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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「結合商標の全体認識と称呼」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2010−11194(T2010−11194/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2010−11194(T2010−11194/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「レスキュー」
争点(論点)
結合商標の全体認識と称呼
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−11194(T2010−11194/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「レスキュー」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の全体認識と称呼」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年3月12日に登録出願されたものである。そして、指定商品及び指定役務については、同年9月22日及び平成22年5月25日付け手続補正書により、第25類「靴下」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。

(1)登録第1316063号商標(以下「引用商標1」という。)は、「レスキュー」の片仮名と「RESCUE」の欧文字を上下二段に書してなり、昭和48年11月30日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和52年12月13日に設定登録されたものである。その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録、平成20年6月4日に指定商品を第1類ないし第5類、第8類ないし第10類、第16類、第19類、第21類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がなされ、さらに、商標法第50条第1項の規定による、商標登録の取消しの審判が確定し、第5類の全ての指定商品については取り消され、その確定審決の登録が平成21年9月17日になされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第2242541号商標(以下「引用商標2」という。)は、「RESCUE」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年2月20日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年6月28日に設定登録されたものである。その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録、平成22年9月8日に指定商品を第25類「被服」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(3)登録第2282534号商標(以下「引用商標3」という。)は、「RESCUE」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年8月4日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年11月30日に設定登録されたものである。その後、平成12年9月5日に商標権の存続期間の更新登録、平成13年2月7日に指定商品を第6類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(4)登録第4247627号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成9年8月5日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成11年3月12日に設定登録されたものである。その後、平成21年3月17日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(5)登録第4346656号商標(以下「引用商標5」という。)は、「Rescue」の欧文字を横書きしてなり、平成11年3月5日に登録出願、第9類「防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク」及び第25類「被服,履物」を指定商品として、平成11年12月24日に設定登録されたものである。その後、平成22年1月5日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)引用商標1、3及び4について

本願商標に係る指定商品及び指定役務は、前記1のとおり補正された結果、引用商標1、3及び4の指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品及び役務はすべて削除され、引用商標1、3及び4の指定商品及び指定役務と類似しないものとなった。

(2)本願商標と引用商標2及び5の類否について

本願商標は、別掲1のとおり、払い部分を長くデザイン化した「R」のローマ字を、本願構成全体の左半分から右下にかけて大きく太字で書し、その払い部分の中央に、「693」の数字と「escue」の欧文字を、「693」をやや大きく、上下二段に筆記体風に書してなるところ、「693」と「escue」は、同一書体でまとまりよく書され、かつ、「R」の右窪み部に内包されるように配置され、本願商標は、全体として、外観上まとまりよく一体に表現されているものであり、構成全体より生ずる「ロクキューサンレスキュー」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。

そうとすると、本願商標に接する取引者、需要者が、殊更「693」の文字を捨象し、「R」と「escue」を結合してなる「Rescue」の文字部分のみをもって取引に資するべき特段の事情も見出すことができず、その構成全体をもって、一体不可分の構成からなる商標を表したものと認識し、把握されるとみるのが自然である。

そうとすれば、本願商標からは、構成全体から「ロクキューサンレスキュー」の称呼が生ずるものであり、特定の観念を生じない造語というのが相当であり、単に「レスキュー」の称呼及び「救援、レスキュー」の観念は生ずることはないものといわなければならない。

してみれば、本願商標が、「Rescue」の文字部分も独立して認識されることを前提として、その上で、本願商標と引用商標2及び5とが称呼及び観念上類似するものした原査定は、妥当とはいえない。

(3)以上のとおり、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消を免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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