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Trademark Appeal Case

キャッチフレーズの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2010−900190(T2010−900190/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5312685号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5312685号商標(以下「本件商標」という。)は、「地雷原を綿畑に」の文字を横書きしてなり、平成21年7月31日に登録出願され、第23類「糸」を指定商品として、同22年3月2日に登録査定、同年4月2日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

(1)商標法第3条第1項柱書について

商標登録出願人(以下「出願人」という。)は、自己の業務に係る商品又は役務について使用をする目的で出願をしていない。

出願人は、出願人が代表を務める「NPO法人 地雷原を綿畑に!Nature Saves Cambodia!」に使用させる目的で商標登録出願し、商標登録を受けた。そのため、本件商標は商標法第3条第1項柱書に該当するから、本件商標の登録は、商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。

(2)商標法第3条第1項第6号について

「地雪原を綿畑に」というのは、単なるキャッチフレーズであるため、商標法第3条第1項第6号に該当するから、商標法第43条の2第1号の規定により、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項柱書について

我が国商標法は、登録主義を採用し、登録するための要件として、出願された商標の現実の使用を必要とせず、使用の意思を有すれば足りることとしているが、将来においても使用されないことが明らかな商標までをも登録して保護するものでないことは同法第1条(目的)及び第50条(商標登録取消審判)の趣旨からみても当然のことといえる。

そして、自己の業務(近い将来開始の業務を含む)が存在しないところに、自己の業務に係る商品又は役務についてその商標を使用することは有り得ないから、出願された商標に係る指定商品又は指定役務に関する自己の業務(近い将来開始の業務を含む)が存在しない場合等、将来も使用されないことが明らかな商標は、商標法第3条第1項柱書により登録を受けることができないこととされている。

しかして、「自己の業務に係る商品又は役務について使用をしないことが明らかな場合」とは、例えば、(A)法令上、業務の範囲が限られている出願人が、その業務範囲外に係る商品又は役務を指定する場合、あるいは、(B)法令上、指定商品又は指定役務に係る業務を行い得る者の範囲が限定されている場合において、その範囲外の者が、その業務に係る商品又は役務を指定して出願するとき等をいうものとされている(特許庁ホームページの「商標審査基準」中の「第1 第3条第1項(商標登録の要件)二 第3条第1項柱書」の項を参照)。

これを本件についてみるに、登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の出願人は自己が代表を務めるNPO法人に使用させる目的で商標登録出願し、自己の業務に係る商品又は役務について使用をする目的で出願をしていないから、商標法第3条第1項柱書に該当する旨主張するが、この主張を裏づける証拠の提出はなく、また、本件商標は、(A)法令上、業務の範囲が限られている出願人が、その業務範囲外に係る商品を指定する場合、あるいは、(B)法令上、指定商品に係る業務を行い得る者の範囲が限定されている場合において、その範囲外の者が、その業務に係る商品を指定して出願するとき等に該当するものではないから、出願人が、「自己の業務に係る商品について使用をしないことが明らかな場合」とはいうことができないものである。

さらに、出願人が、前記(A)及び(B)以外に「自己の業務に係る商品について使用をする目的で出願をしていない」といえないものであって、この点に関する申立人の主張は採用することができない。

(2)商標法第3条第1項第6号について

本件商標は、前記1のとおり、「地雷原を綿畑に」の文字を横書きしてなるところ、これが商品の特徴等を具体的に表示し、特定の意味合いを有するキャッチフレーズとして理解、認識されるとはいい難いものである。

また、当審において職権をもって調査したが、該文字が本件商標の指定商品を取り扱う業界において、標語(キャッチフレーズ)として取引上、一般に使用されているという事実を見いだすことはできなかった。

そうとすると、本件商標は、これをその指定商品に使用しても自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえないものである。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項柱書及び同法第3条第1項第6号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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