Trademark Appeal Case
外来語結合の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第12631号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本願商標は、「ハニカムウォール」の文字を書してなり、第19類「セメント及びその製品」を指定商品として、平成8年12月3日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、「本願商標は、『蜂の巣状に加工した壁材』の意味合いを認識させる『ハニカムウォール』の文字を書してなるものであるから、これを本願指定商品中上記加工を施してなる商品について使用しても、単に商品の品質について表示したにすぎないものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品(役務)以外の商品(役務)に使用するときは商品(役務)の品質(質)の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「ハニカムウォール」の文字を書してなるものであるところ、その構成中の「ハニカム」の文字は英語の「honeycomb」に由来し、「蜂の巣構造、軽くて強度のある板状の素材の構造、薄い2枚の板の間に蜂の巣を輪切りにしたような多孔材を挟んだもの」等の意味を有する外来語として、そして、構成中の「ウォール」の文字は英語の「wall」に由来し、「壁」の意味を有する外来語として、それぞれ一般に知られているものである。
そして、これらの事実は、日刊工業新聞(1988年5月25日付け)には、「ビルの壁を飾る簡単な施工方法開発...中・高層ビルの外壁用に内部がハニカム構造になった大型陶板...と陶板専用取り付け金具を用いた乾式工法を開発した......」、日刊工業新聞(1991年3月19日付け)には、「鋼板にハニカム(ハチの巣)状の穴をあけただけの簡単な形状が特徴で、建物の梁や壁に設置する......」、日経産業新聞(1995年1月9日付け)には、「ハニカム(honeycomb)はハチの巣のことで、平面なら六角形、立方体なら六角柱をすきまなく隣り合わせた最密構造のものをさす、力学的にも理想的な安定性を持っているという......」、日経産業新聞(1995年7月6日付け)には、「地下水の進入を防ぐハニカム(ハチの巣)構造を組み込んだ...製型枠がポイント......」、日経産業(1995年7月24日付け)には、「製造する製品はハニカム構造の軽量建築構造材、都市施設の建設資材となる......」、そして、日経産業新聞(1999年1月13日付け)には、「河川護岸工法として、...独自のハチの巣構造により耐久性に優れ、......枠材をハチの巣(ハニカム)状に組み合わせた...護岸工事ではこれまで、コンクリートが広く使われてきたが、......」の如き記事にみることができる。
してみると、力学的に安定する蜂の巣の形状あるいは構造を表すものとして「ハニカム」の文字が用いられているものと認められる。
ところで、「ウォール」の文字は「壁」の意味合いをもって使用されているものでり、その壁の素材としてコンクリート、コンクリートブロック等が用いられているところである。
そうとすれば、「ハニカムウォール」の文字を普通に用いられる方法で書してなる本願商標は、原審で指摘するが如き意味合いを容易に認識させるものあって、これをその指定商品中の「蜂の巣状に加工した壁材」について使用するときは、単に、商品の品質(形状あるいは機能)を表示してなるにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、また、前記商品以外の商品に使用するときには商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することができない。
なお、本願商標は、その使用された結果、請求人及び斜面安定協会の会員の業務を表示するものとして認識されているものであるから、商標法第3条第2項に該当する旨主張し、甲第4証乃至同第12号証を提出している。
しかしながら、請求人の提出する甲各号証のみでは、請求人が斜面安定協会の会員であることを窺われるとしても、本願商標が使用された結果、取引者・需要者間に広く認識されるに至ったとは認められない。
よって、結論のとおり審決する。
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