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Trademark Appeal Case

結合商標の要部と類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第17839号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別記(1)のとおり、「角川文庫ソフィア」の文字を横書きしてなり、第16類「双書」を指定商品として、平成8年10月2日登録出願、その後、指定商品については、平成10年8月5日付の手続補正書をもって、「知識,知恵等のジャンルに属する双書」に補正したものである。

2 引用商標

原査定において拒絶の理由に引用した登録第1959028号商標(以下「引用A商標」という。)は、別記(2)のとおり、「SOPHIA」の文字を横書きしてなり、昭和59年1月31日登録出願、第26類「雑誌」を指定商品として、同62年6月16日登録されたものであり、同じく引用した登録第4140869号商標(以下「引用B商標」という。)は、別記(3)のとおり、「ソフィア」及び「SOPHIA」の文字を上下に横書きしてなり、平成8年8月9日登録出願、第16類「雑誌,双書」を指定商品として、同10年5月1日登録されたものであって、いずれもその商標権が存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、「角川文庫ソフィア」の文字を横書きしてなるものであり、これが「角川文庫」及び「ソフィア」の文字部分よりなることは明らかであって、本願の指定商品の取引者・需要者は、その「角川文庫」の文字部分より請求人である「株式会社角川書店」が発行する文庫本(文庫)の意を観念するものと認められる。また、その「ソフィア」の文字部分は、前記の文庫本(文庫)につけられた愛称として取引者・需要者に理解認識されるものとみるのが相当である。

ところで、請求人は、「SOPHIA」「ソフィア」には「知,知恵」という意味があり、本願商標の意味するところは、「角川文庫」のうちの「知」「知恵」等のジャンルに属する双書の総称を表現したものであって、その「ソフィア」の文字部分は、商品の品質を表すにすぎないものと主張している。

しかし、「SOPHIA」「ソフィア」には、「知,知恵」という意味があるとしても、請求人は、「ソフィア」あるいは「SOPHIA」が双書のジャンルを表す用語として普通に使用されている事実を認め得る証拠を提出していない。甲第6号証の1ないし4によれば、請求人は、同人の発行する角川文庫を日本文学、海外文学、角川文庫ソフィア、ホラー文庫、スニーカー文庫、ルビー文庫等と分類している事実が認められるが、そのうちの角川文庫ソフィア及びスニーカー文庫という分類名は、請求人が採用している独特の分類名と認められ、文庫のジャンルの分類名として、普通に使用されているものといえないから、この証拠方法により、本願商標の「ソフィア」の文字部分が、指定商品の品質を表すとすることはできない。そして、「SOPHIA」「ソフィア」には、「知,知恵」という意味の他に女性名また地名としての意味もあることからすると、前記のとおり、本願商標の「ソフィア」の文字部分は、請求人が発行する文庫本(文庫)につけられた愛称として理解認識されるものとみるのが相当であるから、前記の請求人の主張は採用できない。

また、請求人は、本願商標の要部は著名な商標である「角川」「角川文庫」の文字部分にあり、取引者・需要者は、この文字部分に着目して商品の取引を行うものとみるのが極めて自然であり、引用A商標及び引用B商標と商品の出所について誤認混同を生ずるおそれは全くない旨主張している。

しかし、「角川」「角川文庫」が著名な商標であるとしても、本願商標の「ソフィア」の文字部分は、請求人が発行する文庫本(文庫)につけられた愛称として理解認識され、取引者・需要者に記憶されること、また、引用A商標及び引用B商標は、前記の構成文字のものであって、本願商標の「ソフィア」の文字部分と同一の称呼及び観念の語よりなることからすると、引用A商標及び引用B商標が双書又はその類似商品について使用された場合、取引者・需要者において、これも「ソフィア」の愛称で呼ばれる双書等であると理解して、本願商標を使用のものと商品の出所について誤認混同を生ずるおそれがあるものと認められる。

したがって、本願商標は、引用A商標及び引用B商標と称呼及び観念が共通の類似する商標というべきであるから、前記の請求人の主張は採用できない。

また、本願商標は、引用A商標及び引用B商標引用の指定商品と同一又は類似する商品について使用するものと認めることができる。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当であって取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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