Trademark Appeal Case
称呼・外観の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900142(T2010−900142/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第5303625号商標(以下「本件商標」という。)は、「Solay」の文字を標準文字としてなり、平成21年5月20日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同22年2月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第751646号商標(以下「引用商標」という。)は、「SOLVAY」の文字を書してなり、平成13年1月18日(国際登録の日)に登録出願、第1類、第3類、第5類、第10類、第16類、第18類、第19類、第24類、第27類、第30類、第31類及び第40類に属する商標登録原簿に記載の商品・役務を指定商品・指定役務として、同14年7月26日に設定登録されたものである。
(2)理由の要点
本件商標は、下記アないしウにより、その登録を取り消されるべきものである。
ア 商標法第4条第1項第11号該当
本件商標と引用商標とは、中央部分における「V」文字の有無の差異のみであり、外観上、周知著名な引用商標「SOLVAY」に類似し、その指定商品・役務も抵触するものが包含されている。
イ 商標法第4条第1項第15号該当
引用商標は申立人の商標として、産業界において広く知られているから、それと類似する本件商標がその指定商品・役務に使用された場合、商品・役務の出所について混同を生ずるおそれがある。
ウ 商標法第4条第1項第19号該当
引用商標は申立人の商標として、日本国内及び外国における需要者の間に広く認識されている商標であり、本件商標は、周知著名な引用商標の名声にただ乗りし不正に利益を得る目的で使用されるものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「Solay」の文字からなるものであるところ、構成文字に相応して「ソレイ」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じさせない造語からなるものである。
他方、引用商標は、「SOLVAY」の文字からなるものであり、構成文字に相応して「ソルベイ」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じさせない造語からなるものである。
しかして、本件商標と引用商標との類否についてみるに、それぞれ「Solay」と「SOLVAY」の欧文字からなるものであるところ、前者が語頭の大文字以外は小文字からなるのに対して後者が大文字のみからなること、後者の中央部には、前者にはない「V」があることから、両者の外観構成から受ける印象は異なり、外観において相紛れるおそれはないというべきである。
また、本件商標の称呼「ソレイ」と引用商標の称呼「ソルベイ」とは、構成音数が3音対4音と異なる上、語頭音「ソ」及び語尾音「イ」を共通にするけれども、中間音において「レ」と「ルベ」とで顕著な相違があるから、それぞれ一連に称呼しても、相紛れることなく判然と区別し得るものである。
さらに、両商標は、観念について比較できないから、観念上で相紛れる余地はない。
してみると、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標に類似する商標と判断することはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人提出の証拠によれば、引用商標が「ドライクリーニング溶剤、十二指腸投与用製剤」に使用されていることを窺い知ることができるけれども、全証拠によってみても、本件商標の出願時に、引用商標が申立人に係る商品を表示する商標として需要者間に広く認識されるに至っていたものと認めことはできないものである。
そして、本件商標が引用商標に類似するものといえないこと上記(1)のとおりであり、両者をさらに関連付けて見るべき理由はみいだせないから、結局、本件商標は、引用商標とは別異の出所を表す商標として看取されるものといわざるを得ない。
してみれば、本件商標を指定商品に使用した場合、本件商標の出願時及び登録査定時において、需要者が当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係にある者の業務に係る商品であるかの如く誤信するとは認め難く、商品の出所について混同するおそれがあったとはいえない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものとはいえない。
(3)商標法第4条第1項第19号について
本件商標が引用商標に類似するものといえないこと上記(1)のとおりであり、引用商標が需要者間に広く認識されるに至っていたものと認められないこと上記(2)のとおりであるから、本号の他の要件事実について論及するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものとはいえない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、その登録は維持すべきものである。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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