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Trademark Appeal Case

地名と役務の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−21066(T2009−21066/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「東京発!物産・逸品見本市」の文字を書してなり、第35類に属する願書記載の役務を指定役務として、平成20年3月13日に登録出願されたものである。その後、指定役務については、当審における同21年10月30日付けの手続補正書により、第35類「見本市の企画・運営及び開催に関する情報の提供,見本市及び展示即売の企画・運営若しくは開催,キャラクター商品の販売促進のための展示会及び見本市の企画及び運営,運動・健康の分野における商品の展示会又は見本市の企画・運営,金属加工に関する見本市の企画・運営又は開催,広告のための見本市に関する情報の提供,広告のための見本市の運営,航空・航空宇宙産業における見本市・展示会の企画・運営又は開催,国際見本市の企画・運営・開催,事業と商業目的のための展示会および見本市の企画及び開催,商業又は広告のための展示会・見本市・博覧会及び国際見本市の企画・運営又は開催,商品の見本市の開催に関する情報の提供,商品の販売・役務の提供に関する展示即売会・見本市の企画・運営又は開催,商品の販売のための見本市又は展示会の企画・運営又は開催・広告用ビデオの制作,商品の販売促進・役務の提供促進のための展示会・見本市・展覧会の企画・運営又は開催,商品の販売促進・役務の提供促進のための展示会及び見本市の企画及びそれに関する指導・助言,商品見本市・商品博覧会・商品展示会・商品のキャンペーン・物産展の企画・運営又は開催に関する情報の提供(電話・電子計算機端末による通信を用いて行う情報の提供を含む。),薬剤・医療機械器具を主とする販売促進のための商品見本市の企画・運営又は開催,物産の展示即売会の企画・運営,インターネットにおける書籍・録画済みビデオディスク及びビデオテープの展示即売会の企画・運営又は開催,建築物・展示会又は博覧会場における来訪者の受付又は案内(派遣によるものを含む。),建築物・展示会又は博覧会場における来訪者の受付又は案内(派遣によるものを含む。)に関する情報の提供(通信回線を用いて行うものを含む。),自費出版物の展示即売会の企画・主催・運営又は開催及び自費出版物の展示即売会のブースの提供,住宅の販売促進のための住宅展示場の企画・運営又は開催,書籍・録画済みビデオディスク及びビデオテープの展示即売会の企画・運営又は開催,商品販売用ディスプレイの展示に関する指導及び助言,新商品の販売促進のための展示会の企画,展示場・催事場・イベントスペースにおける広告用ディスプレイの企画及び装飾,販売促進のための商品の展示会・見本市・博覧会の企画・運営・開催及びその助言」と補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

1 本願商標に係る指定役務中の「運動・健康の分野における商品の展示会又は見本市の企画・運営,商品の販売促進・役務の提供促進のための展示会及び見本市の企画及びそれに関する指導・助言,物産の展示即売会の企画・運営」(重複表示)は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められないから、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。

2 本願商標は、「東京発!物産・逸品見本市」の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、これよりは全体として「東京都産の品物・すぐれた品の見本を陳列して宣伝・紹介を行い、大量取引を行う市場」ほどの意味合いを理解させるものである。そうとすると、地域名と役務の内容を一連に表示したにすぎない本願商標を、商標として捉えた場合、自他役務識別標識としての機能を果たし得ないというのが相当であり、これを本願指定役務に使用しても、需要者が何人かの業務に係る役務であるかを認識することができない商標であると認められるものであるから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

第3 当審の判断

1 商標法第6条第1項について

本願商標はその指定役務について、前記第1のとおり補正された結果、全ての役務の内容及び範囲が明確になったと認められる。

したがって、本願が商標法第6条第1項の要件を具備しないとする原査定の拒絶の理由は解消した。

2 商標法第3条第1項第6号について

本願商標は、前記第1のとおり、「東京発」、「!」及び「物産・逸品見本市」の各文字及び符号とを一連に横書きしてなるものである。

そして、その構成中「東京発」の文字に続く感嘆符「!」は、「東京発」の文字を強調するための符号として容易に認識されるものであり、また、地名を示す「○○」の文字に「発」の文字を組み合わせた「○○発」の語は、「○○から発信する」等、その地名をアピールする目的をもって一般的に採択・使用されているものであって、見本市の開催に関連する分野においても、実際に、「○○発」の語が、その意味合いとして採択・使用されている事実があることは、別掲に示すウェブサイトの記載からも窺えるものである。

そうとすると、本願商標全体からは、「東京都から発信する、東京都産の品物・すぐれた品に関する見本市(見本を陳列して宣伝・紹介を行い、大量取引を行う市場)」程の意味合いを容易に認識させるものであって、本願商標を、その指定役務中、「見本市の企画・運営及び開催に関する情報の提供,見本市及び展示即売の企画・運営若しくは開催」等、見本市に関連する役務について使用しても、これに接する取引者、需要者をして、東京で提供する東京産の商品であることをアピールするための、上記意味合いの見本市であることを認識させるに止まり、結局、何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものというべきである。

3 請求人の主張について

請求人は、本願商標が、毎年5月半ばに新宿駅西口広場で開催される、西武信用金庫・東京都商工会連合会主催のイベントを示すことが世間一般に広く周知されており、取引者、需要者は自他役務の識別標識と十分認識することができるものである旨主張し、その証拠書類を提出している。

確かに、請求人と東京都商工会連合会主催の見本市が、2007年(第1回)から2009年(第3回)までの、毎年5月の2日間、新宿駅西口広場において開催されたこと、第2回及び第3回の見本市については、本願商標を付した宣伝用のチラシまたは冊子が、請求人の店舗等において配布されたことを推認でき、また、朝日新聞、東京新聞等の各種新聞及び情報誌、ケーブルテレビ等において取り上げられたこと、さらに、2010年の第4回の見本市については、請求人のホームページによる告示を行っていたことは認められる。

しかしながら、2007年の第1回の見本市については、本願商標とはその構成・態様を異にする「TOKYO物産」、「東京の美味、再発見。」と「逸品見本市」との3段書きからなる表題の見本市であること、第2回または第3回の見本市については、朝日新聞、東京新聞等の各種新聞及び情報誌(証拠4、5、7ないし9)、テレビ(証拠16、17)において取り上げられたとしても、その回数はわずか数回にすぎず、また、チラシ及び各種新聞等の配布地域、またはテレビによる放映地域にしても、そのほとんどが、首都圏内であること、見本市告知のための広告・宣伝が東京新聞に1回のみ行われた(証拠6)にすぎないこと、さらに、本願商標を使用した見本市(第2回ないし第4回)が行われた回数あるいは日数は、わずか3年のうちの3回と少なく、また、年に2日間のみであること等を総合してみると、本願商標が、請求人及び東京都商工会連合会主催のイベントを示すものとして需要者間に広く認識されているものとは認められず、まして、補正後の広範に亘る全ての役務についてまで周知であるとは到底言い難いものである。

そうとすると、本願商標が自他役務の識別標識と十分認識することができるものである旨の請求人の主張は、採用することができない。

4 まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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