sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

勝訴(請求認容)

氏名・地名結合商標の識別力

審判番号
不服2010−15003(T2010−15003/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類「化粧品」を指定商品として、平成20年9月16日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、ありふれた氏(名称)の一つである『八幡』に通じる『YAWATA』の文字と、指定商品である『化粧品』を意味する英語『COSMETICS』の文字とを一連に組み合わせてなる『YAWATA COSMETICS』の文字を、やや図案化しているが、普通に用いられる範囲に属する方法で書してなるものであるから、これをその指定商品に使用しても、本願商標は自他商品の識別標識としての特別顕著性を有せず、需要者が何人かの業務にかかる商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、語頭の「Y」と7文字目の「C」をやや大きくデザインした「YAWATA COSMETICS」の文字を茶色で横書きしてなるところ、構成中「YAWATA」の文字部分は、英語等の成語とはいえないものであり、「COSMETICS」の文字部分は、「化粧品」の意味合いで一般に使用されているものである。

ところで、「YAWATA」の文字は「ヤワタ」と自然に読まれるものであり、「ヤワタ」の読みを有する姓氏の一つとして「八幡」があるが、「日本の苗字7000傑」(http://www.myj7000.jp-biz.net/search/fsearch.htm)と称する苗字検索のウェブサイトによれば1,155番目であって、特に多いものとはいえない。そして、「八幡」の姓氏については、個人名の電話帳(ハローページ NTT東日本 平成13年3月発行)によると、「ヤワタ」の読みで登録している者が21人であるのに対し、「ヤハタ」の読みでの登録者は約5倍の100人であるから、「ヤワタ」と称する「八幡」の姓氏の者は、極めて少ないと認めることができる。

さらに、「ヤワタ」の読み方で「八幡」の語が、地名(「京都府南部の市、等」(広辞苑))としても、知られているところである。

そうとすると、本願商標の構成中の「YAWATA」の文字部分が、直ちに「八幡」の姓氏を表すものと想起され、ありふれた氏の一つであると認識させるものとはいい難く、当該文字部分は複数の意味合いを有し、特定の観念を想起させないものというべきである。

また、当審において職権をもって調査するも、「YAWATA COSMETICS」やこれに通じる「ヤワタコスメチックス」の名称の法人等の組織が、世間一般に、ありふれて存在しているとの事実も見いだすことはできなかった。

以上よりすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても十分に自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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