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Trademark Appeal Case

役務の質表示性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−12894(T2010−12894/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SCROLL」の欧文字を上段に、「スクロール」の片仮名文字を下段に横書きしてなり、願書記載のとおりの第35類に属する役務を指定役務として、平成21年1月28日に登録出願されたものである。 そして、指定役務については、当審における平成22年6月14日提出の手続補正書により、第35類「通信販売による商品の売買契約の取次ぎ,インターネットウェブサイトにおけるショッピングモールを介した商品の売買契約の媒介,その他の商品の売買契約の媒介・取次ぎ・代理,通信販売に関する事務の代行・取次ぎ,通信販売による商品の購入に関する指導・助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『SCROLL』の文字と『スクロール」の文字とを、二段に書してなるところ、『SCROLL(スクロール)』の文字は、『コンピューターなどの表示画面上の文字や画を、巻物を読むように上下または左右に動かしながら表示すること。』等を意味する語として一般的に使用されているものであり、これに接する取引者、需要者は、『コンピューターなどの表示画面上の文字や画を、巻物を読むように上下または左右に動かしながら表示することができる通信販売のカタログによる広告,コンピューターなどの表示画面上の文字や画を、巻物を読むように上下または左右に動かしながら表示することができる広告,コンピューターなどの表示画面上の文字や画を、巻物を読むように上下または左右に動かしながら表示することができる商品の販売に関する情報の提供』であると理解、認識するに止まるから、単に役務の質(内容)、提供の方法等を表示するにすぎない商標であると認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号にする。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「SCROLL」の文字を上段に、その読みを特定したものと認められる「スクロール」の文字を下段に、横書きしてなるものである。

そして、「SCROLL(スクロール)」の文字は、「(「巻き物」の意)コンピューターなどの表示画面上の文字や画を、巻物を読むように上下または左右に動かしながら表示すること。」(広辞苑第六版)等の意味を有する平易な英語、外来語であるとしても、補正後の指定役務との関係においては、直ちに役務の質(内容)、提供の方法を直接的、かつ、具体的に表す語として理解、認識されるものとは認め難いものである。

また、当審において調査するも、「SCROLL」及び「スクロール」の各文字が、補正後の指定役務を提供する業界において、役務の質等を表すものとして取引上一般に使用されている事実もなく、さらに、役務の質等を直接的、かつ、具体的に表すものとして認識されているとする事情も見あたらなかった。

してみれば、本願商標は、これをその補正後の指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、役務の質等を表示したものと認識するとはいえず、十分に自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであって、かつ、これをその指定役務中のいずれの役務に使用しても、役務の質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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