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Trademark Appeal Case

付加部分の識別力と類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−12852(T2009−12852/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「MAGNA」の欧文字を標準文字で表してなり、第10類「心臓弁,その他の医療用デバイス」を指定商品とし、2005年4月7日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成17年10月6日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第2420955号商標(以下「引用商標」という。)は、「MAGNA−FX」の欧文字を横書きしてなり、平成2年1月26日登録出願、第10類「理化学機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)光学機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)写真機械器具、映画機械器具、測定機械器具(電子応用機械器具に属するものおよび電気磁気測定器を除く)医療機械器具、これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)写真材料」を指定商品として、同4年6月30日に設定登録され、その後、同14年7月2日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、同年11月20日に指定商品を第10類「医療用機械器具」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標の類否について

商標が類似するかどうかは、最終的には、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきものであり、具体的にその類否判断をするに当たっては、両商標の外観、観念、称呼を観察し、それらが取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきであって、決して上記3要素の特定の一つの対比のみによってなされるべきものではないが、少なくともその一つが類似している場合には、当該具体的な取引の実情の下では商品の出所の混同を生ずるおそれはないと考えさせる特別の事情が認められる場合を除いて、出所の混同を生ずるおそれがあると認めるのが相当である(東京高判 平成11年(行ケ)第422号 平成12年6月13日判決言渡)。

以下、これを踏まえて、本件について検討する。

(2)本願商標と引用商標について

本願商標は、前記1のとおり、「MAGNA」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は辞書類に掲載されていない文字であって、特定の意味を有しない造語といえるものである。

しかして、一般的には、特定の意味合い又は特定の読みを有しない欧文字にあっては、これに接する取引者、需要者は、我が国において広く親しまれているローマ字読み又は英語読みにならって称呼するのが自然であるから、「Magna Charta」を「マグナカルタ」、「magnet」を「マグネット」、「magnetic」を「マグネチック」と発音する例にならい、本願商標は、「マグナ」と発音するとみるのが相当である。

そうすると、本願商標は、「マグナ」の称呼を生ずるものといわなければならない。

他方、引用商標は、前記2のとおり「MAGNA−FX」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、「MAGNA」の欧文字と「FX」の欧文字を「−(ハイフン)」で連結してなるものであるから、視覚上、容易に「MAGNA」と「FX」の2語からなるものと認識されるものである。

ところで、構成中の「FX」の欧文字2文字は、一般に商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号として、取引上、普通に採択・使用されている実情にあると認められるから、該文字部分は、自他商品の識別力がないか極めて弱いものといえる。

そして、このことは、本願の指定商品である医療用機械器具を紹介するインターネットのホームページにおいて、欧文字2文字の「FX」が品番等として使用されていることからも十分裏付けられるものである。

ア 「デンタルプロセサーFX」の記載(http://www.fujifilm.co.jp/attach/pdf/pr_006.pdf)。

イ 「心電図検査 心電計」の見出しのもと、「FX−7542 本物にこだわる循環器専門医のための心電計」、「FX−7412 大型液晶、軽快な操作性、A4サイズレポート」、「FX−8322 NEWフラットタイプ心電計」、「FX−8222 時代の最先端をいく心電計がここに」及び「FX−7102 進化したポータブル心電計」の記載(http://was.fukuda.co.jp/medical/products/catalog/ecg/index.html)。

ウ 「自動手術材料固定・洗浄装置 Histra−FX」の記載(http://www.pathology.jp/device/fx.htmlL)。

エ 「治療機器 エレドック FX−9000」の記載(http://www.fujiiryoki.co.jp/product/caring/fx9000/index.html)。

そうすると、引用商標は、その構成中の「MAGNA」の文字部分が商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められるから、独立して商品の出所識別標識としての機能を果たすものというべきである。

してみれば、引用商標は、その構成文字全体に相応して「マグナエフエックス」の称呼を生ずるほかに、「MGUNA」の文字部分に相応して「マグナ」の称呼をも生ずるものといえる。

そうとすれば、本願商標と引用商標は、「マグナ」の称呼を同一にするものである。

してみれば、本願商標と引用商標は、外観において差異を有し、観念については引用商標も造語と認められることから、比較することができないことを考慮しても、称呼において同一の商標であり、両商標の取引の実情等において、商品の出所の混同を生ずるおそれはないとみるべき特段の事情が存在するものとも認められない。

そして、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品と認められるものであるから、本願商標と引用商標とは、これを同一又は類似の商品に使用した場合、商品の出所の混同を生ずるおそれのある類似の商標というべきである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

なお、請求人は、「引用商標の権利者との譲渡交渉等を行う」旨述べ暫時、審理の猶予を求めていたが、「権利者と譲渡交渉の事実を具体的に証する書面を添付し、具体的進捗状況を回答されたい」旨の平成22年3月12日付け審尋に対して、何らの回答もないばかりでなく、相当期間が経過した現在に至るも、引用商標の当該商標登録原簿を徴するも権利移転に関する手続が行われている事実が発見できない。

したがって、これ以上本件の審理を遅滞させるべき理由はないものと認め、審理を終結することとした。

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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