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Trademark Appeal Case

短音称呼の聴別判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−650016(T2010−650016/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、日本国を指定する国際登録において指定された第1類「Chemicals for use in industry,namely raw materials and auxiliary agents for the plastics manufacturing and processing industries,unprocessed plastics (in the form of powders,granules,pastes,liquids).」及び第17類「Semi−finished products and insulating materials of plastic (in the form of slabs,rods,blocks,shaped parts,pipes).」を指定商品として、2008年1月22日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2008年(平成20年)5月5日に国際商標登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第2084102号商標(以下「引用商標」という。)は、「ネオポール」の片仮名文字を表してなり、昭和58年4月28日に登録出願され、第34類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和63年10月26日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成20年11月26日に指定商品を第1類「原料プラスチック」及び第17類「プラスチック基礎製品、ゴム」とする書換登録がなされたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲のとおり、上段に「Neopor」の欧文字を顕著に表してなり、下段に「Innovation in Insulation」の欧文字を表し、球形の図形を下段の文字の語頭から「Neopor」の文字を装飾するように円弧状に配した構成からなるところ、かかる構成にあっては、該図形部分、「Neopor」及び「Innovation in Insulation」の各文字部分とは、視覚上、分離して看取されるばかりでなく、これらが常に一体不可分のものとしてのみ、看取、把握されなければならない特段の事情は見出せないものであるから、それぞれが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。

そして、その構成中「Neopor」の文字部分について、欧文字のみの綴りから構成される読みが特定されていない商標の場合、我が国において最も親しまれているローマ字読みあるいは英語風読みに倣って称呼されるとみるのが自然であるところ、「Neopor」の構成中後半の「por」の文字部分は、例えば、英語の「vapor」を「ベイパー」、「porch」を「ポーチ」と発音する例に倣い、「パー」又は「ポー」と発音するのが自然であるから、「Neopor」の文字に相応して、「ネオパー」又は「ネオポー」の称呼を生じ、また、該文字は、特定の観念を有しない一種の造語とみるのが相当である。

(2)本願商標と引用商標との類否について

引用商標は、前記2のとおり、「ネオポール」の片仮名文字を表してなるところ、その構成文字に相応して「ネオポール」の称呼を生ずるものであり、観念については、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるとみるのが相当である。

そこで、本願商標から生ずる「ネオパー」あるいは「ネオポー」の称呼と、引用商標から生ずる「ネオポール」の称呼とを比較するに、「ネオパー」の称呼と「ネオポール」の称呼とは、その構成音数及び後半部分における「パー」と「ポール」の音の差異により、語調・語感が相違することから十分に聴別し得るものである。

また、「ネオポー」の称呼と「ネオポール」の称呼とは、「ネオポー」の4音を共通にするものの、語尾の「ル」の音の有無に差異を有するものである。

しかして、4音若しくは5音という短い音構成よりなる称呼にあっては、構成音の一音一音が明瞭に発音、聴取されることから、該「ル」の音の有無の差異が両称呼全体に及ぼす影響は大きく、両称呼を一連に称呼した場合には、その全体の語調、語感が相違し、明瞭に聴別できるものである。

また、本願商標が、図形及び二段書きの文字の組み合わせからなるのに加え、「Neopor」の文字部分が欧文字を表してなるのに対して、引用商標は、「ネオポール」の片仮名文字を表してなるものであるから、両商標は、外観においても顕著な差異を有するものであり、さらに、いずれも特定の意味合いを有しない一種の造語であるから、比較することはできず、観念上の異同はないものである。

そうとすると、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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