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Trademark Appeal Case

称呼類似性:二重母音

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−14604(T2009−14604/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、第24類「座布団カバー,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製いすカバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳,布製身の回り品,織物製テーブルナプキン,ふきん,織物(「畳べり地」を除く。),のぼり及び旗(紙製のものを除く。),織物製トイレットシートカバー」を指定商品として、平成20年9月5日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、それぞれ、現に有効に存続している。

(1)登録第4123124号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ecowave」の欧文字を横書きしてなり、平成8年8月27日に登録出願され、第11類「ボイラー,ガス湯沸かし器,加熱器,調理台,流し台,熱交換器,暖冷房装置,浴槽類,家庭用浄水器,水道蛇口用座金,水道蛇口用ワッシャー,水道用栓,タンク用水位制御弁,水質汚濁防止装置,家庭用汚水浄化槽,家庭用し尿処理槽,洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,太陽熱利用温水器,浄水装置 」を指定商品として、同10年3月13日に設定登録され、その後、同20年1月15日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(2)登録第4795550号商標(以下「引用商標2」という。)は、「Ecowave」の欧文字を標準文字で表してなり、平成15年9月5日に登録出願され、第18類「皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,皮革」、 第24類「織物,紙糸を用いた編み物,布製身の回り品,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,織物製いすカバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳,織物製ベッドカバー,織物製家具カバー」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴 」を指定商品として、同16年8月20日に設定登録されたものである。

以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標との類否について

本願商標は、別掲のとおり、上段に大きく「エコウィーブ」の片仮名文字を配し、下段には小さく「EcoWea〜ve(「E」と「W」は、白抜き文字で表されている。)」の欧文字及び波形記号「〜」を配した構成よりなるところ、その構成中の「Wea〜ve」の波形記号「〜」については、長音を表したものと看取され、当該「Weave」の文字から生ずる称呼を長く引きのばすかのように認識されるものである。そして、本願商標は、その構成中、上段の「エコウィーブ」の片仮名文字部分が、下段の「EcoWea〜ve」の欧文字等の部分の読みを特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るものであるから、上段の片仮名文字部分に相応して「エコウィーブ」の称呼を生ずるというのが相当であり、また、これよりは特定の観念を生じさせないものである。

他方、引用商標は、前記2(1)及び(2)のとおり、「ecowave」及び「Ecowave」の欧文字よりなるところ、その構成文字に相応して、「エコウェーブ」の称呼を生ずるものであり、また、これよりは特定の観念を生じさせないものである。

そこで、本願商標から生ずる「エコウィーブ」の称呼と、引用商標から生ずる「エコウェーブ」の称呼とを比較するに、これらは共に5音からなるところ、5音中、第1音及び第2音の「エコ」の音と、第4音の長音及び第5音の「ブ」の音の4音を共通にし、異なるところは、比較的聴別され難い中間における、第3音の「ウィ」と「ウェ」の音に差異を有するにすぎないものである。

そして、この差異音である「ウィ」と「ウェ」の音は、共に二重母音を構成するものであって、相違する母音「i」と「e」も近似した音として発音、聴取され、かつ、比較的聴別され難い中間に位置することよりすれば、両称呼をそれぞれ一連に称呼する場合には、全体として、語調、語感が近似したものとなり、称呼上互いに相紛れるおそれがあるものといわざるを得ない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念において比較することができないとしても、称呼において相紛らわしいものであるから、本願商標は引用商標と類似する商標であって、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。

(2)請求人の主張について

請求人は、本願商標の構成中「EcoWea〜ve」の部分は、「E」と「W」は袋文字、「Wea」と「ve」の間に「〜」の記号が挿入され、これらは欧文字の構成文字表示として特異な外観的特長を備えた視覚上の特徴だけでなく、この外観デザインは同時に、この部分の称呼の「ウイーブ」についてイの音が自然に強調して称呼されるための外観デザインとしても機能し、かつ、「weave(紡ぎ)」の観念を印象付けるのにも特徴的な外観デザイン表現である旨主張する。

しかしながら、別掲のとおり、本願商標の構成中、下段の「Eco Wea〜ve」の部分は、比較的小さな文字及び記号で表されており、簡易迅速を尊ぶ取引の実際において、本願商標に接する取引者、需要者は、上段に顕著に大きく表された上段の「エコウィーブ」の部分に着目して取引に当たる場合が少なくない。そして、そのような場合に、本願商標に接する取引者、需要者は、殊更に本願商標中、下段の「〜」の記号が、「ウィ」の音を長く引きのばすものと認識することがあるとしても、「イ」の音を強調するものと認識するとは認め難いものである。

また、請求人は、日本語の5母音「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」は調音の位置を全て異にすることによって区別して発音される最も区別明瞭な独立音であることは間違いないところであり、母音「イ」と「エ」を発声してみれば、口の開き、舌の位置と形が顕著に異なることによって生じる別々の音であり、また、本件称呼の後半「ウイーブ」における「イ」の後続音はその長音「イ」であるのに対し、引用称呼「ウエーブ」における「エ」の後続音はその長音「エ」であり、「イイ」と「エエ」の大差があるので、全体を称呼すれば、両称呼を彼此聴き誤るおそれはないものである旨主張する。

しかしながら、本願商標と引用商標の称呼のように、相違する一音が二重母音であって、異なる母音「イ」と「エ」についても、口の開き方と舌の位置の比較から近似する音といえるものであり、かつ、この相違する一音に長音が続くことも共通している音構成の称呼においては、両商標は類似するものとみるのが自然である。

したがって、これらの点についての請求人の主張は採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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