Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出と称呼・観念の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−650143(T2009−650143/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第28類及び第41類に属する日本国を指定とする国際登録において指定された別掲2のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、2007年12月26日にフランス国においてした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条による優先権を主張して、2008年(平成20年)6月24日に国際商標登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法4条第1項第11号に該当するとして、引用した登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第883208号商標(以下「引用商標1」という。)は、「キューブ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和43年4月25日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和45年12月11日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成14年11月6日に商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされて、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第2588792号商標(以下「引用商標2」という。)は、「CUBE」の欧文字を横書きしてなり、昭和55年9月9日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年10月29日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成17年7月6日に、商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされて、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第2709588号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、昭和55年9月11日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年8月31日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成17年11月9日に、商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされて、現に有効に存続しているものである。
以下、引用商標1ないし3をまとめて「引用各商標」という。
3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、上段に「FITNESS」、下段に「CUBE」(その構成中「B」と「E」の文字はやや図案化されている。)の文字を表し、これらの文字の左側に、立方体と思しき図形を表してなるところ、該文字部分と図形部分を常に一体不可分のものとして認識されなければならない特段の事情は認められないことから、文字部分、図形部分がそれぞれ独立して自他商品又は役務の識別標識としての機能を果たし得るものと認められる。
次に、該文字部分について観察すると、上段と下段の文字の幅は、同じ長さに調整されているとしても、「CUBE」の文字は、「FITNESS」の文字に比べ、顕著に大きく表してなる外観上の特徴を有しており、視覚的に分離して認識されることも少なくないとみるのが相当である。
さらに、「FITNESS」の文字は、「健康(状態)、フィットネス」(ランダムハウス英和辞典第2版 小学館発行)等を意味する英語としてよく知られていることからすれば、その指定商品中「body−training apparatus,gymnastics and sports articles except for clothing,footwear,mats;chest expanders,machines for physical exercises,gymnastic apparatus.」との関係においては、「運動用具としてのフィットネス用の商品であること」等、商品の品質、用途を表示するものと認識されるものとみるのが相当であるから、自他商品の識別標識としての機能はないか、比較的弱いものであり、また、「CUBE」の文字と常に一体不可分のものとして認識されなければならない特段の事情も認められないものである。
そうとすれば、本願商標は、文字部分全体より生ずる「フィットネスキューブ」の称呼のほか、簡易迅速を尊ぶ商取引において、これに接する需要者、取引者は、顕著に表された「CUBE」の文字部分に着目し、該文字部分をもって取引にあたる場合も決して少なくないものとみるのが相当であるから、該文字部分から「キューブ」の称呼を生じ、「立方体」の観念を認識させるものである。
他方、引用商標1及び2は、その構成文字に相応して「キューブ」の称呼を生じ、「立方体」の観念を認識させるものである。
引用商標3については、別掲3のとおりの構成よりなるところ、「CUBE」の文字部分が「Rubik’s(sの文字は筆記体)」の文字部分と比較し、顕著に大きく表してなる外観上の特徴を有しており、視覚的に分離して認識されることも少なくないとみるのが相当であり、引用商標3は、文字部分全体より生ずる「ルービックスキューブ」の称呼のほか、簡易迅速を尊ぶ商取引において、これに接する需要者、取引者は、顕著に表された「CUBE」の文字部分に着目し、該文字部分をもって取引にあたる場合も決して少なくないとみるのが相当であるから、該文字部分から「キューブ」の称呼をも生じ、「立方体」の観念を認識させるものである。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、外観において差異を有するとしても、「キューブ」の称呼及び「立方体」の観念を共通にする類似の商標と判断するのが相当である。
また、本願商標の指定商品中「Games,body−training apparatus,gymnastics and sports articles except for clothing,footwear,mats;chest expanders,machines for physical exercises,gymnastic apparatus.」と引用商標1の指定商品中、別掲4の指定商品及び引用商標2及び3の指定商品中、別掲5の指定商品とは、同一又は類似の商品と認められる。
さらに、請求人は、過去の登録例を提出し、本願が登録されるべきと主張しているが、その比較すべき商標の構成態様が異なるばかりでなく、商標の類否判断は、比較する両商標について個別具体的に考察し、検討すべきものであるから、他の登録例の存在によって本願に関する上述の判断を左右するものではない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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