結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2008−900494(T2008−900494/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第5167721号商標(以下「本件商標」という。)は、「SpamChecker by NETBOX BLUE」の欧文字を標準文字で書してなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成20年2月25日に登録出願、同年8月29日に登録査定、同年9月19日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである旨申し立て、証拠方法として甲第1号証ないし甲第64号証を提出した。
登録異議の申立てがあった結果、商標権者に対し、期間を指定して意見を述べる機会を与えて通知した本件商標の取消理由(平成22年5月26日付取消理由通知)は、要旨次のとおりである。
(1)本願商標は、その構成中に「SpamChecker」の欧文字を有し、その片仮名表記は「スパムチェッカー」であると認められるところ、これら「SpamChecker」及び「スパムチェッカー」の各文字について、甲各号証によれば、以下の事実が認められる。
ア 甲第38号証によれば、2006年5月株式会社インプレスR&D発行の「インターネットマガジン」における「誌上展示会」の記事中109ページには、中見出し「スパムチェッカーを提供開始予定」とし、「この夏前にはスパムチェッカー(スパム対策サービス)の提供を開始する予定だ。ウィザーズ社の・・・を使用し、スパムチェッカー専用サーバーを経由した上でメールサーバーへ送信する。・・・ユーザーの負荷が少ないうえに、99パーセント以上(メーカー実測値)という高い精度で迷惑メールを認識する。」と記載されている。
イ 甲第39号証によれば、「AT−LINK専用サーバ・サービス」の「スパムチェッカー」の広告には、「スパムチェッカー」の見出しの下に「迷惑メールを簡単にフィルタリング!」「イライラする迷惑メール。多数の迷惑メールが届くと、捨てるのも一苦労です。そんなときにおすすめなのがat+linkのスパムチエッカー。」と記載されている。
ウ 甲第40号証によれば、電気通信大学情報基盤センターホームページ2007年5月1日付け「手動によるスパムメールフィルタの実験開始のお知らせ」には、「最近では、海外に設置されたサーバから正規のメールサーバソフトウェアを用いて送信しているものもあり、スパムチェッカーが誤判定することも多くなりました。」と記載されている。
エ 甲第41号証によれば、Vectorによる「SPAM」の検索結果中には、「SPAM CHECKER 1.00 メールサーバ上の不要メールを遠隔削除 (03.05.11公開 322K フリーソフト インターネット&通信 メール用:迷惑メール対策)」と記載されている。
オ 甲第42号証によれば、NIFTYのトピックイット掲載情報2007年6月24日付けには、「PDFで偽株情報メールを送りつけるスパム出現」のみ出しの下に、「米SANS Instituteが注意を呼びかけています。PDFはスパムチェッカーに引っかかりにくいのだとか。」 と記載されている。
カ 甲第44号証によれば、 商標権者の商品を紹介するキャノンの2008年4月8日付けニュースリリース には、「キャノンITソリューションズ株式会社は高度なスパムメール検知機能を搭載し、既存のネットワークへ容易に導入することができるPOP型スパムメール対策アプライアンス『SpamChecker(スパムチェッカー)』をSOHOや小規模企業向けに2008年4月14日から販売を開始します。」と記載されている。
(2) さらに、商標法第43条の8で準用する特許法第150条第1項に基づいてした職権による証拠調べによれば、「SpamChecker」について、以下の事実が認められる。
ア 「ソフトウェアライブラリ」には、「SPAM Checker Since03/05/11」「SPAM CHECKERはメールサーバー内のメールを遠隔削除するためのアプリケーションです。メールサーバー内のメール一覧を発信元のドメイン、表題内の漢字の有無、メールサイズなどでソートできるので、SPAMやウイルスの疑いのあるメールだけを簡単に選択し、これをサーバ上で抹消することができます。多数のDMやウイルスメールでお悩みの方は是非お試し下さい。」とのフリーソフトの紹介が記載されている。(http://www.ne.jp/asahi/uminchu/library/library.html)
イ 「SEMリサーチの検索エンジン業界ニュース」には、「株式会社EC studioは2007年6月25日、ウェブページに隠しリンクが含まれていないか判定できる『検索エンジンスパムチェッカー』を無料公開した。」旨記載されている。(http://www.sem−r.com/0702/20070802143559.html)
ウ 「livedoor Wiki開発日誌」には、スパムチェッカー実装のお知らせとして「荒らし行為対策として、2007年11月28日より『スパムチェッカー』を実装いたしました。このスパムチェッカーはlivedoorで共通で保持しているスパマーや荒らしで書き換えられているURLなどの情報をブラックリストとして利用しております。」と記載されている。(http://wiki.livedoor.jp/livedoor256789/d/%a5%b9%a5%d1%a5%e0%a5%c1%a5%a7%a5%c3%a5%ab%a1%bc%bc%c2%c1%f5%a4%ce%a4%aa%c3%ce%a4%e9%a4%bb livedoor)
以上の事実によれば、「SpamChecker」「スパムチェッカー」の語は、電子計算機やインターネット及びこれらに関連する商品又はサービスを取り扱う業界において、遅くとも本件商標の登録査定前には、「迷惑メール検出用のコンピュータソフトウエア、迷惑メール検出用のコンピュータソフトウエアを備えたコンピュータ又はこれらを使用して迷惑メールと問題のないメールを振り分けるサービスの提供」等を指称するものとして使用され、一般に理解されていることが認められる。
そうすると、本件商標は、その構成中に「SpamChecker」の文字を有するから、これをその指定商品中「迷惑メール検出用のコンピュータソフトウエア以外のコンピュータソフトウエア及び迷惑メール検出用のコンピュータソフトウエアを備えたコンピュータ以外のコンピュータ」に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「迷惑メール検出用のコンピュータソフトウエア以外のコンピュータソフトウエア及び迷惑メール検出用のコンピュータソフトウエアを備えたコンピュータ以外のコンピュータ」について、商標法第4条第1項第16号に違反してされたものである。
商標権者は、上記3の取消理由の通知に対して何ら意見を述べていない。
本件商標についてした上記3の取消理由は妥当であって、その指定商品中「迷惑メール検出用のコンピュータソフトウエア以外のコンピュータソフトウエア及び迷惑メール検出用のコンピュータソフトウエアを備えたコンピュータ以外のコンピュータ」についての登録は商標法第4条第1項第16号に違反してされたものといわざるを得ない。
しかしながら、本件商標は、これを上記以外の指定商品について使用しても品質の誤認を生ずるものとは言い難いから、商標法第4条第1項第16号に該当するものではなく、かつ、その構成自体が矯激卑猥なものではなく、また、商標権者が本件商標を使用することが、公正な取引秩序を阻害し、国際信義、公序良俗に反するものとはいえないから、商標法第4条第1項第7号に該当するものということもできない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「迷惑メール検出用のコンピュータソフトウエア以外のコンピュータソフトウエア及び迷惑メール検出用のコンピュータソフトウエアを備えたコンピュータ以外のコンピュータ」についての登録は、商標法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものであり、その余の指定商品については、取り消すべき理由がないものであるから、同法第43条の3第4項によりその登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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