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結論

勝訴(請求認容)

商標「エコ.WebデマコンVer.」と「DEMACON」の複合商標の要部抽出と識別力(第4条第1項第11号|審判不服2010−17252(T2010−17252/J1))

審判番号
不服2010−17252(T2010−17252/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「エコ.WebデマコンVer.」引用商標「DEMACON」
争点(論点)
複合商標の要部抽出と識別力
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−17252(T2010−17252/J1)・不服)は、本件商標「エコ.WebデマコンVer.」と引用商標「DEMACON」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「複合商標の要部抽出と識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「エコ.WebデマコンVer.」の文字を標準文字で表してなり、第9類「電気通信機械器具」を指定商品として、平成19年7月2日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録第1589144号商標(以下「引用商標」という。)は、「DEMACON」の文字よりなり、昭和55年9月29日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、同58年5月26日に設定登録され、その後二回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成16年9月15日に指定商品を第9類「電気通信機械器具」を含む第7類、第8類、第9類、第10類、第11類、第12類、第17類及び第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、エコ.WebデマコンVer.」と表してなるところ、その構成各文字(記号)は、同大同書体、同間隔で外観上まとまりよく一体的に表されているものであるが、その構成中「エコ」及び「デマコン」の文字は片仮名で、「Web」及び「Ver」の文字は欧文字で表されているものであるから、「エコ」、「Web」、「デマコン」及び「Ver」の各文字を組み合わせてなるものと容易に理解できるものである。

このうち、「エコ」の文字は、「エコロジー」、「環境に配慮した」を意味する語として、同じく「Web」の文字は、「インターネットで用いられる情報検索システムおよびクライアント‐サーバー‐システムの一つ。」の意味を有するものとして親しまれている語である。

そして、「デマコン」の文字は、本願指定商品を取り扱う業界においては、「高圧受電の電力需給者が契約電力の超過を防いだり、デマンド値(最大需要電力)の引き下げを目的として、電力の監視・制御をすること。又はそのための装置」を意味する「デマンドコントロール」又は「デマンドコントローラー」の略語として、取引者・需要者により、例えば下記のように使用されている実情があることからすれば、「デマコン」の語は、商品の品質等を表示する部分と認識されることが多いといえる。

(1)「デマコンで順調に進む経費節減」「デマンド監視(略してデマコン)システム」http://www.odhk.jp/wp-content/uploads/2008/05/pd229.pdf

(2)「デマコン(デマンドコントロール装置)」http://www.iis-net.or.jp/files/wing21/006/200203528.pdf

(3)「デマコン(デマンドコントローラー)と空調機や冷凍機の省エネのことならシナプスへ」http://www.synapses.jp/product/ene_moni_02.html

(4)「予測演算や警報出力などの監視機能、負荷制御出力などの自動制御機能を備えたデマンド監視制御装置(デマンドコントローラー、略してデマコン)といったものがあります。」「弊社の『スマート・デマンド・コントローラー』は今までの『デマコン』とは違います。」http://www.brighten.jp/03.html

また、「Ver」の文字は、この次に「.」があることから、我が国でも普通に使用されている、商品の「型」、「版」程の意を表す英語「version」の省略形として認識されるものということができる。

そうとすると、本願商標を構成する「エコ」、「Web」、「デマコン」及び「Ver」の各文字(語)は、本願の指定商品との関係からみると、いずれも自他商品について強い識別機能を発揮するものではないというのが相当であって、各語が自他商品の識別力について、特段の軽重の差があるものということはできない。

さらに、外観上も、各文字が本願商標全体に占める割合に著しい差があるものとはいえず、また、「デマコン」の文字部分は本願商標の中間部分にあることから、格別、看者の注意を惹くものとは認められない。

してみれば、本願商標から、殊更に、「デマコン」の文字部分以外を捨象し、当該文字部分より生ずる「デマコン」の称呼をもって、独立して取引に資することはないというのが相当である。

その他、構成中の「デマコン」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

したがって、本願商標より「デマコン」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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