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Trademark Appeal Case

指定商品と使用態様

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2010−300445(T2010−300445/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2526938号商標の指定商品中、第29類「カレー・シチュー又はスープのもと」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2526938号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成2年8月22日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年4月28日に設定登録、その後、同15年9月10日に、指定商品を第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」並びに第30類、第31類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする指定商品の書換登録がなされたものである。

さらに、商標登録の取消しの審判において、指定商品中の第29類「かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,お茶漬けのり,ふりかけ」についての登録を取り消すべき旨の審決がされ、同22年4月8日にその審判の確定登録がなされたものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定商品中の第29類「カレー・シチュー又はスープのもと」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実がないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきである。

(2)答弁に対する弁駁

乙第1号証(お客様の売上計算書)及び乙第2号証(カレーの写真)について検討したが、本件商標の使用態様等が示されておらず、本件商標を使用している事実を確認することはできなかった。

なお、被請求人は、上記証拠により、毎年7月8月に、商標権者が来客者に対して提供している「カレー」を説明しようとするものと思料される。例えば、乙第1号証は、当該「カレー」を会席料理の一品(又は会席料理の追加料理の一品)として、平成21年7月に、商標権者が来客者に提供したことを証明しようとするものである。そして、乙第2号証である「カレーの写真」は、商標権者が提供した当該「カレー」の一例を示すことによって、当該「カレー」が提供対象として相応しい料理であることを証明しようとするものである。つまり、被請求人は、少なくとも本件商標の指定商品の一部である「第29類 カレー・シチュー又はスープのもと」の説明をしているものではない。そうすると、被請求人が、仮に本件商標の使用の事実を証明したとしても、本件商標がその指定商品中の「第29類 カレー・シチュー又はスープのもと」について使用している事実を証明することはできないと思料する。

以上のように、乙各号証を検討しても、本件商標が請求に係る指定商品について少なくとも過去3年以内に日本国内において、商標権者により使用されている事実を認めることはできないのである。

3 被請求人の主張

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする。」と答弁し、その理由を「毎年7月8月にはカレーを出している。」と述べ、証拠方法として、乙第1号証及び乙第2号証を提出した。

4 当審の判断

(1)乙第1号証及び乙第2号証によれば、以下の事実を認めることができる。

ア 乙第1号証は、平成21年7月29日付け及び平成21年7月31日付けの「お客様の売上計算書」(写し)であり、これらには、「会席料理」を意味するものと認められる「会」の文字や「酒」、「ビール」などの文字と並んで「カレー」の文字が記載されている。そして、これらの売上計算書(伝票)の上に、「カレーは会席料理の中に含まれていますが下記の伝票の場合はお客様がカレーの追加をされた為、その分カレーを別料金で頂く為記入してあります。」、右に「・・7〜8月の夏場にはカレーを出しています。会席料理15000の内容が季節によって変わり御飯も7−8月はカレーになります。」との説明が記載されている。しかしながら、本件商標の表示はない。

イ 乙第2号証は、乙第1号証に記載の「カレー」が顧客に提供される状態のものを撮影した写真と推認できる。しかしながら、本件商標及び撮影日の表示はない。

(2)上記(1)で認定した事実によれば、乙第1号証に記載の「カレー」は、毎年7月から8月にかけて、会席料理の一品として、あるいは会席料理の追加料理として、顧客に提供される料理の一つであると認めることができる。

ところで、本件請求に係る指定商品「カレー・シチュー又はスープのもと」における「カレーのもと」は、カレールー、レトルトカレー及びカレーの缶詰などが含まれるが、乙第1号証及び乙第2号証に示された「カレー」は、飲食店において顧客に提供するカレーライスであって、これは、市場において独立して商取引の対象物として流通に供される、いわゆる「商標法上の商品」とはいえないものである。そして、かかるカレーライスの提供は、顧客にカレーライスを提供する行為といえ、第43類「飲食物の提供」に含まれる役務というべきである。

また、乙第1号証及び乙第2号証には、本件商標の表示がなく、これらの証拠からは、本件商標が使用された事実が確認できない。

(3)そこで、当審において、被請求人に対して、平成22年10月13日付けで、請求人提出の弁駁書副本を送付するとともに、「本件商標を本件審判の請求に係る指定商品のいずれかについて、本件審判の請求の登録(平成22年4月8日)前3年以内に、使用していた事実を確認できる証拠の提出を求める」旨の審尋をした。

これに対し、被請求人から証拠の提出はなされなかった。

(4)以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標の使用をしていたことを証明したものと認めることはできない。また、被請求人は、本件請求に係る指定商品について、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の「カレー・シチュー又はスープのもと」について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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