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Trademark Appeal Case

称呼・外観の類否と著名性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2010−900233(T2010−900233/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5320532号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5320532号商標(以下「本件商標」という。)は、「Gussaci」の欧文字を横書きしてなり、平成21年11月30日に登録出願、第3類、第14類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同22年4月2日に登録査定、同月30日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由

1 登録異議申立人の引用する商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する商標は、次のとおりの登録商標であり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。なお、これらをまとめていうときは「引用商標」という。

(1)登録第1545439号商標

商標の構成 GUCCI

登録出願日 昭和54年11月9日

登録設定日 昭和57年10月27日

指定商品 第9類及び第14類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

(2)登録第1627009号商標

商標の構成 GUCCI

登録出願日 昭和54年11月9日

登録設定日 昭和58年10月27日

指定商品 第6類、第14類、第18類、第21類、第22類、第25類及び第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

(3)登録第1856139号商標

商標の構成 GUCCI

登録出願日 昭和54年11月9日

登録設定日 昭和61年4月23日

指定商品 第3類、第14類、第18類、第25類及び第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

(4)登録第1964253号商標

商標の構成 GUCCI

登録出願日 昭和54年11月9日

登録設定日 昭和62年6月16日

指定商品 第5類、第9類、第10類、第16類、第17類、第20類、第21類、第22類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

(5)登録第2046930号商標

商標の構成 GUCCI

登録出願日 昭和60年10月30日

登録設定日 昭和63年5月26日

指定商品 第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

(6)登録第2331061号商標

商標の構成 GUCCI

登録出願日 昭和60年1月25日

登録設定日 平成3年8月30日

指定商品 第9類、第15類、第16類、第18類ないし第22類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

(7)登録第2444938号商標

商標の構成 GUCCI

登録出願日 平成1年11月27日

登録設定日 平成4年8月31日

指定商品 第14類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

2 理由

申立人は、登録異議の申立ての理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第42号証及び参考資料1ないし7を提出した。

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と申立人が第3類、第14類及び第25類のファッション関連商品に使用・登録している引用商標とは、その綴りを比較すると、両者は、語頭「GU」と語尾「CI」を共通にし、これらに挟まれた中間部分が前者は「ssa」であり、後者が「C」である点で異なるとしても、引用商標「GUCCI」は、中間において「CC」のように同じ欧文字が連続していることが外観上目を引く特徴の一つであるところ、本件商標においても「ss」と欧文字が連続している点で特徴が共通する。また、本件商標からは「グッサチ」の自然的称呼、引用商標からは「グッチ」の称呼が生じ、その差異は聴別しにくい中間音における「サ」の有無のみである。そして、引用商標の著名性をも考慮すれば、本件商標と引用商標は、外観上及び称呼上類似する商標と判断されるべきである。

(2)商標法第4条第1項第15号について

商標権者が、本件商標を第3類、第14類及び第25類の指定商品に使用すると、申立人が第3類「香水」、第14類「(指輪等の)宝飾品」、第18類「かばん類」及び第25類「被服、靴類」その他のファッション関連商品について使用し、周知・著名になっている引用商標との関係において、出所混同を生ずるおそれがある。

(3)商標法第4条第1項第19号について

商標権者は、周知・著名な申立人の引用商標の存在を知りながら、その顧客吸引力にフリーライドする等の不正な目的で、これと類似する本件商標を出願し、登録を受けた。

第3 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号について

(1)本件商標

本件商標は、前記第1のとおり「Gussaci」の文字を横書きしてなり、該文字は、我が国で親しまれた外国語の成語を表したものではないから、英語の発音に倣い「グッサチ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと認める。

(2)引用商標

引用商標は前記第2の1のとおり、いずれも「GUCCI」の文字を横書きしてなるものであるから、該文字に相応して「グッチ」の称呼を生じ、バック等の著名なブランドとしての「GUCCI」の観念を生じるものである。

(3)本件商標と引用商標との類否

ア 外観について

本件商標「Gussaci」と引用商標「GUCCI」とは、大文字と小文字の差異はあるが語頭の「Gu」と「GU」及び語尾の「ci」と「CI」の綴りを共通にするものの、全体の構成文字数が前者が7文字、後者が5文字と相違し、また、中間において「ssa」と「C」との明らかな差異を有するから、これらの差異が比較的少ない文字構成からなる両商標の外観の印象に与える影響は大きく、両者は外観上相紛れるおそれはないものというのが相当である。

イ 称呼について

本件商標から生ずる「グッサチ」の称呼と引用商標から生じる「グッチ」の称呼を比較すると、前者が促音を含む4音、後者が促音を含む3音という短い音構成にあって、「サ」の音の有無という明らかな差異を有するから、かかる差異が両称呼全体に与える影響は大きく、これをそれぞれ一連に称呼しても、全体の音感・音調が異なり、明瞭に聴別し得るものである。

ウ 観念について

前記(1)及び(2)のとおり、本件商標は特定の観念を有しないものであって、引用商標はブランドとしての「GUCCI」の観念を生ずるものであるから、両者は相紛れるおそれのないものである。

エ してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標の登録は商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。

2 商標法第4条第1項第15号について

申立人の提出に係る甲第8号証ないし甲第42号証によれば、引用商標「GUCCI」は、1922年ごろ、イタリアのフィレンツェで、グッチオ・グッチによって創業され、現在では、バック、靴、ベルト等の革製品の他、被服、時計、宝飾品、香水等広くファッション関連商品を取り扱う世界的に著名な商標(ブランド)であり、我が国においても、本件商標の登録出願の日前から申立人の業務に係る商品を表すものとして著名なものであって、その状況は現在も継続していると認められる。

しかしながら、引用商標が我が国において著名性を獲得しているとしても、本件商標と引用商標とは、前記1のとおり、相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのごとく、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものとはいえない

なお、申立人が挙げる審決例等は、いずれも本件商標とは商標の構成を異にするものであるから、前記認定を左右するものではない。

3 商標法第4条第1項第19号について

本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきであるから、商標権者が引用商標の顧客吸引力にフリーライドする等の不正の目的をもって使用するものとは認められない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものとはいえない。

4 むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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