結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2010−7023(T2010−7023/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「nano white blue」の欧文字及び「ナノホワイトブルー」の片仮名を上下2段に横書きしてなり、第3類「せっけん類,化粧品」を指定商品として、平成21年2月5日に登録出願されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶理由に引用した登録第4686657号商標(以下「引用商標」という。)は、「NANO−WHITE」の欧文字及び「ナノホワイト」の片仮名を上下2段に横書きしてなり、平成14年5月22日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布」を指定商品として、平成15年6月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
商標法第4条第1項第11号に係る商標の類否は、同一又は類似の商品又は役務に使用された商標が、その外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、その商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察すべきものであり(最高裁昭和39年(行ツ)第110号同43年2月27日第三小法廷判決)、商標は、その構成部分全体によって他人の商標と識別すべく考案されているものであるから、複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについて、商標の構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは、その部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などを除き、許されないというべきである(最高裁昭和37年(オ)第953号同38年12月5日第一小法廷判決、最高裁平成3年(行ツ)第103号同5年9月10日第二小法廷判決、最高裁平成19年(行ヒ)第223号同20年9月8日第二小法廷判決)。
これを本件についてみるに、本願商標は、前記第1のとおり、同じ書体、同じ大きさをもって「nano white blue」の欧文字を上段に表してなり、下段に同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもって「ナノホワイトブルー」の片仮名を表してなるものである。
そして、本願商標の構成中の欧文字部分は、「nano」、「white」及び「blue」の各文字の間に1文字程度の空白をもって表されているものであるから、視覚上、容易に「nano」、「white」及び「blue」の各文字を組み合わせてなるものと理解される結合商標ということができるものであり、下段の片仮名部分は、上段の各欧文字から生ずる読みを表したものと認められるところ、「nano」及び「ナノ」の文字は、「10億分の1を表す単位の接頭語」(「広辞苑第6版」2008年1月11日 株式会社岩波書店発行)の意味を有する語として一般に知られており、また、「white」並びに「ホワイト」及び「blue」並びに「ブルー」の各文字も、それぞれ「白。白色。」等(前掲「広辞苑第6版」)、「青色。藍色。」等(前掲「広辞苑第6版」)の意味を有する極めて平易な英語ないし外来語として一般に知られているものである。
ところで、「nano」、「white」及び「blue」ないし「ナノ」、「ホワイト」及び「ブルー」の文字については、例えばインターネット情報において、以下の事実が認められる。
(1)「nano」及び「ナノ」について
ア 「nano美粒水 ナノ美粒水 ミストローション」の見出しの下、「商品説明」として「ナノ化したミネラルウォーターから誕生したミストタイプの化粧水。」との記載(http://www.cosme.net/product/product_id/2955058/top)。
イ 「ナノ化粧品」の見出しの下、「ナノ化粧品とか、ナノコロイドという言葉を最近耳にしませんか? 『ナノ」』=英語で書くと『nano』です。nanoは大きさの単位で、10億分の1を表します。記号は『n』です。1nmなら、1メートルの10億分の1ということになります。・・・ナノ化粧品は、ナノテクノロジーにより作られる超微粒子を用いた化粧品です。」との記載(http://cosme.i-yoblog.com/e159633.html)。
ウ 「タイプ別通販石鹸 ナノ石鹸」の見出しの下、「実は、今ほとんどの石鹸はナノで作られています。ナノ粒子は10億分の1のメートルという小さい粒子レベルで汚れを落としていきます。」との記載(http://agossekken.com/index.php?id=28)。
(2)「white」及び「ホワイト」について
ア 「ゲラン フレンチマニキュアキット:2x ネイルエナメル(#White,#Pink)+トップコート 3x 11.5ml」との記載(http://www.ibeautystore.com/detail/detail.asp?pid=72432)。
イ 「ボビィブラウン(ボビーブラウン)アイシャドウ−#01 White(新パッケージ)」との記載(http://www.cosmeto.net/product/93257.html)。
ウ 「スタイルネイル ホワイト」の見出しの下、「・・・どの色のファッションに合わせても、とてもきれいなホワイトカラー・・・」との記載(http:rhinestone99.com/?pid=11299853)。
(3)「blue」及び「ブルー」について
ア 「アスナイ コントロール カラー プライマー UV100」の見出しの下、「ブルーのベースカラーで赤みや色ムラを抑えながら、マイクロルーセントパウダーが肌のすみずみにまできちんと密着して...」との記載(http://store.shopping.yahoo.co.jp/blanc-lapin/a3c-ana-fdb10100.html0)。
イ 「国内で入手困難な通販、口コミ大人気のNYX商品★」の見出しの下、「NYX/アイシャドウ・化粧品・コスメ/FOR YOUR EYES ONLY ESP10CECBL/For Eye Color Blue」の記載(http://store.shopping.yahoo.co.jp/bodycarnival/esp10cecbl.html)。
ウ 「化粧品法定色素インデックス」の見出しの下、「青色204号 D&C Blue No.9」との記載(http://www.taketombo.co.jp/ci/jci.htm)。
以上(1)ないし(3)によれば、本願の指定商品に係る業界において、「nano」、「ナノ」の語は、「微粒子を用いた商品」を謳うものとして取引上普通に使用されているといい得るものであり、また、「white」並びに「ホワイト」及び「blue」並びに「ブルー」の各語も、商品の色彩が「白色」及び「青色」を表すものとして取引上普通に使用されているものと認められる。
そうとすると、本願商標を構成する「nano」及び「ナノ」、「white」並びに「ホワイト」及び「blue」並びに「ブルー」の各語は、本願の指定商品との関係からみると、いずれも自他商品の識別機能がないか又は極めて弱いというのが相当であり、その自他商品の識別力について特段の軽重の差があるものではないから、本願商標は、その構成中の「nano white」ないし「ナノホワイト」の各文字部分がいずれも商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものではない。
してみると、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「ナノホワイトブルー」の称呼のみを生ずるものであり、親しまれた既成の事物、事象を表すとみるべき特段の理由を見いだし得ないものであるから、特定の観念を生ずるものではない。
引用商標は、前記第2のとおり、「NANO−WHITE」の欧文字及び「ナノホワイト」の片仮名を上下2段に横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して、「ナノホワイト」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生ずるものではない。
(1)称呼
本願商標から生ずる「ナノホワイトブルー」の称呼と引用商標から生ずる「ナノホワイト」の称呼とを比較するに、両者は、前半部分において「ナノホワイト」の音を共通にするものであるとしても、後半部分において「ブルー」の音の有無の差異を有するものであるから、音構成及び音数において明らかな差異を有するものであり、それぞれの称呼を一連に称呼した場合には十分区別し得るものである。
(2)外観
本願商標と引用商標は、前記第1及び第2のとおり、それぞれの欧文字部分が前者は小文字、後者は大文字で表されている差異を有するほか、「blue」及び「ブルー」の各文字の有無の顕著な差異を有するものであるから、外観上、明らかに相違するものである。
(3)観念
本願商標と引用商標は、前記第3の1及び2のとおり、いずれも特定の観念を想起させない造語と理解されるものであるから,観念において比較することはできない。
(4)取引の実情等
本願商標と引用商標は、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるとみるべき特殊の取引の事情を見いだせない。
(5)小括
以上の(1)ないし(4)を総合すれば、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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