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Trademark Appeal Case

暖簾記号と称呼の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−12863(T2010−12863/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第41類「俳優・タレント・歌手・モデルの養成又は教育」を指定役務として、平成21年3月10日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第3262610号商標(以下「引用商標」という。)は、「TOHO」の欧文字を横書きしてなり、平成4年9月30日に登録出願され、第41類「大学における教授,高等学校における教育,中学校における教育,音楽の教授」を指定役務として、平成9年2月24日に特例商標及び重複商標として設定登録されたものであり、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲のとおり、円形内の中央やや上方に「東宝」の文字を縦書きに表し、該文字の下に、円周に沿うように「GEINO」の欧文字を配した構成よりなるものである。

ところで、本願商標は、円形内に「東宝」の文字と「GEINO」の文字とをバランスよく配した全体としてまとまりのよい構成よりなることから、一種の暖簾記号と認識、把握させるといえるものである。そして、請求人が提出した資料によれば、本願商標は、その指定役務「俳優・タレント・歌手・モデルの養成又は教育」との関係において、毎年「東宝シンデレラ」と称するオーディションを主催し、女優やタレント等を養成している東宝株式会社の芸能部門である東宝芸能株式会社を表す標章(図形)として認識されている事実が見受けられるものである。

そうとすれば、本願商標は、その構成全体をもって東宝芸能株式会社の暖簾記号を表したものとの観念を生じ、その構成文字全体に相応して「トーホーゲイノー」の称呼のみを生ずるものとみるのが自然である。

(2)引用商標

引用商標は、「TOHO」の欧文字を横書きしてなるところ、構成文字に相応して「トーホー」の称呼を生じ、かつ、該文字は、特定の語義を有しない造語といえるものである。

(3)本願商標と引用商標の類否

最高裁昭和39年(行ツ)第110号判決によれば、「商標の類否は、対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによつて決すべきであり、それには、そのような商品に使用された商標がその外観、観念、称呼等によつて取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかもその商品の取引の実情を明らかにしうるかぎり、その具体的な取引状況に基づいて判断するのを相当とする。」旨判示されている。

そこで、これを本件についてみると、外観においては、それぞれ前記(1)及び(2)のとおりの構成よりなるものであるから、十分に区別できるものである。

次に、称呼においては、本願商標から「トーホーゲイノー」の称呼と、引用商標から生じる「トーホー」の称呼とは、音数が異なるうえに、語感、語調も異なることから、称呼においても明らかな差異を有するものである。

そして、観念においては、本願商標からは、全体として東宝芸能株式会社の暖簾記号を表したものとの観念が生じ、引用商標は造語というべきであるから、比較することができないものである。

なお、仮に本願商標から「トーホー」の称呼をも生じ、引用商標と「トーホー」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観において明らかな差異を有し、さらに、観念においては、比較し得ないものであるから、本願商標に接する取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、両商標を同一又は類似の役務に使用した場合においても、役務の出所について誤認混同を生じさせるおそれはないというべきである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、非類似の商標と判断するのが相当である。

(4)まとめ

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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