Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第16548号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ACR」(標準文字による商標)の欧文字よりなり、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定商品として、平成10年2月23日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において本願商標の拒絶の理由に引用した登録第4098029号商標(以下「引用商標」という。)は、「ACRメッセージ」の文字よりなり、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定商品として、平成8年1月31日に登録出願、平成9年12月26日に登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は「ACR」の欧文字よりなるから、これより、「エーシーアール」の称呼を生ずるものである。
一方、引用商標は「ACRメッセージ」の文字よりなり、その構成中「ACR」の欧文字部分は、「空港監視レーダー」又は「航空機進入管制レーダー」を意味するとしても、これが前記意味をもつ語として一般に親しまれているものとは認められないものであり、その構成中「ACR」の欧文字部分と「メッセージ」の文字部分とを常に一体のものとしてのみ把握、理解しなければならないとする格別の事由を見いだすことができないばかりでなく、「ACR」及び「メッセージ」の文字は欧文字と片仮名文字とで相違しており、視覚的にも分離してみられるものである。
そして、引用商標の構成中「メッセージ」の文字部分は、「伝言。言語その他の記号によって伝達される情報(広辞苑第四版 株式会社岩波書店 1991年11月15日発行)」を意味するものである。
ところで、通信に関しての新聞記事において、たとえば「NTT中央パーソナル通信網は十五日、ドラえもんのデザインのPHS〜(中略)端末の名称は『ドラえホン』。文字メッセージ通信機能や三十二キロビットの高速データ通信機能も利用できる〜(略)(日本経済新聞 1997年12月16日発行)」、「関西デジタルホンは、携帯電話から文字メッセージを送受信できる新サービス『スカイウォーカー』を二十五日から始める。漢字メッセージの送受信や、携帯電話本体からインターネットを介して電子メールのやり取りが可能になる。(日経産業新聞 1997年11月10日発行)」、「アステル東京は蓄積型文字メッセージ通信『モジトーク』を五月二十日から開始する。プッシュ式電話機から送信した文字メッセージを受け取るサービスで、すべてのアステルPHS端末で利用できる。日経産業新聞 1997年3月25日発行)」などのように、役務(サービス)の内容を表すものとして「メッセージ」の語が普通に使用されていることから、「メッセージ」の文字部分は指定役務との関係では、自他役務の内容を表示したものと言わなければならない。
そうすると、引用商標は、「ACRメッセージ」の全体から「エーシーアールメッセージ」の称呼が生ずる場合があるとしても、前記役務(サービス)の内容を表示した「メッセージ」の部分を省略して役務の出所表示機能を有する「ACR」の文字部分より「エーシーアール」の称呼をも生ずるとみるのが相当である。
それゆえ、本願商標と引用商標とは称呼において相紛らわしいものである。
さらに、本願商標「ACR」の欧文字と、引用商標の「ACR」の欧文字部分とは、同一綴り字からなるものであるから、外観上も紛らわしいものである。
したがって、本願商標と引用商標とは、観念上の相違点を考慮しても、外観及び称呼を共通にする場合がある類似する商標であり、また、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似する役務について使用をするものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消すべき理由はない。
よって、結論のとおり審決する。
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