標(以下「引用商標2」という。)

引用商標2は、「日航」の文字を筆文字風に表してなり、平成4年9月29日に登録出願、第39類「ターボジェット機による輸送,貨物自動車による貨物の輸送,乗車券の販売の代理又は取次ぎ」を指定役務として同9年1月31日に設定登録されたものである。

(3)登録第3302196号商標(以下「引用商標3」という。)

引用商標3は、「日航」の文字を筆文字風に表してなり、平成4年9月29日に登録出願された商願平4−256857に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同7年7月19日に登録出願、第39類「航空機(ターボジェット機を除く)による輸送,航空機の貸与,航空機の貸与・売買又は運航の委託の媒介,旅行者の案内」を指定役務として同9年5月9日に設定登録されたものである。

(4)登録第4670249号商標(以下「引用商標4」という。)

引用商標4は、「日航」の文字を標準文字で表してなり、平成14年2月22日に登録出願、別記2に記載の第35類、第36類、第41類の役務及び第37類、第43類、第44類、第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として同15年5月9日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲のとおり「nikko」(「i」の文字の上部の点は省略されている。)の欧文字を赤字で表してなるものであり、その構成文字に相応して、「ニッコー」の称呼を生ずるものと認める。

そして、観念については、直ちに特定の観念を生ずるものとは認められないものの、「日光」(太陽の光。都市名。)、株式会社日本航空の著名な略称である「日航」を連想、想起させるものとみるのが自然である。

(2)本願商標と引用商標1ないし3との類否について

本願の指定役務は、前記1のとおり補正された結果、引用商標1ないし3の指定役務と同一又は類似の役務はすべて削除され、引用商標1ないし3の指定役務と類似しない役務になったと認められる。

したがって、本願商標は、引用商標1ないし3との関係において商標法第4条第1項第11号に該当しないものとなった。

(3)本願商標と引用商標4との類否について

ア 引用商標4は、前記2(4)のとおり、「日航」の文字を標準文字で表してなり、その構成文字に相応して、「ニッコー」の称呼を生ずるものであり、また、株式会社日本航空の著名な略称としての「日航」の観念を生じるものである。

イ 本願商標と引用商標4の類否について検討すると、前者は欧文字5文字からなり、後者は漢字2文字からなるものであるから、両者は外観においては区別し得るものであるが、称呼においては、「ニッコー」の称呼を共通にするものである。

また、観念においては、前述のとおり前者は特定の観念を生じるとはいえないものの、「日光」「日航」を連想、想起させ、後者は「日航」の観念を生じさせるものであるから、両者は、ある程度共通性を有するものといえる。

してみれば、本願商標と引用商標4とは、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は、称呼が同一であり、観念においても共通性を有するから、たとえ外観が相違するとしても、互いに相紛らわしい類似の商標と判断するのが相当である。

そして、本願商標の指定役務は、引用商標4の指定役務と同一又は類似の役務を含むものである。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

なお、請求人は、引用商標4が登録に至った手続の経緯を述べ、また、過去の審決例をあげて、本願商標は登録されるべきである旨主張している。

しかしながら、上述のとおり、本願商標と引用商標4とが類似の商標であると判断するのが相当であり、加えて、本願商標は、株式会社日本航空の著名な略称である「日航」を連想、想起させる場合があるから、請求人が、これをその指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者が、当該役務が株式会社日本航空の業務に係る役務であるかのごとく、役務の出所について混同を生じさせるおそれがあるものというべきである。

そうとすれば、本願商標は引用商標4と類似の商標といわなければならないから、請求人の上記主張は採用することができない。

(4)むすび

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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