Trademark Appeal Case
普通名称の略称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−20821(T2009−20821/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第38類「電気通信(放送を除く。),テレビ会議通信,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用したメッセージ・音楽・映像・画像・文書・データ・文字情報の通信及びこれらに関する情報の提供,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用した番組放送スケジュールに関する情報の提供,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用したデータ通信,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用した通信ネットワークへの接続の提供及びこれに関する情報の提供,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用した通信ネットワークへの接続の提供に関するコンサルティング,その他の電気通信に関する助言(放送を除く。),音声・文字データ・画像の伝送交換,通信機能を有するテレビゲーム機(家庭用及び業務用を含む)による通信,オンデマンド方式による映像・音声の伝送交換,電子計算機端末その他の通信機器による通信,電子メール通信,複数宛先に同時に送信する電子メール通信,電子メールの自動転送,電子掲示板通信,電子データの自動転送,データ通信に関する情報の提供,人工衛星による通信,人工衛星を利用した伝送交換,付加価値通信網による通信,付加価値通信網の提供,電子計算機端末その他の通信機器を利用した通信に関する情報の提供,放送,電気通信端末による報道をする者に対するニュースの供給その他の報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,電話加入権の貸与,電気通信に関する情報の提供,放送に関する情報の提供,電話帳記載情報の提供」を指定役務として、平成20年7月4日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、「本願商標は、『学生割引』の略称である『学割』(広辞苑)の『学』の文字部分を片仮名で表した『ガク割』の文字に、ありふれた背景図形と認められる正方図形を各文字毎に単純に付加してなるところ、指定役務の分野、例えば、携帯電話に関する役務において、学生を対象にした割引の料金があることから、これをその指定役務に使用しても、『学生を対象にした割引の料金』であることのみを表しているものと理解させるにとどまり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、別掲1のとおり、橙色の枠線、または、橙色で塗りつぶしてなる大きさの異なる3つの正方形(隣り合う正方形の辺は重複している)内に、左から順に橙色で「ガ」及び「ク」の片仮名文字と、白抜きで「割」の漢字を表した構成よりなるものである。
そして、本願商標は、全体として、「ガク割」の文字を表したことを認識させるものであるところ、「ガク割」の文字は、「学生割引」を意味する語として、一般に使用、採択されていることは、別掲2のインターネット情報より十分に裏付けられるものである。
そうとすれば、「ガク割」の文字からは、その指定役務中、学生割引の対象とする役務の提供が一般的に行われている実情があり、例えば、「移動体電話による通信」との関係においては、「学生割引対象の移動体電話による通信の提供であること」を容易に認識させるものである。
また、近時、商標を構成する文字等を囲む背景、輪郭線の構成については、様々なデザイン化が行われている実情があり、本願商標のように各文字をそれぞれ正方形で囲む構成、そして、一部の文字を白抜きして表す構成が、単に文字部分を囲む背景にすぎないものとみるのが相当であることは、別掲3のインターネット情報からも裏付けられるものである。
してみれば、本願商標をその指定役務中「インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用したメッセージ・音楽・映像・画像・文書・データ・文字情報の通信及びこれらに関する情報の提供,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用した番組放送スケジュールに関する情報の提供,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用したデータ通信,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用した通信ネットワークへの接続の提供及びこれに関する情報の提供,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用した通信ネットワークへの接続の提供に関するコンサルティング」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該役務が「学生割引対象の役務の提供であること」、すなわち、役務の質(内容)を表示したものと認識するにとどまるものであって、自他役務の識別標識としては認識し得ないものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
(2)請求人の主張
請求人は、本願商標が請求人の役務に係る商標として既に使用されており、また、指定役務の分野において、本願商標のような背景図形が普通に使用されていない旨主張する。
しかしながら、本願商標が既に使用されるとともに、請求人が述べている背景図形が指定役務の分野で普通に使用されていないとしても、本願商標の構成態様からすれば本願商標が、「ガク割」の各文字及びそれらの各文字を囲む背景として認識される以上にかかる構成態様が強く印象に残るほど特徴あるものということができないものであるから、かかる請求人の主張は採用することができない。
また、請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標が登録されるべき旨主張する。
しかしながら、請求人の主張している審決例及び登録例は、本願商標と構成態様を異にするものであるばかりでなく、これらの審決例及び登録例によって、本件の判断が拘束されるものではないものであるから、かかる請求人の主張は採用の限りでない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであって、登録することができない。
なお、原査定において、本願商標は同第6号に該当する旨認定しているが、同第3号と同第6号とは、自他商品役務の識別標識として機能し得ないものは登録を受けることができないとする商標登録の要件に関する同趣旨の条項と認められるから、当審において、本願商標は、同第3号に該当するものと判断しても、請求人(出願人)には、既に意見書(自他役務の識別力の有無について)を提出する機会が与えられているので、あらためて拒絶の理由を通知することなく判断した。
よって、結論のとおり審決する。
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