Trademark Appeal Case
造語の称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−13078(T2010−13078/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「AYAMI」の文字を標準文字で表してなり、第25類「被服,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成21年4月30日に登録出願されたものである。
2.引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2136006号商標(以下「引用商標」という。)は、「綾美」の漢字を縦書きしてなり、昭和62年4月1日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年4月28日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成21年4月8日に第24類「布製身の回り品」及び第25類「被服」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3.当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類否について
本願商標は、上記1のとおり、「AYAMI」の文字を書してなるものであるところ、当該文字に相応して「アヤミ」の称呼を生じるものであって、特定の観念を生じない一種の造語と認められるものである。
他方、引用商標は、上記2のとおり、「綾美」の文字からなるところ、その構成中の「綾」は「物の面に表れたさまざまの線や形の模様。」等を意味し、また、「美」は「うつくしいこと。」等を意味するものである(広辞苑第六版)としても、「綾」及び「美」を結合してなる「綾美」の文字が、特定の意味合いを看取させるものとはいえず、引用商標は、その構成全体をもって一種の造語として認識されるものと判断するのが相当である。
よって、引用商標は、その構成文字から、「アヤミ」の称呼をも生じ、かつ、特定の観念は生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標とを比較するに、両商標は、外観において相違し、かつ、両商標とも、特定の観念を生じないことから、観念については比較できないものであるとしても、両商標は、「アヤミ」の称呼を共通にする類似の商標である。
その他、上記の類否判断を左右するような、格別の取引の事情が存するものとも、認められない。
そして、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものである。
してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ない。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、複数の称呼を生じる引用商標に接する需要者・消費者が、ただちに「アヤミ」と称呼するような特段の事情もないと主張する。
しかしながら、請求人が主張するように、引用商標から複数の称呼を生ずることを否定するものではないが、引用商標に接した取引者、需要者が一種の造語である「綾美」の文字を「アヤミ」と称呼することが不自然であるというような、格別の事情があるものとも言い難い。
イ 請求人は、本願商標は、さまざまな漢字で表される日本人女性の名前の観念であるのに対し、引用商標からは、全体として「すばらしい形や模様」等の観念を生じるところ、必ずしも女性の名前を表すものではないことからすれば、両商標の観念は、明らかに相違すると主張する。
しかしながら、本願商標と引用商標は、いずれも、上記(1)のとおり、特定の語義を有しない一種の造語と把握、認識されるものであって、観念を比較することはできないものである。
ウ 請求人は、過去の審決例を挙げて、本願商標と引用商標は、非類似の商標であると主張する。
しかしながら、商標の類否判断は、対比する商標ごとに、個別具体的に判断されるべきであって、過去の審決に左右されるものではないし、本願商標については、上記(1)のとおり判断するのが相当である。
したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
4 まとめ
以上からすれば、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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