Trademark Appeal Case
「ウェ」と「ベ」の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900181(T2010−900181/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5310643号商標(以下「本件商標」という。)は、「オーラウェット」の文字を標準文字で表してなり、平成21年7月29日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,洗濯用のり剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」、第5類「薬剤,口中清涼剤,医療用あめ,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,乳糖,乳幼児用粉乳」及び第30類「茶,コーヒーおよびココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,即席菓子のもと」を指定商品として、同22年2月25日に登録査定、同年3月19日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人が引用する登録商標は、以下のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4910332号商標(以下「引用商標1」という。)は、「オーラベット」の文字を横書きしてなり、平成17年3月8日に登録出願、第3類及び第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年11月25日に設定登録されたものである。
(2)国際登録第828473号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ORAVET」の文字を横書きしてなり、2003年12月9日に英国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2004年(平成16年)5月27日に国際商標登録出願され、第3類及び第5類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年12月13日に登録査定、同17年4月1日に設定登録されたものである。
(以下、「引用商標1」及び「引用商標2」をまとめていうときは、単に「引用商標」という。)
3 登録異議申立ての理由(要旨)
本件商標より生ずる「オーラウェット」の称呼と、引用商標より生ずる「オーラベット」の称呼は、音数を同じくし、中間において「ウェ」と「ベ」の音を相違するにすぎないから、両称呼は類似する。
また、本件商標と引用商標1は、中間において僅かに「ウェ」と「ベ」の文字を相違するにすぎないから、外観上類似する。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼及び外観上相紛らわしい類似の商標である。
また、本件商標の指定商品中、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品」及び第5類「薬剤,歯科用材料」は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品である。
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中、第3類及び第5類に属する指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、前記1のとおり、「オーラウェット」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して、「オーラウェット」の称呼を生ずるものである。
これに対して、引用商標は、前記2のとおり、「オーラベット」又は「ORAVET」の文字よりなるものであるから、それぞれの構成文字に相応して、いずれも「オーラベット」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「オーラウェット」の称呼と引用商標より生ずる「オーラベット」の称呼とを比較するに、両称呼は、いずれも6音よりなり、第4音において、「ウェ」と「ベ」の音の差異を有するものである。
そして、差異音である「ウェ」と「ベ」は、前者が「ウ」と「ェ」を2音としてそれぞれ明瞭に発音されるのに対し、後者は1音として発音されるのみならず、いずれの音も促音を伴うところから、強く発音され明瞭に響く音といえる。
そうすると、該差異音が、中間部に位置するものであるとしても、さほど冗長とはいえない両称呼全体に及ぼす影響は、決して小さいものとはいえず、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においては、その語調、語感が相違したものとなり、互いに紛れるおそれはないというべきである。
また、本件商標と引用商標1は、いずれも比較的簡潔な片仮名文字よりなるものであり、その構成において、文字数及び字形の異なる「ウェ」と「ベ」の文字の差異を有するものであるから、これらを時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、通常の注意力をもってすれば、外観上互いに紛れるおそれはないというべきである。
また、本件商標と引用商標2とは、前記のとおりの構成よりみて、外観上明らかに相違するものである。
さらに、本件商標と引用商標は、いずれも特定の語義を有しない造語よりなるものであるから、観念においては比較することができない。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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