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Trademark Appeal Case

国際機関略称の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−16378(T2009−16378/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第42類に属する願書記載の役務を指定役務として、平成20年6月13日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における平成21年3月26日付けの手続補正書により、第42類「モバイルコンテンツに関する国際規格・ガイドライン等への適合性についての審査・登録・運用監視・証明,ガイドラインに基づくコンテンツの審査・認定・登録・監視またはこれらに関する情報の提供,モバイルコンテンツの運用管理に関するガイドライン等の策定,プログラム・ホームページの設計・作成又は保守,コンピュータネットワークへアクセスする者の認証,インターネットによる検索エンジンの提供,コンピュータウェブサイトのホスティング及びこれに関する情報の提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機の貸与,認証機能を有するコンピュータプログラムの提供,コンテンツフィルタリング機能を有する電子計算機用プログラムの提供,電子計算機用プログラムの提供,インターネットにおける青少年のコミュニケーションを目的としたウェブサイト用コンピュータプログラムの提供又はこれに関する情報の提供,インターネットにおける青少年のコミュニケーションを目的としたウェブサイトの設計・作成又は保守,気象情報の提供,デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、多少の図案化を施しているとしても、容易に『EMA』の欧文字を表したと認められるものであるが、『EMA』の欧文字は『欧州環境庁』を表示する標章であって、経済産業大臣が指定するもの(平成19年7月19日経済産業省告示第189号)と同一又は類似のものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

商標法第4条第1項第3号は、「国際連合その他の国際機関を表示する標章であって経済産業大臣が指定するものと同一又は類似の商標は、商標登録を受けることができない。」とするものであって、工業所有権の保護に関する国際間の条約であるパリ条約第6条の3(1)(b)の規定の趣旨を受けて設けられたものである。

そして、同条約の規定の目的とするところは、同盟国が加盟している政府間国際機関の紋章、旗章その他の記章、略称及び名称については、これと同一又は類似の標章を工業所有権の保護対象から除外することにより、当該機関の主権を尊重し、その権利と尊厳を維持・確保することにあり、前記法条の規定はこれと同趣旨をもって、一私人に独占させることにより当該国際機関等の尊厳性を害し、公益上支障のあるような標章は、登録しない旨を定めたものと解される。

そこで検討するに、本願商標は、別掲のとおり、青色の色彩を施してややデザイン化されているとしても、欧文字である「EMA」(「M」の文字部分には、小さく赤色の「・」がデザインされている)を表したものと容易に理解、認識されるものである。

そして、「EMA」の文字は、商標法第4条第1項第3号の規定に基づき、経済産業大臣が「欧州環境庁の標章指定」(平成19年7月19日 経済産業省告示第189号)として指定する標章の一、すなわち、欧州環境庁の略称を表示する標章「EMA」の文字と、その綴りを同じくするものである。

してみれば、本願商標は、経済産業大臣が指定した前記標章と類似する商標であるというほかはなく、したがって、本願商標を商標法第4条第1項第3号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、請求の理由において、「『EMA』は、『欧州環境庁』のオランダ語表記である『Europees Milieu Agentschap』の頭文字をとったものであるが、わが国においては、オランダ語は一般に全くなじみがなく、ましてやその頭文字語である『EMA』をそのように認識することは現実に不可能である。 わが国においては、英語標記『European Environment Agency』の頭文字をとった『EEA』が一般で、インターネット検索や一般のニュースサイトをはじめ、これを『EEA』の略語で標記していることから明らかである。」旨、及び、過去の審決例を挙げ本願商標も登録されるべきである旨主張するが、「EMA」の文字については、商標法第4条第1項第3号の規定に基づき、経済産業大臣が「欧州環境庁の標章指定」(平成19年7月19日 経済産業省告示第189号)として指定する標章の一であること、前記認定のとおりである。

そして、たとえ、我が国のインターネット情報や一般のニュースサイトにおいては「EEA」と表示されているとしても、それらの実情をもって、「EMA」の文字が欧州環境庁の略称を表示する標章の一であることを否定することは適切ではなく、商標法第4条第1項第3号の規定に基づき、経済産業大臣が指定する標章を一私人に独占させることは、上記パリ条約の趣旨に反し穏当を欠くものといわなければならない。

したがって、請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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