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Trademark Appeal Case

ミネラルコスメの普通名称化

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2010−900062(T2010−900062/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5285346号商標の指定商品中、第3類「化粧品」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

登録第5285346号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成20年7月23日に登録出願、第3類「化粧品,歯磨き,せっけん類,香料類」及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定商品及び指定役務として、同21年11月20日に登録査定、同年12月4日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由の要点

本件商標は、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきものである。

第3 本件商標に対する取消理由の要点

1 登録異議申立人の提出した甲第2号証によれば、「ミネラルコスメ」の語について、以下の記述を認めることができる(いずれも本件商標の登録査定前にインターネット上に掲載されたもの)。

(1)「美容のプロから究極のミネラルコスメを/エステ’s コスメで美肌効果を実感」(1枚目、2007年5月22日掲載)

(2)「ロクサンヌ・リゾの来日記念限定ミネラルコスメのオンライン販売が決定!・・ロクサンヌのコスメはすべて、天然由来&ミネラル成分使用。そして使えば使うほど、肌になじむ使用感・・」(2枚目、2008年10月3日プリントアウト)

(3)「時代はミネラルコスメ!/ここ数年でミネラルコスメが右肩上がりに増えている。ミネラルコスメとは、天然のミネラル(鉱物)を主成分につくられている化粧品のこと。」(4枚目、2008年10月3日プリントアウト)

(4)「ミネラルコスメの特徴は、天然の鉱物と顔料の混合物で構成されていることです。従来のメイクアップ品は、タルカムパウダーやコーンスターチ、ナイロンなどの充填剤を70〜80%も含んでいるといわれています。ミネラルコスメは、肌呼吸を可能にしながら環境汚染物質から肌を保護します。」、「ミネラル・アイシャドウ」、「ミネラル・マスカラ」(7枚目、2008年10月3日プリントアウト)

(5)「ミネラルコスメの特徴/ミネラル成分が、お肌を素早くケア。ミネラル100%だから、お肌に透明感と自然な輝きを与えます。」(8枚目、2008年10月3日プリントアウト)

(6)「ジェーンアイルデール通販deミネラルコスメ情報/ジェーンアイルデールのミネラルコスメで敏感肌や赤ら顔など、悩みのある肌こそ安全な方法で美しくメイク」(9枚目、2008年10月3日プリントアウト)

(7)「日本人の肌のためにつくられた、輝きのミネラルコスメ・・」、「・・敏感肌にもやさしい微粒子ミネラルパウダー配合のベース&ファンデーションは、9月3日の発売以来、爆発的な人気を得ている。」(10枚目、2010年3月10日プリントアウト)

(8)「ミネラルコスメは天然の成分からできたコスメ商品のことを指し、肌に低刺激であることが特徴です。私ももともとアトピー性皮膚炎でオイルやアルコールが苦手な肌だったことがきっかけでミネラルコスメを使ったミネラルメイクアップにはまりました。ミネラルコスメを始めて買ったのは2007年。」(13枚目、2010年3月8日プリントアウト)

(9)「WWD BEAUTYのミネラルコスメ特集記事にピックアップ」(14枚目、2008年7月1日掲載)

(10)「ミネラルコスメの『ジェーン・アイルデール』が設立15周年イベント開催!」及び「ミネラルコスメ開発の草分け的存在・ジェーン・アイルデールさん」(19枚目、2009年4月6日掲載)

(11)「昨夜はミネラルコスメブームの先駆者『ジェーン・アイルデール』の15周年記念ということで目黒雅叙園にて催しあり」(21枚目、2009年3月27日掲載)

(12)「’08年の8大コスメニュースをScoop!!」、「Scoop8/ミネラルコスメがファンデーションの新定番に!?」、「・・海外のセレブの間でピーリング後などに使われていたものが、’08年前半から続々上陸。後半に入ってメジャーブランドからも発売されました。」(24枚目、2010年3月8日プリントアウト)

(13)「オーガニック・自然派コスメへの関心が高まる中、今、注目したいのが“ミネラルコスメ”。天然鉱物原料などをベースに、防腐剤や香料、タール色素などを一切含まないファンデーションやチークなどは肌に優しい処方。また、含まれるミネラル成分によってスキンケア効果まで得られるとあって人気を呼び、各メーカーから続々と発売されています。」、「’08年5月に発売され話題となったメイベリンニューヨークの自然派ミネラルファンデーション。9月にはミネラルシリーズのチークも限定で登場。」(26枚目、2008年10月7日掲載)

(14)その他、「Regina 2009年春号」、「Yogini Vol.17」、「WWD BEAUTY Vol.0045」などの雑誌に「ミネラルコスメ」と称される化粧品が紹介された(28ないし30枚目、いずれも2010年3月10日プリントアウト)。

なお、上記(1)ないし(6)は、審査段階において提出された「刊行物等提出書」に添付された証拠と同一のものである。

2 以上の事実に見られるように、「ミネラルコスメ」の語は、その原材料において、天然のミネラル(鉱物)を主成分として使用した化粧品、特に、ファンデーションやアイシャドウなどのメイクアップ用化粧品のことをいい、天然のミネラル(鉱物)を主成分とすることにより、肌への負担を軽くした点において従来の化学物質等を使用した化粧品とは異なる化粧品であって、これらの化粧品は、本件商標の登録査定前よりインターネットや雑誌で相当数紹介されていたことを認めることができる。

そうすると、「ミネラルコスメ」の語は、化粧品を取り扱う分野においては、本件商標の登録査定の時点には既に、化粧品、特にメイクアップ用化粧品について、「天然のミネラル(鉱物)を主成分として使用した商品」を指称する語、ないし商品の品質を表示する語として普通に使用されていたというべきである。

3 商標法第4条第1項第16号該当性について

本件商標は、別掲のとおり、先端部が2つに分かれた葉身に濃淡のある緑色を施した横長の葉との印象を与える図形と「ミネラルコスメ」の文字とを組み合わせた構成よりなるものであるところ、本件商標中の図形部分と「ミネラルコスメ」の文字部分とは、これらを常に一体のものとして把握しなければならない格別の理由は有しないのみならず、前記2認定のとおり、「ミネラルコスメ」の文字部分は、「天然のミネラル(鉱物)を主成分とする化粧品」の意味をもって、特定の商品を指称する、ないし商品の品質を表示するものとして、本件商標の登録査定時には普通に使用されていたものである。

してみると、本件商標に接する化粧品分野の需要者は、大きく書された「ミネラルコスメ」の文字部分に着目し、該文字より、当該化粧品が「天然のミネラル(鉱物)を主成分とする化粧品」の意味を表したものと直ちに認識するとみるのが相当である。

したがって、本件商標は、その指定商品中、「天然のミネラル(鉱物)を主成分とする化粧品」以外の化粧品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

4 むすび

以上のとおりであるから、本件商標の登録は、その指定商品中の「化粧品」について、商標法第4条第1項第16号に違反してされたものと認める。

第4 商標権者の意見

商標権者は、前記第3の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。

第5 当審の判断

本件に関し、審判長は、商標権者に対し、平成22年8月30日付けで、前記第3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。

そして、本件商標についてした前記第3の取消理由は、妥当なものである。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中、結論掲記の指定商品について、商標法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定によって、取り消すべきものとする。

しかし、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、取り消すべき理由が認められないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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