結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2010−5660(T2010−5660/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「多司」の文字を標準文字で書してなり、第30類「米,おにぎり,おにぎり弁当」、第35類「フランチャイジーに対する経営指導及び助言,経営の診断又は経営に関する助言」及び第43類「飲食物の提供」を指定役務として、平成20年11月7日に登録出願されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第4081948号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成7年6月8日登録出願、第42類「宿泊施設の提供,飲食物の提供,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,宴会又は集会のための提供」を指定役務として、平成9年11月14日に設定登録されたものである。その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(1)本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「多司」の文字よりなるところ、その構成中「多」の文字は、「た【多】おおいこと。たくさん。」等の意味を有するものであり、また、「司」の文字は、「し【司】つかさどる人。つかさ。主に公の役目。」の意味を有する(いずれも 広辞苑第六版)ものであるとしても、これらを一連に表した「多司」の文字よりは、特定の意味合いを理解、認識させるものとはいえないことから、本願商標は、特定の語義を有しない造語といえるものである。
そして、特定の読みを有しない漢字にあっては、これに接する取引者、需要者は、漢字に関する知識をもとにして、音読み、訓読み等読みやすいものを選択して称呼するものというのが相当である。
そうとすれば、「多」と「司」をそれぞれ音読みして、「多」の文字よりは、「タ」と称呼し、また、「司」文字よりは、「シ」と称呼することが自然というべきであるから、「多司」の文字よりは、「タシ」の称呼を生ずるものというのが相当である。
(2)引用商標
他方、引用商標は、別掲のとおり、「田事」の文字を書してなるところ、「田」の文字は、「た【田】耕して稲を植える土地。湿田と乾田とがある。」の意味を有するものであり、「事」の文字は、「じ【事】個別的・具体的な現象。」等の意味を有する(同じく広辞苑第六版)ものであるとしても、これらを一連に表した「田事」の文字よりは、特定の意味合いを理解、認識させるものとはいえないことから、本願商標と同様に、特定の語義を有しない造語といえるものである。
そして、「田事」の文字よりは、本願商標と同様、「田」と「事」をそれぞれ音読みして、「タジ」の称呼を生ずるというのが自然である。
(3) 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標は、それぞれ特定の観念を有しないものであるから、観念については比較することができないとしても、本願商標の「タシ」の称呼と引用商標の「タジ」の称呼とは、2音からなる短い音構成において、「シ」と「ジ」の称呼が称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼しても語感、語調が明らかに異なり、明確に聴別し得ると認められる。
また、外観においては、両商標は、前記したとおり、全体として明確な差異を有しているものであるから、十分に区別して認識されるものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれよりみても、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、両商標を同一又は類似の役務に使用しても、役務の出所について誤認混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。
(4)まとめ
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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