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結論

勝訴(請求認容)

商標「スキップニードル」と「SCIP」の称呼の類似性判断(第4条第1項第11号|審判不服2010−7409(T2010−7409/J1))

審判番号
不服2010−7409(T2010−7409/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「スキップニードル」引用商標「SCIP」
争点(論点)
称呼の類似性判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−7409(T2010−7409/J1)・不服)は、本件商標「スキップニードル」と引用商標「SCIP」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「スキップニードル」の片仮名文字を標準文字で表してなり、第10類「穿刺針,医療用針,医療用穿刺針,採血用針,手術用針,手術用縫合針,注射針,麻酔用針」を指定商品として、平成21年7月7日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『SCIP』の欧文字を標準文字で表してなる登録第4904315号商標(以下『引用商標』という。)と『スキップ』の称呼を共通にする類似の商標であって、同一又は類似の商品及び役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「スキップニードル」の文字からなるものであるところ、その構成文字は、同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体的に書されており、また、構成文字全体より生じる「スキップニードル」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。

してみると、たとえ、本願商標の構成中の「ニードル」が「針」を意味する語であるとしても、本願商標は、外観上まとまりよく一体的に書され、かつ、構成文字全体より生じる称呼も、よどみなく一連に称呼し得ることからすると、本願商標に接する取引者・需要者が、殊更に、その「ニードル」の文字を捨象し、「スキップ」の文字部分により強い印象をもつというよりも、本願商標の構成全体をもって一体不可分のものとして理解し認識されるとみるのが自然である。

他方、引用商標は、「SCIP」の文字からなるところ、該文字は、辞書等に掲載される等の事実が認められないことから、特定の意味合いを有するものではなく、特定の称呼を生ずるものとはいえない。

そして、特定の意味合いを有しない欧文字で構成された文字を称呼する場合、その構成文字と似た成語の読み方にならい、称呼されることがあるといえるところ、引用商標の文字中の「SCI」の部分は、「科学」等を意味する良く知られた英語「science」が「サイエンス」と読まれることにならうと、「サイ」と発音されることから、「SCIP」の文字は、「サイプ」のように称呼されるもの、あるいは、「SCIP」を、構成文字1文字ずつ称呼した「エスシーアイピー」のように称呼されるものと判断し得るものであるが、一般的に知られた成語とはいえない「SCIPIO」を「スキピオ」と称呼するとはいえ、これにならい、需要者・取引者が、引用商標「SCIP」を「スキップ」と称呼するとはいい難いものである。

してみれば、引用商標は、その構成文字から、「サイプ」あるいは「エスシーアイピー」の称呼を生じるものであって、「スキップ」の称呼は生じないと判断するのが相当である。

そこで、本願商標から生ずる「スキップニードル」の称呼と引用商標から生ずる「サイプ」あるいは「エスシーアイピー」の称呼とを比較すると、両称呼は、明瞭に相違するものであるから、これらが、相紛れるおそれはない。

また、仮に、原査定の認定のように、本願商標の構成文字中の「ニードル」が「針」を意味することから、該文字は、指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能が弱いものと認識され、構成中の「スキップ」の文字部分のみを捉え、「スキップ」のみの称呼をも生じると判断したとしても、本願商標から生ずる「スキップ」の称呼と引用商標から生ずる「サイプ」あるいは「エスシーアイピー」の称呼とは、明瞭に相違するものであるから、これらが、相紛れるおそれはないものである。

したがって、本願商標と引用商標とが、称呼を共通にする類似の商標であるとし、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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