結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2009−900417(T2009−900417/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標が商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第11号、同第16号及び同第19号に該当するとして、引用する登録第2719334号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2に示すとおりの構成よりなり、昭和56年4月16日に登録出願、第27類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年1月31日に設定登録、同19年1月16日に商標権の更新登録がされ、その後、同20年3月5日に第34類「スウェーデン製のマッチ」を指定商品する書換登録がされているものである。
(1)本件商標は、その構成中に「スウェーデンの」を意味する「SWEDISH」の文字を書してなるものであるから、商品の産地又は販売地を示すものと容易に認識されるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
また、これを本件の指定商品中の「スウェーデン産」以外の商品に使用された場合、当該商品がスウェーデン産の商品であるかのごとく商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)本件商標は、英文字「SWEDISH QUALITY」と、王冠と思しき図形とからなる。
他方、引用商標は、英文字「SWEDISH MATCH」とその「SWEDISH」の文字の上部に星と思しき図形を横並びに三つ配した構成であって、申立人による長期間に亘る使用により、強い識別力と高い出所表示機能を有する、周知、著名な商標となっているものである。
かかる引用商標の周知、著名性を考慮すれば、本件商標と引用商標とは、非常に近しい印象を受けるものということができる。
したがって、申立人と全く関係者が本件商標を商標登録しようとする行為は、引用商標の人気及び信用に不当にフリーライドしようとするものであるから商標法第4条第1項第19号に該当する。
(3)本件商標は、上記(2)のとおり、長期間に亘る使用により強い識別力と高い出所表示機能を有する周知、著名となっている引用商標と類似するものである。また、実際の取引における商品の類否についてみるに、両者の指定商品は、同一の事業主体により製造、販売されるものであるから、本件商標に係る指定商品は、抵触する商品「マッチ」とはもちろん、他の指定商品についても、引用商標の指定商品と類似する商品の関係にある。
したがって、本件商標と引用商標とは、取引の実情を考慮しても、その出所について誤認混同を生じさせるおそれがある類似の商標というべきであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
商標権者に対して、平成22年4月20日付け取消理由書で通知した本件商標の取消理由は、要旨次のとおりである。
本件商標は、別掲1のとおり、図形の右側に、図形とは視覚上分離して、「SWEDISH」及び「QUALITY」の文字が二段に表わされているものであるところ、上段の「SWEDISH」は、「スウェーデンの」の意味を有する平易な英語であり、また、下段の「QUALITY」は、「質、資質、品質」(以上、研究社「新英和中辞典」)などの意味を有する平易で親しまれた英語であって、商品等の品質を表す際に用いられる語である。
しかして、前記したところにより、本件商標に接する需要者は、本件商標を構成する「SWEDISH」及び「QUALITY」の文字部分を一連で一体的に把握し、「スウェーデンの品質」程の意味合いを表すものとして認識するというのが相当である。
したがって、本件商標は、「スウェーデン製の商品」の意味合いをもって認識されるとみるのが相当であるから、本件商標を指定商品中「スウェーデン製の商品」以外の商品に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。
よって、本件商標は、その指定商品中、上記商品については、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。
商標権者は、前記取消理由に対し、意見を要旨次のとおり述べている。
(1)本件商標を「スウェーデン製の商品」以外の指定商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるとの認定は合理的なものと認める。
(2)本件商標を「スウェーデン製の商品」に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないから、本件商標の登録は、指定商品中「スウェーデン製の商品」については維持されるべきである。
(1)商標法第4条第1項第16号該当性について
平成22年4月20日付けで取消理由を通知した上記第3の取消理由は妥当なものと認められる。
したがって、本件商標は、その指定商品中「スウェーデン製の商品」以外の商品に使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるといわなければならないから、本件商標は、その指定商品中「スウェーデン製の商品」以外の商品については、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第3条第1項第3号該当性について
本件商標は、別掲1のとおり、文字商標と図形商標との結合商標であるが、その構成は右側に「SWEDISH」「QUALITY」の欧文字を2段書きしてなるものであり、左側に、大小2つの円、大小5つの半円(大2つ、小3つ)及び横長の棒状の長方形1つを組み合わせてなる図形よりなるものであるところ、該図形は何ら本件指定商品に係る品質等を表示するものではなく、全体として自他商品の識別標識たり得るものというべきである。
してみれば、本件商標は、その指定商品のいずれの商品に使用しても、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえないものであるから、商標法第3条第1項第3号には該当しない。
(3)商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標は、その構成中の「SWEDISH」「QUALITY」の文字を有してなるところ、その構成中前半の「SWEDISH」の文字は「スウェーデンの」等の意味を有し、後半の「QUALITY」の文字は「質、資質、品質」等の意味合いを有するそれぞれ平易な英語といえるものである。そして、これら両語を結合した「SWEDISH QUALITY」の文字は、全体として「スウェーデンの品質」の意味合いを表すものであって、これを本件商標の指定商品に使用した場合、「スウェーデン製の商品」の意を看取させ、取引者、需要者をして商品の品質を表示する文字として認識されるから、自他商品の識別標識としての機能を有しないものと認められる。
そうとすれば、本件商標から「SWEDISH」の文字が独立して自他商品識別標識としての機能を有することを前提に、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとの申立人の主張は採用できない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号には該当しない。
(4)商標法第4条第1項第19号該当性について
本件商標と引用商標とは、上記(3)のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであり、申立人の提出にかかる甲各号証によれば、申立人は、自国スウェーデンをはじめ、ベルギー、ブラジル、インドネシア等に生産工場を有し、引用商標の指定商品に関連する嗅ぎたばこ、葉巻たばこ及びマッチ等の製品を製造、販売する企業であって、本件商標の登録出願前から、引用商標がたばこ関連商品に使用された事実は認められるとしても、本件商標の登録出願時において、引用商標が日本国内又は外国における取引者、需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。
また、本件商標は、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的)をもって使用するものとは認められず、また、その証拠も見出せない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号には該当しない。
(5)まとめ
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中、第34類「たばこ,喫煙たばこ,パイプ用たばこ,手巻き用のたばこ,かみたばこ,紙巻たばこ,葉巻たばこ,シガリロ,代用たばこ(医療用のものを除く。),かぎたばこ,喫煙用具,紙巻きたばこ用紙,シガレットチューブ,マッチ,但し,スウェーデン製のものを除く。」について、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。
また、本件登録異議の申立に係る指定商品中その余の指定商品については、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第11号及び同第19号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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