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結論

勝訴(請求認容)

商標「広報アナリスト」の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2010−16677(T2010−16677/J1))

審判番号
不服2010−16677(T2010−16677/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「広報アナリスト」
争点(論点)
「広報アナリスト」の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2010−16677(T2010−16677/J1)・不服)は、本件商標「広報アナリスト」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「広報アナリスト」の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「広報アナリスト」の文字を標準文字で表してなり、第35類及び第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成20年9月12日に登録出願された商願2008−75332に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、平成21年7月22日に登録出願されたものである。

その後、指定役務については、当審における平成23年3月9日付け手続補正書により、第35類「企業・行政機関等の組織の広報活動に関する評価・分析・助言に関する情報の提供,企業・行政機関等の組織の広報活動に関する市場調査に関する情報の提供」及び第41類「企業・行政機関等の組織の広報活動に関する資格検定試験の企画・運営又は実施,企業・行政機関等の組織の広報活動に関する資格検定試験の情報の提供,企業・行政機関等の組織の広報活動に関する知識の教授,企業・行政機関等の組織の広報活動に関するセミナーの企画・運営又は開催,教育・文化用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『官公庁・企業・各種団体などが、事業内容や活動状況を一般の人に広く知らせ、理解を求めること。』を意味する『広報』の文字と、『事象を分析し判断する専門家。』を意味する『アナリスト』の文字を書してなるものであり、全体として『企業や行政機関等の組織の広報活動に関する専門家』ほどの意味合いを理解させるものといえる。そうとすると、これを本願指定役務に使用しても、単に上記広報活動に関する専門家によって提供される役務であること、あるいは上記専門家に関する役務であることを認識するに止まるから、役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における審尋

本願商標は、全体として「官公庁・企業・各種団体などの組織の広報活動に関する分析家」程の意味合いを認識させるものであるから、これを、第35類の指定役務中「企業・行政機関等の組織の広報活動に関する評価・分析・助言、企業・行政機関等の組織の広報活動に関する市場調査」及び第41類の指定役務中「広報活動に関する分析家」を内容とする「電子出版物の提供、書籍の制作」に使用した場合には、役務の内容(質)を表示したものと理解させるに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の審尋を通知した。

4 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「広報アナリスト」の文字よりなるところ、その構成中の「広報」の文字は、「官公庁・企業・各種団体などが、事業内容や活動状況を一般の人に広く知らせ、理解を求めること。」(三省堂発行「大辞林」)の意味を、「アナリスト」の文字は、「分析家。」(広辞苑第六版)の意味をそれぞれ有する語であり、これらの文字を結合してなる「広報アナリスト」の文字が、原審説示の如き「企業や行政機関等の組織の広報活動に関する専門家」の意味合いを理解させる場合があるとしても、補正後の指定役務との関係において、該文字が、直ちに特定の役務の質等を表示したものとは認め難いものである。

そして、当審において職権をもって調査するも、「広報アナリスト」の文字が、本願指定役務を取り扱う業界において、役務の質等を表示するものとして、取引上一般に使用されているという事実を発見することができなかった。

してみれば、本願商標は、補正後の指定役務に使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、役務の質の誤認を生ずるおそれもなくなった。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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