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結論

敗訴(請求棄却)

商標「ベニコラ」の称呼の類似性と音の差異(第4条第1項第11号|審判異議2010−900138(T2010−900138/J7))

審判番号
異議2010−900138(T2010−900138/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「ベニコラ」
争点(論点)
称呼の類似性と音の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第3類・第29類・第32類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2010−900138(T2010−900138/J7)・異議)は、本件商標「ベニコラ」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と音の差異」です。指定商品・役務は第3類・第29類・第32類に属します。特許庁は「登録第5303038号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5303038号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5303038号商標(以下「本件商標」という。)は、「ベニコラ」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成21年5月8日に登録出願、第3類、第29類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月17日に登録査定、同22年2月19日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)

(1)登録異議申立人の引用する商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する商標は、次のとおりの商標であり、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらの商標を一括して「引用各商標」という。)。

(ア)登録第4365904号商標は、「BENECOL」の欧文字を標準文字で表してなり、平成10年3月27日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年3月3日に設定登録されたものである。

(イ)国際登録第852321号商標は、「BENECOL」の欧文字を横書きしてなり、2004年12月28日を国際登録の日とし、第5類、第29類、第30類及び第32類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年3月3日に設定登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は「ベニコラ」と称呼されるのに対して、引用各商標は「ベニコル」とも称呼され得るものである。

そうとすれば、本件商標と引用各商標とは、語尾に位置する「ラ」と「ル」の音とが相違するに過ぎないものであり、しかも、これら相違音は語尾に位置しているため、全体の称呼に殆ど影響を与えることはない。

してみれば、本件商標と引用各商標とは、一連に称呼された場合には、語調・語感が相紛らわしい称呼上類似のものとなる。そして、本件商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、その指定商品中の第29類及び第32類の指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、前記したとおり、「ベニコラ」の片仮名文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「ベニコラ」の称呼を生ずるものである。

他方、引用各商標は、前記したとおり、「BENECOL」の欧文字を書してなるものであるところ、成語とは認められない綴字からなるものであるから、定まった読みがあるものとはいえないが、そのような場合、最も親しまれているローマ字風ないしは英語風の読みに従って称呼されるものとみるのが自然である。申立人は、その構成中の前半の「BENE」の文字部分について「ベニ」とも称呼され得る旨主張しているが、ローマ字風の読みに従えば「ベネ」と称呼されるものであり、また、英語風の読みに従った場合においても、例えば、「benefit」の語が「ベネフィット」と読まれて親しまれており、「Benelux」の語が「ベネルックス」と読まれて親しまれている例に倣えば、該文字部分は「ベネ」と称呼されるものとみるのが自然であり、引用各商標は、全体として「ベネコル」と称呼されるものというべきである。

そこで、本件商標から生ずる「ベニコラ」の称呼と引用各商標から生ずる「ベネコル」の称呼とを比較するに、この両称呼は、第2音目において「ニ」と「ネ」の音の差異を有するばかりでなく、第4音目においても「ラ」と「ル」の音の差異を有するものである。そして、「ニ」と「ネ」の音は、いずれも通鼻音であり、その母音も比較的似かよった音であるとはいえるとしても、「ラ」と「ル」の音は、「ル」の音が狭母音の(u)を伴うため不明瞭に発音・聴取されるのに対して、「ラ」の音は、開放母音である(a)の音を伴うことから、はっきりと澄んだ音として明瞭に発音・聴取されるものということができる。

そうとすれば、両称呼における「ラ」と「ル」の音の差異は、語尾に位置するものとはいえ、全体としても4音という比較的短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、加えて、両称呼には、第2音目において「ニ」と「ネ」の音の差異をも有するものであるから、本件商標と引用各商標の称呼は、それぞれを一連に称呼するも、全体の語調・語感が明らかに異なり、互いに聞き誤るおそれはないものというべきである。

また、本件商標と引用各商標とは、外観において顕著な差異を有するものであり、いずれも特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから、観念については比較すべくもないものである。

してみれば、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る第29類及び第32類の指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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