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Trademark Appeal Case

役務の記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−10696(T2009−10696/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「経済総合分析」の文字を標準文字で表してなり、第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成20年2月7日に登録出願されたものであるが、その後、指定役務については、当審における平成21年5月21日付けの手続補正書において、第35類「経済動向に関する研究、産業経済に関する分析」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、「指定役務は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願に係る指定役務は、政令で定める商品及び役務の区分に従って第42類の役務を指定したものと認めることはできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審において通知した拒絶の理由

当審において、平成22年6月10日付けの拒絶理由通知書をもって、以下のとおり、拒絶の理由を通知した。

理由

(1)この商標登録出願に係る商標(以下「本願商標」という。)は、「経済総合分析」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「経済」の文字部分は、「人間の共同生活の基礎をなす財・サービスの生産・分配・消費の行為・過程、ならびにそれを通じて形成される人と人との社会関係の総体。」を意味するものであり、「総合」の文字部分は、「個々別々のものを一つに合わせまとめること。」を、そして「分析」の文字部分は、「ある物事を分解して、それを成立させている成分・要素・側面を明らかにすること。」(いずれも広辞苑 第6版)を意味する語である。

そして、「経済」、「総合」及び「分析」の各文字を結合して一連に「経済総合分析」と表わしたものであるから、一般の取引者、需要者は、本願商標全体として「経済に関して総合的に分析すること」ほどの意味合いを容易に理解、認識するにすぎないものというべきである。

(2)このことは、以下のインターネットにおけるウェブサイトの情報において、本願商標の構成中「経済分析」の文字については、「経済の観点から分析を行う」ほどの意味を表す語として、また、同じく構成中の「総合分析」の文字については、「ある物事を総合的に分析すること」ほどの意味を表す語として採択、使用されている事実があることからも裏付けられるところである。

(ア)「東京大学出版会」のウェブサイトにおいて、「生活保護の経済分析」の見出しのもと、「内容紹介 経済学の観点から生活保護制度にかかわる諸問題に対して理論分析や実態分析を行う.」の記載。(http://www.utp.or.jp/bd/4-13-040238-5.html)

(イ)「NTT出版」のウェブサイトにおいて、「内外価格差の経済分析 生産性からのアプローチ」の見出しのもと、「この本の内容 なぜ日本は高物価・高コスト構造なのかを、ミクロ経済とマクロ経済の両面から総合的に分析し、生産性パフォーマンスがその要因であることを解き明かす。」の記載。(http://www.nttpub.co.jp/search/books/detail/100001006)

(ウ)「株式会社富士経済」のウェブサイトにおいて、「健康美容食品(H・Bフーズ)市場を総合分析」の見出しのもと、「この調査では、「(同) No.1 -健康志向食品編-」と「(同) No.2 -機能志向食品編-」を合わせて総合的な分析を行った。」との記載。(https://www.fuji-keizai.co.jp/market/09022.html)

(エ)「シーエムシー出版」のウェブサイトにおいて、「2009年版 ポリウレタン原料・製品の総合分析」の見出しのもと、「―豊富なデータで最新の原料需給・製品市場を分析― 原料需給・製品市場を調査,原料25品目,製品11品目の需要と供給を詳細把握! 豊富なデータをベースに原料と製品の関係を総合的に分析!」との記載。(http://www.cmcbooks.co.jp/books/p0233.php)

(3)以上のとおり、本願商標をその補正後の指定役務に使用した場合には、これに接する取引者、需要者をして、「経済に関する総合的な分析」についての役務であること、すなわち、単に役務の内容(質)を表示したものと理解させるに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第6条第1項第2項について

本願は、当審において、その指定役務が前記1のとおり補正された結果、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものとなった。

したがって、本願が商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないとした原査定の拒絶理由は解消した。

(2)商標法第3条第1項第3号について

当審において、請求人に対し、新たに上記3の拒絶理由を通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、請求人からは何らの意見、応答もない。

そして、上記3の拒絶の理由は妥当なものと認められる。

したがって、本願商標は、上記拒絶の理由によって拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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