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結論

勝訴(請求認容)

商標「むかしの」の識別力(第3条第1項第3号|審判不服2010−1350(T2010−1350/J1))

審判番号
不服2010−1350(T2010−1350/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「むかしの」
争点(論点)
「むかしの」の識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−1350(T2010−1350/J1)・不服)は、本件商標「むかしの」について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「むかしの」の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「むかしの」の文字を標準文字で表してなり、第30類「調味料,菓子及びパン」を指定商品として、平成20年10月14日に登録出願、当審における平成23年2月2日付け手続補正書により、第30類「菓子及びパン,みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,みそだれ」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『むかしの』の文字を標準文字で書してなるところ、その構成中、『むかし』の文字は、『長い年月を隔てる過去。』等の意味を有するものである。そして、食品を取り扱う業界において、昔の製法で作られたことや昔ながらの味であることを謳った商品が販売されている実情にある。そうとすると、これを本願指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者に、例えば、『昔の製法で作られた商品』や『昔ながらの味である商品』程の意味合いを認識させるにとどまり、単に商品の品質を誇称的に表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおり、「むかしの」の文字を書してなるところ、該文字中「むかし」の文字は、「長い年月を隔てる過去。現在とは情況がまるで違う過去の時。」(広辞苑第六版)の意味を有する語として、日常一般に用いられている語であると認められる。

そして、「むかしの」の文字は、ある商品が長い年月を隔た過去のものを表し、原査定説示の如く、食品を取り扱う業界において、昔の製法で作られたことや昔ながらの味であることを謳った商品、例えば「塩」が多数販売されている実情にあることは認められる。

しかしながら、補正後の指定商品との関係では、長い年月を隔た商品について、品質を誇称するための用語として、「むかし(昔)の」の文字は、これを商品名に冠して用いられることがあるとしても、これのみでは独立して商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいい難く、また、需要者が商品の品質を表示するとして認識するものといえないものである。

また、当審において職権をもって調査しても、該文字が「みそ」等の品質等を表示するものとして、一般の取引で使用されているような事実は見出せないところである。

そうとすれば、本願商標は、これをその補正後の指定商品について使用するときは、商品の品質を表示するものと認識されるものではなく、自他商品識別標識としての機能を果たすものというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取り消しを免れない。

よって、結論のとおり審決する。

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