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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似性の語感・語調」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2010−6221(T2010−6221/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2010−6221(T2010−6221/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「Jfill」
争点(論点)
称呼類似性の語感・語調
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−6221(T2010−6221/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「Jfill」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似性の語感・語調」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1に示すとおりの構成からなり、第9類「電子出版物」、第16類「印刷物」及び第35類「印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として、平成19年10月19日に登録出願された商願2007−107895に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同20年7月16日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、「本願商標は、別掲2に示すとおり『Jfill』(「J」は、大きく書されている。以下、同じ。)の文字を横書きにしてなる登録第4982126号商標(以下『引用商標』という。)と称呼が類似する商標であって、同一又は類似の商品及び役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1に示すとおり、欧文字「J」をデザイン化したと思しき図形(以下「図形」という。)とその右横に、「J.Feel」の欧文字を横書きにしてなるものであるところ、図形は、「J.Feel」の欧文字に比較して大きく描かれていることから、図形と文字部分は、視覚上分離して看取される場合があるとみるのが相当である。

また、図形と文字部分とが、構成全体で何らかの特定の意味合いを看取させる等、これらを常に一体不可分のものとして看取しなければならない特段の事情は認められないものである。

してみれば、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、図形と「J.Feel」の文字部分とを分離し、「J.feel」の文字部分のみをもって取引に資する場合も決して少なくないから、「J.Feel」の文字に相応した「ジェイフィール」の称呼を生ずるものであり、特定の観念は生じないものである。

他方、引用商標は、別掲2に示すとおり、「Jfill」の文字よりなるものであるから、構成文字に相応して「ジェイフィル」の称呼を生ずるものであり、かつ、特定の観念は生じないものである。

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、外観上、明らかに相違するものである。

次に両者の称呼について検討すると、本願商標から生ずる「ジェイフィール」の称呼と引用商標から生ずる「ジェイフィル」の称呼とは、「ジェイ」、「フィ」及び「ル」の音を共通にし、「フィ」の音にかかる長音の有無に差異を有する。

しかしながら、本願商標から生ずる「ジェイフィール」は、「J」と「Feel」の間に「.」が存在することから、「ジェイ」と「フィール」の間で一区切りし発音され、全体として伸びやかな印象を与えるものといえる。

一方、引用商標から生ずる「ジェイフィル」は、特に冗長ともいえず、かつ、「J」と「fill」とが空白部分もなく結合しているため、「J」と「fillとの間で一区切りしなければならない理由もなく、一気一連に称呼され、全体として縮まった印象を与えるものである。

そうすると、本願商標と引用商標とをそれぞれ一連に称呼するときは、本願商標の構成中の「.」の存在と「フィ」の音にかかる長音の有無が、両称呼の全体に与える影響は小さいとはいえず、これらは、語感、語調において相違するから、称呼上相紛れるおそれはないというべきである。

してみると、本願商標と引用商標とは、共に、特定の観念が生じないため、観念については比較できないものであるとしても、その外観が明らかに相違し、また、称呼についても相紛れるおそれはないことから、両商標は、互いに類似するものとは認められない。

したがって、本願商標と引用商標とは、称呼において類似する商標であるとし、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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