結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2010−12463(T2010−12463/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,「SONTEC」の欧文字を横書きした構成からなり,第9類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成21年6月12日に登録出願されたものであるが,その後,その指定商品及び指定役務については,原審における同22年1月8日付け並びに当審における同年7月22日付け及び同23年1月19日付けの手続補正書により,最終的に,第9類及び第42類に属する別掲1に記載のとおりの商品及び役務に補正されたものである。
指定商品及び指定役務は,商標とともに権利範囲を定めるものであるから,その内容及び範囲は明確でなければならないところ,本願商標の指定商品及び指定役務には,その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない商品及び役務が含まれている。
したがって,本願は,商標法第6条第1項の要件を具備しない。
本願商標は,以下の(1)ないし(6)に係る登録商標(以下,(2)ないし(6)に係る登録商標を一括していうときは,「引用各商標」という。)とは称呼上類似の商標であって,かつ,その指定商品又は指定役務も同一又は類似のものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。
(1)登録第2158035号商標(以下「引用商標1」という。)は,「SANTEC」の欧文字と「サンテク」の片仮名文字とを上下二段に横書きした構成からなり,昭和60年12月25日に登録出願,第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成元年7月31日に設定登録され,その後,同11年4月13日に商標権の存続期間の更新登録がされたが,同21年7月31日存続期間満了のため,同22年4月7日に当該商標権の登録の抹消がなされているものである。
(2)登録第2046662号商標(以下「引用商標2」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,昭和59年10月1日に登録出願,第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同63年5月26日に設定登録され,その後,平成10年3月10日及び同19年12月11日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ,さらに,同20年6月11日にその指定商品を第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされているものであって,当該商標権は,現に有効に存続しているものである。
(3)登録第2716869号商標(以下「引用商標3」という。)は,別掲3のとおりの構成からなり,平成3年7月31日に登録出願,第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同8年10月31日に設定登録され,その後,同18年10月3日に商標権の存続期間の更新登録がされ,さらに,同月18日にその指定商品を第7類ないし第12類,第17類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされているものであって,当該商標権は,現に有効に存続しているものである。
(4)登録第3346722号商標(以下「引用商標4」という。)は,別掲4のとおりの構成からなり,平成4年7月9日に特例商標登録出願,第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として,同9年9月19日に特例商標として設定登録され,その後,同年10月31日に重複商標として登録され,さらに,同19年9月28日に商標権の存続期間の更新登録がされているものであって,当該商標権は,現に有効に存続しているものである。
(5)登録第3355753号商標(以下「引用商標5」という。)は,「SANTEC」の欧文字を横書きした構成からなり,平成4年6月2日に特例商標登録出願,第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として,同9年10月31日に特例商標及び重複商標として設定登録され,その後,同19年12月7日に商標権の存続期間の更新登録がされているものであって,当該商標権は,現に有効に存続しているものである。
(6)登録第4668298号商標(以下「引用商標6」という。)は,「NET de SUNTEC」の欧文字を横書きした構成からなり,平成13年3月22日に登録出願,第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として,同15年5月2日に設定登録されたものであって,当該商標権は,現に有効に存続しているものである。
本願商標の指定商品及び指定役務は,前記第1のとおり補正された結果,その内容及び範囲は明確になったものと認められる。
したがって,本願は,商標法第6条第1項に規定する要件を具備するものとなったから,原査定の当該拒絶の理由は解消した。
(1)本願商標について
本願商標は,前記第1のとおり,「SONTEC」の欧文字を横書きした構成からなるところ,これは,特定の語義を有しない造語であると認められ,本願商標からは,特定の観念を生じないと認めるのが相当である。
そして,本願商標は,その構成文字に相応して「ソンテック」の称呼のみを生ずるとみるのが自然である。この点について原審は,我が国においては,英単語の「SON」が「サン」と発音され,「息子」の意味を有することでよく知られていることから,本願商標もその発音様式にならい,「サンテック」又は「サンテク」の称呼をも生ずると説示するが,(i) 英単語の「SON」の発音については,例えば,「発音注意」や「Oは例外的に[ア](辞書上では,「ア」の部分は「V」を逆さにした発音記号である。)と発音する」との注意書きのある辞書(「ジーニアス英和辞典第4版」(2007年4月1日株式会社大修館書店発行),「ジュニア・アンカー英和辞典第4版」(2007年2月1日株式会社学習研究社発行))もあることからすれば,「SON」の「O」の部分を「ア」と発音するのは例外的であることがうかがわれること,(ii) 本願商標の指定商品及び指定役務の分野においてもなじみのある,「SONG」「SONAR」「SONIC」「SOCIAL」「SOFT」「SORT」等の「SO」で始まる英単語が,それぞれ,「ソング」「ソナー」「ソニック」「ソーシャル」「ソフト」「ソート」のように「SO」の部分を「ソ」と発音していること,(iii) 請求人による日本語のウェブサイト(平成22年7月22日付け手続補正書の参考資料1)においても,「SONTEC」の欧文字とともに「ソンテック」との片仮名表記が散見され,取引の実情からみても「SONTEC」を「ソンテック」と称していることが認められること,等を総合的に勘案するならば,単に「SON」と表記したものではない「SONTEC」との欧文字から「サンテック」又は「サンテク」との称呼が生じるものとは認め難く,その自然称呼は「ソンテック」であるというべきである。
(2)引用各商標について
引用各商標は,それぞれの外観構成については,前記第2の2(2)ないし(6)に示すとおりであり,また,いずれも特定の観念を生じないと認めるのが相当である。
そして,引用各商標の称呼については,それぞれの構成文字に相応して,引用商標2からは「サンテック」との称呼が生じ,引用商標3ないし5からは「サンテック」ないし「サンテク」との称呼が生じ,引用商標6からは「ネットデサンテック」ないし「ネットデサンテク」との称呼が生じるほか,その構成中の「SUNTEC」の文字部分に相応した「サンテック」又は「サンテク」との称呼をも生じ得るものと認められる。
(3)本願商標と引用商標1との類否判断
引用商標1に係る商標権は,前記第2の2(1)のとおり,平成21年7月31日存続期間満了のため,同22年4月7日に当該商標権の登録の抹消がなされているものである。
したがって,本願商標は,引用商標1との関係において,その類否を検討するまでもなく,商標法第4条第1項第11号に該当しないものとなった。
(4)本願商標と引用各商標との類否判断
ア 外観
本願商標と引用商標5を除く引用各商標とは,それぞれの外観構成に照らし,相違するものであること明らかである。
また,本願商標「SONTEC」と引用商標5「SANTEC」とは,第2文字が「O」と「A」とで異なる以外には格別の差異を見いだし得ないものであるが,これら「O」と「A」とでは字体が明らかに異なり,しかも,その字体の相違が全6文字中の第2文字,すなわち,冗長でもない文字商標の前方部分においてのことであるから,需要者の通常有する注意力をもってすれば,両商標は,外観において見誤るおそれはないというべきである。
イ 観念
本願商標及び引用各商標は,いずれも特定の観念を生じないものであるから,両者を比較することはできない。
ウ 称呼
本願商標からは,「ソンテック」との称呼が生じるのに対し,引用各商標からは,「サンテック」ないし「サンテク」との称呼が生じるものである。(なお,引用商標6からは「ネットデサンテック」ないし「ネットデサンテク」の称呼も生じるが,これらの称呼と本願商標の「ソンテック」の称呼とが類似しないことは明らかである。)
そこで,まず,本願商標から生ずる「ソンテック」の称呼と引用各商標から生ずる「サンテック」の称呼とを比較すると,両称呼は,共に5音からなり,語頭における「ソ」と「サ」の音に差異を有し,第2音以降の音を共通にするものであるところ,当該差異音である「ソ」と「サ」の音は,母音を異にし,かつ,全体で5音という比較的短い音構成にあって,称呼の識別上,重要な要素を占める語頭に位置するものであることからすれば,当該差異音が両称呼に及ぼす影響は決して小さなものとはいえず,それぞれを一連に称呼した場合には,語調,語感を異にし,互いに聴き誤るおそれはないというべきである。
次に,本願商標から生ずる「ソンテック」の称呼と引用各商標から生ずる「サンテク」の称呼とを比較すると,これは,引用各商標から生ずる上記「サンテック」の称呼との比較における差異に加え,促音の有無という差異をも有するのであるから,なおさら両称呼を聴き誤るおそれはないというべきである。
したがって,本願商標と引用各商標とは,称呼が類似しない。
エ 判断
以上によれば,本願商標と引用各商標とは,その外観,観念及び称呼のいずれの点においても類似しない商標というべきである。
したがって,本願は,商標法第6条第1項に規定する要件を具備するものであり,かつ,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しないものであるから,これらを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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