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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「VICSの識別力と記述性」の商標審決・判断理由(審判番号:平成9年審判第5852号|拒絶査定取消・登録)

審判番号
平成9年審判第5852号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
VICSの識別力と記述性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成9年審判第5852号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「VICSの識別力と記述性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本出願に係る商標(以下、「本願商標」という。)は、「VICS」の欧文字を表してなり、第9類に属する商品を指定商品として、平成5年2月4日に登録出願、その後、指定商品については、原審における平成7年3月17日付手続補正書をもって「自動車用ナビゲーション装置,その他の電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」と補正したものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、道路交通情報通信システム(Vehicle Information and Communication System)を指称する「VICS」の文字を書してなるから、これをその指定商品中、VICS対応の自動車用ナビゲーション機器に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の使用品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「VICS」の欧文字よりなるところ、たとえ該文字が原審説示の如く道路交通情報通信システム(Vehicle Information and Communication System)の意味合いを有するものとしても、むしろ、一般的には、道路交通に関する情報の管理・提供及びその利用に関する総合的道路情報システム全般の意味合いで理解されるとみるのが相当であって、これより直ちに特定の商品(機械器具)の用途・品質(機能)等を具体的に表示するものとみるのは必ずしも適切でなく、また、その証拠も見出せない。

すなわち、本願については、当初の登録出願人である「松下電器産業株式会社」からその名義人を「財団法人道路交通情報通信システムセンター」へと変更する出願人の名義変更がされているように(平成12年3月2日付)、前記システムの一元的管理・運行機関として組織された同機関が道路交通情報の総合的管理・運行及び利用システム全般に深く関わっていることはすでに周知の事実である。

因みに、自由国民社発行現代用語の基礎知識(1999年版)「VICS(道路交通情報通信システム)」の項によれば、「・・・。かって、建設省がRACSを、警察庁がAMTICS(アムティックス)を独自に進めてきたが、これに、郵政省を加えてVICSとして統合し・・・組織された。96年4月から首都圏および東名・名神高速道路全線でスタートした。」旨の解説が認められる。

そうすると、かかる性格を有する本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接するする取引者・需要者は、前記事情よりして、前記事業者団体又はその提供に係る道路交通総合情報システムないしはその呼称(略記)を表したものと認識し理解するとみるのが相当であって、殊更当該商品の用途・品質(機能)等と関連づけて想起するとみるのは困難であるから、結局、本願商標を商品識別の機能を有しないものとすることはできない。また、これを指定商品中のいずれの商品について使用しても、その品質について誤認を生じさせるおそれもないといわなければならない。

してみれば、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとはいえないから、これを理由に本願を拒絶すべきものとすることはできない。

その他、本願を拒絶すべき理由は見出せない。

よって、結論のとおり審決する。

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