Trademark Appeal Case
称呼類似性:長音の有無
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−216(T2010−216/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「TENDA」の文字を標準文字で書してなり、第9類「携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,ダウンロード可能な音声・音楽,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル」を指定商品とし、平成20年9月10日に登録出願された商願2008−74589に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同21年5月25日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第1678725号商標(以下「引用商標」という。)は、「Tender」の文字を書してなり、昭和56年7月16日登録出願、第24類「娯楽用具、その他本類に属する商品」を指定商品として、同59年4月20日に設定登録され、平成6年11月29日及び同16年4月13日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、その後、同17年5月25日に指定商品を、第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCDーROM,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCDーROM」、第15類「楽器,演奏補助品,音さ」、第20類「揺りかご,幼児用歩行器」、第28類「おもちゃ,人形」を含む第6類、第8類、第9類、第15類、第18類、第19類、第20類、第21類、第22類、第24類、第25類、第27類、第28類及び第31類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「TENDA」の文字よりなるところ、該文字は成語としては、「カーテン;日よけ;テント」(「伊和中辞典」小学館、第2版)等の意味を有するイタリア語であるが、我が国においては特定の意味を有する語として一般に親しまれた語とはいえないから、これに接する取引者、需要者に、一種の造語と理解、認識させるとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、我が国において最も親しまれているローマ字読みあるいは英語読みにならって称呼されるとみるのが相当であるから、その構成文字に相応して「テンダ」の称呼を生ずるものであって、特定の観念は生じないものとみるのが相当である。
他方、引用商標は、前記2のとおり「Tender」の文字よりなるところ、該文字は「柔らかい、優しい、かよわい、差し出す」(「グランドセンチュリー英和辞典」三省堂、第2版第9刷)等を意味する英語であって、「テンダー」の称呼を生ずるものであり、「優しい」程の観念が生ずるものである。
そこで、本願商標と引用商標の称呼を比較すると、本願商標から生ずる「テンダ」の称呼と引用商標から生ずる「テンダー」の称呼とは、聴者の印象に強く残る語頭から3音の「テンダ」を共通にし、その差異は明瞭に聴取され難い語尾における長音の有無にすぎない。
そして、その末尾に位置する長音は、その前音「ダ」に吸収され、明瞭には聴取され難い音となる場合も少なくないといえるから、該差異音が両称呼全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえない。
よって、両称呼は、それぞれを一連に称呼するときは、互いに聞き誤られるおそれがあるというべきである。
次に、観念においてみると、前記のとおり、本願商標は特定の観念を生じ得ない一種の造語と判断するのが相当であるから、引用商標との観念上の差異を考慮に入れる余地はない。
また、両商標はそれぞれ前記のとおりの構成よりなるところ、外観上の相違があるとしても、両者とも欧文字からなるもので、その綴りも語尾の1又は2文字以外を同じくするものであることを考慮すると、この相違が称呼の類似性を凌駕するものとまではいえない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、その称呼において紛れ得るものであって、外観及び観念の点も併せて考察すると、その出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似する商標と判断するのが相当であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものであるから、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
なお、請求人は他の登録例を挙げ、本願商標も同様に登録されるべきである旨主張するが、請求人が挙げる他の登録例は、商標の構成において、本願商標とは事案を異にするものであって、これら事例をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適当でなく、かつ、本願商標と引用商標の類否の判断は、当該出願に係る商標と他人の登録商標(引用商標)との対比において、個別・具体的に判断すべきものであり、過去の登録例に拘束されることなく検討されるべきものであるから、この点についての請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきものではない。
よって、結論のとおり審決する。
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