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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「結合商標の要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2010−12876(T2010−12876/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2010−12876(T2010−12876/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「ユニソン」
争点(論点)
結合商標の要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−12876(T2010−12876/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「ユニソン」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製金具,建築用又は構築用の引戸に用いる金属製レールユニット」を指定商品として、平成20年1月7日に登録出願された商願2008−320に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同21年7月17日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第4453720号商標(以下「引用商標」という。)は、「ユニソン」の片仮名と「UNISON」の欧文字を2段に書してなり、平成11年4月15日登録出願、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製金具,金属製建造物組立てセット,金属製包装用容器(「金属製栓・金属製ふた」を除く。),金属製家庭用水槽,金属製工具箱,金属製のネームプレート及び標札,金属製のタオル用ディスペンサー,金属製帽子掛けかぎ,金属製郵便受け,金属製彫刻,金属製のフラワーバルコニー及びブラケット,金属製の日時計」、第19類「建築用又は構築用の非金属鉱物,陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),セメント及びその製品,木材,石材,建築用ガラス,無機繊維の板及び粉(石綿製のものを除く。),石こうの板,土砂崩壊防止用植生板,石製家庭用水槽,石製彫刻,コンクリート製彫刻,大理石製彫刻,石製郵便受け」及び第20類「カーテン金具,金属代用のプラスチック製締め金具,くぎ・くさび・ナット・ねじくぎ・びょう・ボルト・リベット及びキャスター(金属製のものを除く。),座金及びワッシャー(金属製・ゴム製又はバルカンファイバー製のものを除く。),錠(電気式又は金属製のものを除く。),木製の包装用容器(「コルク製栓・木製栓・木製ふた」を除く。),竹製の包装用容器,プラスチック製きょう木,プラスチック製包装用葉,愛玩動物用ベッド,犬小屋,小鳥用巣箱,額縁,家庭用水槽(金属製又は石製のものを除く。),工具箱(金属製のものを除く。),植物の茎支持具,タオル用ディスペンサー(金属製のものを除く。),ネームプレート及び標札(金属製のものを除く。),ハンガーボード,帽子掛けかぎ(金属製のものを除く。),郵便受け(金属製又は石製のものを除く。),石こう製彫刻,プラスチック製彫刻,木製彫刻」を指定商品として同13年2月16日に設定登録され、その後、同22年8月31日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

商標法第4条第1項第11号に係る商標の類否は、同一又は類似の商品又は役務に使用された商標が、その外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、その商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察すべきものであり(最高裁昭和39年(行ツ)第110号同43年2月27日第三小法廷判決)、商標は、その構成部分全体によって他人の商標と識別すべく考案されているものであるから、複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについて、商標の構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは、その部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などを除き、許されないというべきである(最高裁昭和37年(オ)第953号同38年12月5日第一小法廷判決、最高裁平成3年(行ツ)第103号同5年9月10日第二小法廷判決、最高裁平成19年(行ヒ)第223号同20年9月8日第二小法廷判決)。

これを本願についてみるに、本願商標は、別掲のとおり「MonoFlat」の欧文字とそれよりやや細い線で小さく書された「UNISON」の欧文字を連続して表し、該「MonoFlat」の文字の上に赤色の線を1本配し、「UNISON」の文字の上にそれぞれ明度の異なる赤色の線を3本配した構成よりなるものであるから、本願商標は、「MonoFlat」の欧文字、「UNISON」の欧文字及び各文字部分の上に配されている線からなる結合商標といえるものである。

そして、構成中の文字部分についてみるに、「MonoFlat」の文字部分は、「Mono」の文字が「1つ、独・・、単・・」(「グランドセンチュリー英和辞典」株式会社三省堂)の意味を、「Flat」の文字が「平らな、平たい」等(前掲「グランドセンチュリー英和辞典」)の意味を有する親しまれた英語であると認められる。

しかし、「Mono」の文字と「Flat」の文字を一連に書した「MonoFlat」の文字全体は、特定の観念を有しない造語と認められるから、該「MonoFlat」の文字は、本願指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能がないか、弱いとみる格別の事情は見いだし得ない。

そうであれば、「MonoFlat」の文字部分に比べて、やや細い線で小さく書された「UNISON」の欧文字が、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとは認められないから、「MonoFlat」の文字と「UNISON」の文字は、商品の出所識別標識としては、軽重の差が無く、また、各文字の上に表されている赤い線によって、各構成部分が、まとまりよく一体に看取されることから、本願商標の構成中の「UNISON」の文字部分のみに着目し、当該文字部分より生じる称呼をもって取引に当たるというよりも、むしろ、その構成文字全体をもって一体不可分のものと認識、把握し、取引にあたるとみるのが相当であり、ほかに構成中の「UNISON」の文字部分のみを分離抽出して認識されるとみるべき特段の事情は、見いだせない。

してみると、本願商標は、構成中の文字部分全体に相応して「モノフラットユニソン」の称呼のみを生ずると判断するのが相当であり、観念については、本願商標の文字部分全体が、特定の意味を有していないものであるから、特定の観念を生じないものというべきである。

一方、引用商標は、前記2のとおり「ユニソン」の片仮名と「UNISON」の欧文字を2段に書して表しているが、下段の「UNISON」の文字は、「調和、一致」等(前掲「グランドセンチュリー英和辞典」)の意味を有する親しまれた英語であることから、上段の「ユニソン」の片仮名は、下段の「UNISON」の欧文字の称呼を特定したものと無理なく理解、認識できるものである。

したがって、引用商標は、「ユニソン」の称呼及び「調和、一致」等の観念を有するものである。

そして、本願商標から生ずる「モノフラットユニソン」の称呼と引用商標から生ずる「ユニソン」の称呼を比較しても、その音構成及び構成音数の差異により相紛れるおそれはない。

また、本願商標と引用商標は、それぞれの構成に照らし、外観についても判然と区別する差異を有するものであり、観念については、本願商標が特定の観念を有しないことから、比較することはできない。

ほかに、本願商標と引用商標は、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるとみるべき特殊の取引の事情も見いだせない。

したがって、本願商標と引用商標は、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならないから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした、原査定は、妥当でなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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