結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2010−13614(T2010−13614/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「溥天」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第16類、第28類、第35類、第38類、第41類及び第42類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務とし、平成20年5月9日に登録出願された商願2008−36026に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同21年1月20日に登録出願されたものである。
(1)原査定は、「本願商標は、次の(2)の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
(2)登録第5151563号商標(以下「引用商標」という。)
引用商標は、「普天」の文字を標準文字で表してなり、平成19年3月6日に登録出願、第9類、第35類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同20年7月18日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
(1)本願商標は、上記1のとおり「溥天」の文字からなるものであり、引用商標は、上記2(2)のとおり「普天」の文字からなるものである。
(2)ところで、「溥天」及び「普天」の文字(語)は、漢和辞典「角川大字源(株式会社角川書店発行)」及び「漢字源 改訂第4版(株式会社学習研究社発行)」には、いずれも「あまねくゆきわたっている天、天下」などの意味を有し、「フテン」と読まれ、また、両語が同義語である旨記載されている。
しかしながら、国語辞典「広辞苑第6版(株式会社岩波書店発行)」「大辞林(株式会社三省堂発行)」及び「大辞泉 増補・新装版(株式会社小学館発行)には、いずれにも「ふてん【普天】」の項があり、「あまねくおおっている天、天下」などの記載はあるものの、「溥天」と同義である旨の記載はなく、また、「ふてん【溥天】」の項は見あたらない。
(3)そして、一般需要者の通常有する注意力をもって本願商標「溥天」をみると、該文字は、一般に親しまれた文字(語)とはいえず、また、上述の事情からしても、その読みや意味を容易に認識するものとはいいがたいものと判断するのが相当である。しかし、我が国の漢字二文字から構成される商標が何らの称呼もなく取引に資されるというのは不自然であることから、本願商標は、上述の漢和辞典に記載された「フテン」の読み(称呼)をもって取引に資されるとみるのが自然である。
そうすると、本願商標は、「フテン」の称呼を生じるものであって、特定の観念を生じないものといわなければならない。
他方、同様に引用商標「普天」をみると、該文字は容易に「フテン」の称呼を生じるといえるものの、観念については、該文字の認識の程度からすれば、「あまねくおおっている天」などというより、「沖縄県の地名『普天間』の『普天』」のごとき意味合いで理解されるとみるのが相当である。
そうすると、引用商標は、「フテン」の称呼を生じ、「沖縄県の地名『普天間』の『普天』」のごとき意味合い(観念)を生じさせるものといわなければならない。
(4)そこで、本願商標と引用商標との類否を検討すると、両者は、外観においては漢字二文字からなる構成において語頭の「溥」と「普」に明らかな差異を有するから相紛れるおそれはなく、称呼においては「フテン」の称呼を共通にし、観念においては、本願商標が特定の観念を生じないのに対し、引用商標が「沖縄県の地名『普天間』の『普天』」のごとき意味合いを生じさせる点に差異を有するから相紛れるおそれのないものといえる。
そうとすれば、両商標は、称呼において共通するものの、外観及び観念において相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、商品及び役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれのない、非類似の商標というべきである。
(5)してみれば、本願商標と引用商標とが称呼上類似することのみをもって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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