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結論

勝訴(請求認容)

商標「DISM」の略語の記述性と非関連役務(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2010−10232(T2010−10232/J1))

審判番号
不服2010−10232(T2010−10232/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「DISM」
争点(論点)
略語の記述性と非関連役務
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−10232(T2010−10232/J1)・不服)は、本件商標「DISM」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「略語の記述性と非関連役務」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「DISM」の文字を標準文字で表してなり、第38類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務とし、平成21年6月17日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同年11月30日付け手続補正書により、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビ会議用通信端末による通信,電子メール通信,衛星による通信,音声及びデータの伝送交換,付加価値通信網による通信,コンピュータによるメッセージ及び映像の伝送交換,総合デジタル通信,電子計算機端末その他の通信機器による通信に関する情報の提供,電子計算機端末による通信ネットワークへの接続の提供,その他の電気通信(放送を除く),電気通信(放送を除く。)に関する指導・助言,電気通信に関する情報の提供,カード型無線通信装置の貸与,ルーターの貸与 」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、「本願商標は、日本電子工業振興協会(現電子情報技術産業協会)で審議し、1999年に発表した『各種情報機器と液晶モニターなど表示装置をつなぐデジタルインターフェースの標準規格(Digital Interface Standards for Monitor)』を表す略語『DISM』の文字を標準文字で書してなるから、本願商標をその指定役務中、前記標準規格を導入してなる役務に使用しても、単に役務の質(機能)を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記のような該文字に照応する役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり「DISM」の文字よりなるところ、当該文字は、請求人が提出した第1号証ないし第3号証によれば、「液晶モニターとコンピュータの間のディジタル・インタフェースの標準。」を意味する「Digital Interface Standards for Monitor」の略語(情報・通信用語事典2005〜2006年版(日経BP社発行)第1号証)と認められるものであり、また、同事典には、「日本の液晶パネル・メーカーが中心になって1997年8月に標準化グループが発足、98年4月に標準案が完成した。日本電子工業振興協会(現電子情報技術産業協会:JEITA)で審議し、99年2月に規格として発表した。」旨の記載がされている。

そして、ここでいう「ディジタル・インタフェース」とは、同義語の「デジタルインターフェース」の文字が、「液晶ディスプレイとパソコンとの間でデータ伝送を行うための規格のひとつ。パソコンから出力されたデジタル信号を、そのまま液晶ディスプレイに伝送するしくみ」(ASCII.jpデジタル用語辞典 第2号証)を意味するものである。

また、当該規格を制定した「日本電子工業振興協会」による平成11年2月制定の「デジタルモニタインターフェース標準 Version1.0」の5頁において、標準(DISM)の適用範囲は「各種応用機器等の表示を有する機器及び各種デジタルインタフェース応用装置のビデオポート側、およびそれに接続される表示装置間のインタフェースに関し、信号規格、電気特性、コネクタ、ピンレイアウト、およびソフトウェア規格を定義するものである。」旨記載されている(第3号証)。

以上の事実からすれば、「DISM」の文字は、液晶モニターなどの表示装置に関する標準規格を意味するものであって、電気通信事業者がおこなう通信サービスである「有線、無線その他の電磁的方法により、符号、音響または映像を送り、伝え又は受ける役務」及び通信関連役務よりなる本願に係る指定役務とは、なんら関連性がないものというべきである。

してみれば、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、役務の質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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