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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第8993号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第14類「貴金属製食器類、貴金属製の花瓶及び水盤、貴金属製宝石箱、貴金属製喫煙用具、身飾品、時計、記念カップ、記念たて」を指定商品として、平成8年6月28日登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

これに対し、原査定において本願の拒絶理由に引用された登録第2523606号商標(以下「引用商標」という。)は、「ライブサイエンス」、「LIVESCIENCE」の各文字を二段に横書きしてなり、平成2年12月13日登録出願、第23類「時計、眼鏡、これらの部品および附属品」を指定商品として、平成5年4月28日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

そこで、本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標は、その構成別掲に表示したとおり欧文字と記号を組み合わせ図案化した図形部分と文字部分の組み合わせよりなるところ、その構成からして図形部分と文字部分は視覚上分離して認識されるばかりでなく、図案化した図形部分は「H+B」の組み合わせたものと理解される場合があるとしても、下段に表示された文字部分と一体となり特定の観念を有するものと容易に理解させる等常に一体不可分の商標として把握しなければならない特段の事情が存するものとは認められないものである。

そうとすれば、かかる構成よりなる商標の場合、これに接する取引者、需要者は構成中の下段に表された読みやすい文字部分を捉えて、これより生ずる称呼をもって商品を識別し、取引に当たることも決して少なくないというのが相当である。

してみれば、本願商標は、構成中の下段に表された「LIFE SCIENCE」の文字に相応して「ライフサイエンス」の称呼を生ずるものといわなければならない。

他方、引用商標は、前記のとおり「ライブサイエンス」、「LIVESCIENCE」の各文字よりなるところ、その構成文字に相応して、「ライブサイエンス」の称呼を生ずるものである。

そこで、本願商標より生ずる「ライフサイエンス」と引用商標より生ずる「ライブサイエンス」の称呼を比較するに、両者は、同数音よりなるうち、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音「ラ」を含め前半部の「ライ」の音及び後半部の「サイエンス」の音を共通にし、異なるのは第3音が「フ」と「ブ」であるにすぎない。

しかして、該差異音「フ」と「ブ」は、いずれも母音(u)を共通にし、調音位置(両唇音)を同じくする清音と濁音という音質の相違にすぎないから、この音の差が称呼全体に及ぼす影響は大きいものということはできず、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語感、語調が相似たものとなり、彼此聞き誤るおそれがあるものといわなければならない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、その外観及び観念の点について考慮したとしても、称呼において類似する商標といわざるを得ず、かつ、本願商標の指定商品中の「時計」は引用商標の指定商品中に包含されているものであるから、結局、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

なお、請求人は、本願商標は全体が一体不可分のものであり、「広く生命科学の分野で、林原の持ってるバイオテクノロジーの技術を駆使し、人の健康に役立つ商品を開発し、社会に貢献する。」という観念を有する商標であり、本願商標の称呼から「H+B」(エッチプラスビー)の部分が脱落し、「LIFE SCIENCE(ライフサイエンス)」の称呼が単独で生じることはあり得ず、本願商標を付した商品が、一般消費者によって「エッチプラスビー」と略称されたことはあっても、「ライフサイエンス」と略称され、引用商標と取引上混同されたことはない旨述べている。

しかしながら、本願商標がその指定商品である「貴金属製食器類、貴金属製の花瓶及び水盤、貴金属製宝石箱、貴金属製喫煙用具、身飾品、時計、記念カップ、記念たて」について使用されている事実を明らかにする書証は何も提出されていず、常に一体不可分の商標として把握されているという請求人の主張は採用できない。

よって、結論のとおり審決する。

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