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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「「爽快ミスト」の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2010−20615(T2010−20615/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2010−20615(T2010−20615/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
「爽快ミスト」の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−20615(T2010−20615/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「爽快ミスト」の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「爽快ミスト」の文字を横書きしてなり、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環」を指定商品として、平成21年5月26日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『爽快ミスト』の文字を、普通に用いられる方法で書してなるところ、その構成中の『爽快』の文字は、『さわやかで気持がよいこと。』を意味する語であり、『ミスト』の文字は、指定商品との関係から『霧状のもの。噴霧剤』を意味するものと認められるものである。そして、web並びに新聞記事情報によれば、指定商品中の薬剤及びこれと原材料・用途・製造販売者・販売場所等において密接な関連性を有する化粧品の分野において、爽快感を有する噴霧式の商品が、「爽快ミスト(スプレー)」と称され、複数の者によって販売されている事実を見いだすことができることからすれば、本願商標は全体として『爽快感を有する噴霧式の商品』程の意味合いを看取させるにすぎず、これをその指定商品中『噴霧式の薬剤』に使用したときには、単に商品の品質、効能、形状を表示し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

〈参考〉原審で挙げたweb並びに新聞記事情報

(1)「ナザール鼻洗浄スプレー ミントの香りの爽快ミスト洗浄スプレー」http://www.sato-seiyaku.co.jp/top/company/news/2001/1213-1.html、https://www.mimaki-family.com/item/item_10744.html

(2)「美脚爽快ミスト アロマレッグミスト」http://www.ayura.co.jp/jp/OnlineShop/commodity_param/ctc/+/shc/0/cmc/10031653/detail.html

(3)「薬用爽快ミストスプレー」http://6815.teacup.com/junherbs/shop/01_01_01/UAS-1/

(4)「全身用うるおい爽快ミスト。」http://www.joseishi.net/CGI/voce/cosme/detaa.cgi/top/0021542/

(5)『コーセー、全身用うるおい爽快ミストを発売(いんふぉめーしょん)2004.06.14 化学工業日報 4頁 写図表有 (全187字)

(6) 「サンスターはこのほど、くつ・くつ下用除菌消臭スプレー「足もと爽快ミスト」を新発売した。」『新発売 サンスター』2001.02.26 日刊薬業 12頁、株式会社じほう

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「爽快ミスト」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「爽快」の文字は、「さわやかで気持がよいこと。」(「広辞苑第6版」株式会社岩波書店 2008年1月11日発行)の意味を有するものであり、また、その構成中の「ミスト」の文字は、英語「mist」の外来語と認められるものであるが、該語は、「霧。霧状のもの。」(前出「広辞苑第6版」)の意味を有する語であるものの、該「ミスト」の文字から、直ちに原審説示のように「噴霧剤」ないしは「噴霧式の」の意味合いを生ずるものとはいうことができない。

そうとすると、「爽快」及び「ミスト」の両文字を組み合わせた「爽快ミスト」の文字からは、「さわやかで気持ちがよい霧」ないしは「さわやかで気持ちが良い霧状のもの」程度の意味合いが生ずるものとみるのが相当であり、本願の指定商品との関係において、特定の商品の品質、効能、形状を直接的、かつ、具体的に表示するものとも認められないものである。

そして、原審において引用した証左のうち、本願の指定商品の分野について言及している例は、わずかに、2(1)に記載の佐藤製薬株式会社のウェブサイトにおいて、「ナザール鼻洗浄スプレー」の商品名のもと、「4種類のハーブオイルを配合した、ミントの香りの爽快ミスト洗浄スプレーです。」との記載が認められるにとどまるものであり、その他の引例については、本願の指定商品とは異なる商品である「脚用化粧水」、「全身用薬用化粧水」及び「くつ・くつ下用除菌消臭スプレー」についての例がそれぞれ1件認められるにすぎないから(なお、拒絶理由書に掲載の引例中2(3)及び2(4)については、その記載事実が確認できなかった。)、これをもって、本願の指定商品について、爽快感を有する噴霧式の商品が、「爽快ミスト(スプレー)」と称され、複数の者によって販売されているということはできない。

さらに、当審において調査するも、「爽快ミスト」の文字が、本願の指定商品を取り扱う業界において、特定の商品の品質、効能、形状を表示するものとして不特定多数の者により、取引上普通に使用されている事実を発見することができなかった。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、商品の品質、効能、形状を普通に用いられる方法で表示するものとして認識させるものではなく、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るとみるのが相当であり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものとはいえず、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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