Trademark Appeal Case
記述的文字と図形の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−113(T2010−113/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第7類、第9類、第11類、第36類、第37類、第39類、第40類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として平成20年9月3日に登録出願されたものである。
その後、指定商品及び指定役務については、原審における同21年7月24日付け手続補正書により、別掲2に示すとおりの商品及び役務に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、「本願商標は、『住宅』を表したものとしか認識し得ない黄緑色の輪郭図形の中に『家庭用燃料電池と太陽光発電を組み合わせた発電装置』を表す語として使用されている『ダブル発電』の文字を輪郭図形と同じ色で表してなるものであるから、全体として、前記『ダブル発電装置を備えた住宅』であることを直ちに認識させるに止まり、これを本願指定役務中『建物の貸与、建物の売買、建築一式工事、建築物のリフォーム工事、太陽光発電装置と併用されるコージェネレーション機能を有する動力源(燃料電池を含む。)による発電装置の貸与,コージェネレーション機能を有する動力源(燃料電池を含む。)による発電装置の貸与,太陽光発電装置の貸与、建築物の設計』等に使用するときは単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表してなるにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について
本願商標は、別掲1のとおり、黄緑色の横長四角形の上部を左右対照に、ちょうど住宅の軒のように鍵形に突起させ、さらに上底と下底の辺が平行となるよう8角形で構成された輪郭(以下、「輪郭図形」という。)内に、黄緑色の「ダブル発電」の文字を配した構成よりなるものである。
しかして、その構成中の「ダブル発電」の文字は、「太陽光発電と家庭用燃料電池等の自家発電設備との併用による発電」の意味合いとして、本願の指定商品及び指定役務を取扱う業界(特にガス、石油等を取り扱う業界や建築業界)において、普通に使用されていることは、別掲3に示すインターネット及び新聞記事情報から、窺い知ることができる。
そうしてみると、該「ダブル発電」の文字は、上記意味合いに関連する役務との関係においては、何ら自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。
また、本願商標を構成する輪郭図形については、一見して住宅を表したものと容易に認識し得るものであり、さらに、実際に、本願指定役務を取り扱う業界(特に建築業界)においては、住宅の広告宣伝や住宅の機能、性能等を表示する際に、住宅を模した図形が広く採択、使用されている実情からすれば(「http://www.sekisuihouse.co.jp/ecopoint」,「http://jutaku.eco-points.jp/common/file/catalog.pdf」,「http://www.housingnavi.jp/」等参照)、当該輪郭図形も、その住宅を模した図形の一類型と認識されるといえるものであるから、ありふれた住宅の輪郭を普通に用いられる態様の域を脱しない方法で表示されたものとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、上記意味合いの「ダブル発電」の文字とありふれた住宅の輪郭図形とを組み合わせたにすぎないものであって、全体としてみても、これらの意味合い等を超えるものではなく、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないから、これをその指定役務中の「建物の貸与、建物の売買、建築一式工事、建築物のリフォーム工事、太陽光発電装置と併用されるコージェネレーション機能を有する動力源(燃料電池を含む。)による発電装置の貸与,コージェネレーション機能を有する動力源(燃料電池を含む。)による発電装置の貸与,太陽光発電装置の貸与、建築物の設計」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、全体として「太陽光発電と家庭用燃料電池等の自家発電設備を併用した発電システムに関連した役務」程の意味合いを認識させ、単に役務の質等を表示したものと理解するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、かつ、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当である。
(2)請求人の主張について
請求人は、「『ダブル発電』の説明には『「太陽光発電」に「ガスコージェネレーションシステム」を組み合わせた』の記載や、『太陽光発電とエネファームのダブル発電』の記載、『風力+太陽光のダブル発電』の記載、さらに『太陽光+ガスダブル発電』なる記載があったりと、『ダブル発電』なる語に一定の定義が設けられているようには見受けられず、その表現にはばらつきが見られる。また、『ダブル発電』なる語に接した需要者に『何らかの2つの電気を発生させること』や『2倍の電気を発生させること』を漠然と暗示させることはあったとしても『家庭用燃料電池と太陽光発電を組み合わせた発電装置』を直接的に需要者に想起させるといえるほどに当該意味合いが需要者に浸透しているとは考えられない。」旨主張している。
確かに、請求人が述べるように「ダブル発電」なる語の使用方法については、表現にばらつきが見受けられるものである。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標を構成する「ダブル発電」の文字は、「太陽光発電と家庭用燃料電池等の自家発電設備との併用による発電」の意味合いとして、特に家庭において利用される発電の仕組み、方法として、広く取引者、需要者に浸透され、確立されるに至っているというべきであるから、かかる請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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