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Trademark Appeal Case

称呼類似性:促音の有無

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2010−900166(T2010−900166/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5309208号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5309208号商標(以下「本件商標」という。)は、「アト」の片仮名を標準文字で書してなり、平成21年8月7日に登録出願、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,清浄綿」を指定商品として、同22年2月26日に登録査定、同年3月12日に設定登録されたものである。

第2 登録異議申立ての理由の概要

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2332908号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和63年9月29日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年9月30日に設定登録され、その後、平成13年6月19日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成13年7月4日に第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),植物成長調整剤類」及び第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記第1のとおり、「アト」の片仮名を横書きしてなるものであるから、これより「アト」の称呼を生ずること明らかである。

他方、引用商標は、「at!」の欧文字と「アット!」の片仮名を二段書きにしてなるものであるから、これより「アット」の称呼を生ずるものである。

そこで、本件商標から生ずる称呼「アト」と引用商標から生ずる称呼「アット」の両称呼を比較すると、両称呼は「ア」と「ト」の2音を共通にし、その差異は、語頭音の「ア」が促音「ッ」を伴うか否かのみである。しかも、該促音「ッ」はそれ自体が独立した1音として明確に発音され、かつ、聴取されるとはいえないものであるから、該促音「ッ」の有無が両称呼の全体に及ぼす影響は決して大きいとは言い難く、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合、全体の語調語感が近似したものとなり、相紛れるおそれがあるものである。

なお、本件商標の称呼音数は短いものであるが、過去の審決において音数が短いとはいえ類似と判断された事例は多々ある(甲第6号証ないし甲第8号証)。

また、本件商標の指定商品と引用商標の商品区分第5類の指定商品とは、同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

3 以上述べたように、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。

第3 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号について

(1)本件商標について

本件商標は、前記のとおり、「アト」の片仮名を標準文字で書してなるものであるから、これよりは「アト」の称呼を生じ、特定の観念を有しない造語というのが相当である。

(2)引用商標について

引用商標は、別掲のとおり、欧文字と感嘆符「at!」と、片仮名と感嘆符「アット!」よりなるものであるから、これよりは「アット」の称呼を生じ、特定の観念を有しない造語というのが相当である。

(3)本件商標と引用商標との類否について

本件商標より生ずる「アト」の称呼と引用商標より生ずる「アット」の称呼についてみるに、本件商標より生じる「アト」の称呼は、2音にて構成されているのに対し、引用商標は、促音を伴う3音にて構成されているものである。

そうすると、本件商標と引用商標より生ずる称呼は、2音と3音という極めて短い音構成にあって、しかも、中間に位置する促音「ッ」の有無に差異を有するところ、促音を伴う場合、前音の「ア」の音は強く発音されることから、両者をそれぞれ全体として称呼するときには語感、語調が異なり、称呼上十分に聴別できるものである。

また、本件商標と引用商標とは、外観においては、促音の有無及び感嘆符「!」の有無に明らかな差異があり、外観上相紛れるおそれはない。さらに、観念においては比較できないものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れることのない非類似の商標であって、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。

2 むすび

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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